平日の休日

つい先日、休みの日があった。祝日とかではなく、普通の平日に休みがとれた。とはいっても、僕は休みの日に何か予定を決めて、その決めたスケジュール通りにキッチリ動くタイプではない。どちらかというと、その日の気分で決めるタイプだ。ずっと家にいたい時は一日中家から出ないし、外に出ようと思いたったら目的も決めずフラフラ散歩をする。

僕は田舎育ちで東京の街を知らない。東京で一人暮らしをしている今、フラフラ散歩するだけでもいろいろな発見がある。

さっき松屋の前通り過ぎたのに今度吉野家あるじゃん！短距離にこんなチェーン店置くの？みたいな田舎者ならではの発見もあれば、東京も全土が都会というわけでもなく、東京にもこんなさびれたマンションがあるのか！うわ、ここ全然工事進んでない！田舎と変んねー！という、全く逆の発見もある。

あと単純に電車が多い。路線も駅も本数も、すべてが多いので、例えば散歩に行って、歩きすぎてちょっと疲れたと思っても近くに駅があればそこから電車で帰宅できる。田舎だと、路線も駅も本数も少ないし、駅と駅の間隔もそこそこ広いので、あまりうかつに散歩で遠出が出来ない。というか、田舎は自転車移動の方が楽なので、実家暮らしの時は休みの日の移動はほぼ自転車だった。今は、気軽に散歩に出掛けられるから楽しい。

電車が多いことでできることは、どこまでも（いや終点あるやろという揚げ足取りは無視する）、しかもそこまで時間をかけずに行けること。東京で暮らしていれば、隣の神奈川県や埼玉県にも電車で行ける。
何を当然なことを、というのは都会人の言い分だ。田舎者にとっては、電車の本数が多いこと自体感動なのだ。僕の地元の私鉄は、１時間に多くて３本。もっと少ない地域もある。

先日の休みの日は散歩に出かけた。すごく寒い日だったが、何となく散歩に出てみようと思い、そして何故か「そういえば埼玉って行ったことほとんどないかもしれない」ということで、電車で越谷レイクタウンまで行った（この際電車で出かけるのは散歩なの？というのは置いといて）。
レイクタウンに行こうと思ったのは、「埼玉といえばレイクタウンなんじゃないか？」という安直な考えからである。最寄駅は東武スカイツリーラインが通っているところなので、東武線で新越谷駅まで行き、そこから南越谷駅でJR武蔵野線に乗り換え越谷レイクタウン駅まで行った。

降りてまず、その広さに驚いた。どんな施設なのかなど事前に何も調べず行ったのだが、ここまで大きな施設だとは思わなかった。
まず最初に入ったのが「kaze」、次に「アウトレット」、そして「mori」の順で回った。とは言いつつも、どこからどこまでが何エリアなのかは分からなかった。キョロキョロしながら歩いていたらいつの間にか次のエリアに入っていたような感じだった。

そもそも一つの施設名で３つのエリアに分かれているところなんかあるんだ、という驚きがあり、たった一日行っただけではその全貌を把握することは不可能だった。一日だけでは回り切れないほど広く、kazeには主にどんなジャンルが集まっていて、moriにはどんなジャンルが集まっているのかは未だに分からない。しかも、帰宅後にHPを調べたら、３つのエリアそれぞれに独立したHPがあることにも驚いた。
結局、３つのエリアをキョロキョロしながら歩き回っただけで何も買い物はせずに帰った。店が多すぎて目が回った。

その後バッティングセンターに行こうと思い、新越谷駅から乗り草加駅で降りた。草加バッティングセンターに行こうと思ったのだが、その日は定休日だった。場所だけ調べて営業時間を調べずに行こうとしてしまった弊害が出た。当然行くのはやめ、改札を抜けてからすぐホームに戻った。

時刻はまだお昼を少し過ぎたころで、やることがなくなった。そのまま帰宅しようと思ったのだが、ふと思いついた場所があった。
休日によく映画を観に行くのだが、その時はアリオ西新井のTOHOシネマズを使っているので西新井駅にはよく行く。実はその西新井駅から西新井大師に行けるが、行ったことがなかった。僕は別に信心深いわけでもないし、神社仏閣巡りを趣味にしている訳でもないが、ちょっと行ってみるかと思った。

西新井大師駅で降りたがほんとに大師しかなかった。地元の初詣に行ったときに使わなかった５円玉をすべてつぎ込みお参りをして、帰ってきた。途轍もなく寒くて、震えながらお参りをした。寒すぎた記憶が強くて、何をお願いしたかあまり覚えていない。多分、僕の願いは神様に届いてない。

最寄り駅につき、日高屋でチゲ味噌ラーメンを食べた。ほどよい辛さが凍えた身体に染み入り美味しかった。寒い中散歩した帰りに温かいものを食べて帰る。最高の休日だった。

#休日のすごし方