【#105】愛知県・小牧市議会議員選挙レポート(2023 10.1)
小牧市といえば、かつては名古屋空港が東海地方における空の玄関口で、私が四半世紀前に長野に移住した際、降り立った空港が名古屋空港でした。 セントレアが出来るまでは規制する際に名古屋空港を利用していた、縁の有る地です。
とはいえ空港を利用していたダケなので市内がどうなっているかなどは全く知らず。 この選挙で訪れたのが事実上初めてといって良いでしょう。
なんでも小牧市は「財政が健全な都市」ランキングで全国7位に入る、豊かな自治体だとのコト。 そのような街の市議選の模様はどうなのか、レポートしていきます。
◆小牧(こまき)市・概要
面積:62.81㎢(愛知県 第19位/54市町村)
人口:150,095人(愛知県 第11位)※2023年9月1日現在
人口密度:2,389.66人/㎢(愛知県 第25位)※2023年9月現在
平均年齢:45.43歳(愛知県 第21位)※2021年10月1日現在
市長:山下史守朗(しずお)
2011年に「任期は3期12年まで」を掲げ、5選を目指した現職を破り初当選。 2022年に日本最大の政策コンテスト「マニフェスト大賞」(←私はこの賞の必要性に疑問を持ってますが・・・)でも優秀賞を受賞するが、2023年2月の市長選に自らのマニュフェストを破り4期目を目指して出馬し当選する
衆議院は愛知6区に属し、丹羽秀樹(自民 6期)市を選出
◆立候補者(定数25/32名)
現職19名、元職1名、新人13名が立候補し、政党別では自民5名、公明とk表さんが各3名、立憲と国民民主が各2名、維新と参政が各1名立てています。 なお、女性候補は6人です。
◆前回(2019年)の選挙結果(定数25/34名)
前回は現職23名、新人11名が立候補しましたが、現職は1人除いて全員当選。 逆に新人の当選は3人のみという “固い” 結果になりましたが、今回はどうなるでしょうか。
また、共産が1名落選し2議席に減りましたが、実は小牧市議会は「3議席」か「2議席」かで大きな「差」が生まれてしまうのです。
◆POINT ①会派結成には3議席以上必要
改選前の小牧市議会会派別名簿です。 「牧政会」は自民系、「絆こまき」は国民民主系です。
定数25にしては3会派しか有りません。 コレは小牧市議会は会派結成に3議席以上必要で、そのせいで立憲&共産の各2名は無会派になっています。 なので両党は会派結成のためはに議席を増やさなければなりませんが、共産が会派結成を狙って3候補立てたのに対し、立憲は現職2名を立てるに留まりました。 この辺りが両党の小牧市における “実力差” なのか “ヤル気の差” なのかは分かりかねますが・・・。
◆POINT ②不祥事が多発した4年間
この4年間、小牧市議の不祥事が多発しました。
2020年1月、酒を呑んで運転&追突事故を起こし、酒気帯び運転の疑いで逮捕された鈴木英治市議が自民党を除名処分になり、議員辞職
2021年5月、遅刻が多いとして既に辞職勧告決議を受けていた船引嘉明市議が「コロナ禍で5人以上の飲酒を伴う会合の参加は自粛する」と市議会内で申し合わせていたのに10人以上の会合に出席し泥酔、挙句の果てに店内で放〇したとして、議員辞職
2021年6月、市職員に威圧的な言動を繰り返したとして、大上利幸市議に対し糾弾決議が出される
2022年9月、少なくとも9人の同僚議員を “虚偽を含む内容で” 中傷する文書を作成し他の議員宛に郵送。 中傷を受けた議員の一人が警察に告訴状を提出する事態になり、稲垣守市議に対し辞職勧告決議を可決
このように何とも情けない不祥事が多発。 あまりの事態に議長が「恥ずかしい議会です」と述べるまでになってしまいました。
その任期を終え、今回の選挙。 鈴木氏と船引氏は不出馬でしたが、
大上 利幸(おおうえ としゆき)候補が任期途中で辞職し “日本維新の会公認” で立候補するも落選した後、市議返り咲きを狙って(無所属で)立候補。
稲垣 守(いながき まもる)候補は前回自民公認でしたが今回は無所属で立候補。 ともに当然ながら不祥事など無かった体で出馬してきました。
このうち大上候補には交差点でお手振りしているトコロを見かけたのですが、満面の笑顔でクルマに手を振っている一方でマイクを使って喋るコトをしていない点が疑問だったので「マイク使わないのは何でですか?」と質問したところ「関係ないです!」と謎の逆ギレ。 以降はコチラには目もくれず、お手振りを再開する様を見て「あぁ、こうやって職員を恫喝していたんだろうなぁ」と納得。 クルマに向けた笑顔もウソだと明らかになり、やはり不祥事を起こす人はその程度の資質しかないんだと感じた次第です。
さて、この2候補に対し、市民はどのような審判を下すでしょうか。
それでは、取材できた候補の選挙運動を見ていきましょう。
無料部分では1候補ご紹介します。
◆小川 真由美(おがわ まゆみ)候補
小川候補は小牧市出身。 金城学院大学 短期大学部卒業後、オーストラリア留学を経て日本でツアーコンダクターになり世界各国飛び回ります。
「愛・地球博」のスタッフ、広告代理店勤務から2007年の市議選に民主党公認で立候補し初当選。 以降、4期連続当選してきました(4期目は無所属で当選)。 今回は国民民主公認で立候補し「笑顔あふれるまちづくり!!」と掲げて5選を目指します。
初当選は無投票でしたが、以降、1位1位2位と上位で当選を重ねてきた小川候補。 そんな強い候補を何故、無料部分で紹介するかというと、写真撮影が出来なかったからでありまして。
「撮影できなかった」といっても決してネガティブな理由ではありません。 取材に入ったのは選挙終盤の金曜日。 小川候補は事務所でお会いできたものの、とても忙しく動かれており撮影の時間が取れなかったからです。
そんな中でも私が長野から取材に来たコトに驚かれ、掲げた政策について説明下さり、取材を終えて出発間際には御丁寧にも私のクルマまで来てくれて声をかけていただけたり。 事務所内はスタッフや支持者でごった返しており、取材対応の丁寧さも相まって小川候補の人気と強さを感じられた取材でした。
選挙公報はコチラ。 現在、議員活動と共に市の国際交流協会や手話サークルでも活動する小川候補らしく、生活に根差した政策を掲げています。 当選は固いでしょうが今回も上位で当選成るでしょうか。
では、4候補(+α)の取材報告は、有料部分で・・・
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