最近気づいたこと

最近、映画を観ていて気付いたことを書きなぐろうと思います。

先日ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』という映画を観ました。物語としてはとてもシンプルで、ニュージャージー州のパターソンという所でバスの運転手をしながら奥さんと暮らしている男性の1週間を追ったものです。毎日が淡々と過ぎていって、何も起こらないようで何かが起こっている、そんな映画でした。

これが私には大傑作に思えたのが、私の気づきのきっかけでした。何がそんなに刺さったのか、鑑賞後すぐには言葉にできませんでした。ただただ「ああこういう映画が大好きだ」と、そんな種類の感情が溢れんばかりに心の奥底から滾々と湧き出ていました。

少し時間をかけて私はこの映画や自分と向き合うことにしました。この「好き」という気持ちにきっと何か私のことが分かるものがあるはずだと思ったからです。なんとかしてこれを言葉にして、自分を解明するぞ、と意気込んだのです。

結論から言えば、私はありふれた日常に何かを見出すことが好きです。

そしてそんなありふれた日常が何よりも愛おしくて守りたいものなのです。

好きな映画の話をするというのは自分のことを話すということ。このことについて深く書き出すとあまりにも人にさらすには恥ずかしい私の考えを書かないわけにはいかないので、ここら辺でやめますが…

伝えたいことがあるとしたら、映画を観て、何かを感じるということを大切にしてほしい。何でもよくて、面白い、面白くない、悲しい、嬉しい、幸せ、本当に何でもよい。その感じたことをなんでそう思ったのかって考えると、自分の好きなことや大切にしたいことなんかも分かってくると思います。それは自分からしたら分かり切っていることかもしれませんが、時には予想外の自分に出会えることもあります。だから色んな映画を観て色んなことを感じるのが楽しい。こんな自分もいたのか、なんて。もしくは言語化できなかった靄としての自分が色や形を帯びて発見できたり。

…映画を通して古くから知ってる友人のような、でも新しい自分に出会えた、という話でした。

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