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『hello ECOsperience』 2017 Summer


MOVスタッフがお送りする、aiiimaという展示スペースでの夏の企画の振り返りを改めてしてみようと思います。初回は3年前の2017年の夏の企画、これを企画した中村元気が振り返ります。

元々、2016年からヒカリエ8階フロアのテナントで統一テーマの企画である「Wandering Craft-ワンダリングクラフト」としてのスタートが始まりでした。2回目である2017年のテーマは「ECO」ということで、環境大臣の中村元気が出てきたわけです。

クラフト展でテーマが「エコ」ですので、つまりは「エコなものづくり」をコンセプトに活動している人を探すことになります。正直ストレートにエコを謳っている商品を好きになれない自分がいて、スタッフ全員でエコの再解釈をしたんです。今流行りなのかもしれませんが、ストーリーを消費するという考え方を採用しようということになりました。どういうことかと言いますと、その「もの」を通してその人に起こる体験の質が高かったり、印象的であればあるほど、その「もの」に対して愛着が湧いたり、大切にできるということです。一つのものを修理しながら使い続ける消費者側のマインド、また長く使い続けられるように丈夫に作ったり、直しやすいようにパーツごとに分解しやすいデザインをする作り手のマインドが重なり合うことで、本来の意味でエコなものづくりが達成します。

3つの出展者が出てくださいました。
まずは、ジーンズを一から作るというとてつもないハードな企画を持ち込んでくださったKCPの片岡さん。形、生地を選び型を取るところから始めます。1日2人、8時間かかるこの企画は近年稀に見るストイックな企画でしたが、最高な企画だったと思っています。

次はALL YOURSの木村さん。いつも大変お世話になっていて、たまに遊んだりもする木村さんですが、ものづくりへの熱い気持ちはいつも勉強になります。さて、ものを作るということはどこまでのこというのでしょうか?お客さんが売った先でどんな体験をするのか、までをデザインしているのがALL YOURの素晴らしさであり、その先にあるコミュニティと繋がり、ファン(=共犯者と呼んでいる)と共にたくさんの楽しいアクティビティを生み出し続けている秘訣なんだろうと思います。この時はものづくりどころか、お気に入りの古着に再度加工を施すことで、新しい服を買わずにALL YOURSのオリジナル商品の持つ性能を再現できるSecond Lifeというめちゃくちゃ面白い企画で出店してくださいました。

最後は、KEIの増田さん。オーダーメイドという自分だけのために作られるという最上の体験からモノへの愛着を提案するKEIのシャツはただのオーダーメイドにとどまらない。ボタンにおいても貝ボタンを使用し、袖の作りにおいても使用者の動きを邪魔しない独自の技術が詰め込まれている。最上の買い物、そして最上の日常を作り出すことを目的としているKEIのものづくりへの強いこだわりを感じました。

どんな「もの」でも、誰かが作っています。どうせ買うなら、自分に合っていたり、自分の日常を楽しむことができたり、ストーリーを人に共有したくなるような「もの」がいいと思っているはず。確かに目先に大量生産の安い商品もたくさんあるでしょう。でも少し考えて作った人の顔の見えるものを購入して応援するのはどうでしょう。消費は投票です。

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記念のトークイベント風景( 左:EVERYDENIM 山脇さん、右:ALL YOURS木村さん)

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記念イベント集合写真

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