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異彩を、放て。

今日初めてpodcastを聞きながら涙ぐんだ。
ただもう心を強く揺さぶられた。
映像もなく流れていく音だけの情報から、感情が揺さぶられて涙が出たことは今まで1度もなかったから自分でもちょっと動揺した。

深い愛情や、出自や個性も含めた自分を生きるためのしなやかな強さ、人生や世界を信頼し続ける覚悟みたいなものを音声からたくさん感じて、感動したうえに、励ましまでもらった気持ちになった。
あぁ私の表現力の無さを呪いたくなる…。でもどれだけ言語化できるかわからないけどこの気持ちを書き留めておきたい。

今日聴いていたのは、毎回本当におもしろくて期待を裏切られたことがないpodcast番組「COTEN RADIO」の番外編#84。
今回は障害の歴史をテーマにしたシリーズ放送後、株式会社ヘラルボニーの代表を務めておられる松田さんご兄弟との対談だった。



対談の内容は、ぜひpodcastを聞いていただきたい!「障害の歴史」本編も併せて聴くのがよりおすすめ。
ここでは私が感じたことだけ書こうと思う。たくさん書きたいことが思い浮かぶのだけど、今回はそのうちの2つを。

心が動くとき自分自身の輪郭をなぞっている

ご本人はどんな気持ちだったのかは全く分からないけど、最近ダウン症をもつお子さんが誕生されたというパーソナリティーの樋口さんの言葉の端々から、息子さんへの愛情やヘラルボニーさんへの尊敬や期待、どうしたって息子さんを幸せにするんだという強い気持ちを私は強く感じた。
どの言葉からも愛情が溢れ出ていてすごく美しくて眩しい。
いつも通りの聞きやすく楽しさのある口調なのだけど、何か違う。
樋口さんの言葉はどれも、熱があり、想いが載っているんだ!と頭で理解するより先に、胸の奥が熱くてじわーっと温かさが広がっていく感覚と涙が滲んでいた。
心が動くときって言葉にするのが難しいけど、普段忘れがちな自分という人の輪郭を強くなぞっているみたいな、仕舞い込んで忘れていた捨てられないものを見つけたみたいな感覚がある。それに、自分がどれだけやりたいと思っても意図的には心は動かせない。
だからこの瞬間を迎えた後はいつも、もっとこの感覚に出会いたいと思うし、まだまだ知らないことがたくさんあり、見える世界を広げたいと思う。

「異彩を、放て。」はみんなへのメッセージ

ヘラルボニーさんは、障害者だからというより、彼らの才能を見出して作品の著作権を管理し私たちが手に取りやすくなるようにしてくれている。
そういった事業をされる松田さんのお話しにあった、知的障害のある方みんながアート制作をする必要もないし、そうすべきとも思わないという言葉から感じたこと。
知的障害のある方皆がアートの才能があるわけではないし、これは障害を持つ持たないに関わらず皆同じ。
みんなそれぞれに得意や好き、一見何の役に立つのかわからないようなことでも、すごく頑張らなくてもできてしまうことがある。
そういったその人が持っている個性をもっと大切に活かして生きよう、そのためにそういう生き方ができる場を探したり作ったりしていこう、そのために自分の個性にまっすぐ目を向けて自覚して外に出そう、人と関わって個性の輪郭をお互いにくっきりさせていこう、とpodcastを通じてヘラルボニーさんや障害者の方々から励まし、背中を押してもらった気がする。
ヘラルボニーさんがミッションに掲げておられる、「異彩を、放て。」
まさにこれだ。それぞれの持つ異なる色を世に放とう。
私もこの言葉を胸に自分と社会と生きていきたいと思った。


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