サーモスタット

最近、暇である。
いや、仕事はちゃんとあるし、家事もしてるし、さらには登録販売者の試験を受けるべく勉強しているので、暇なわけはないのだが、就業時間中に手持ち無沙汰を感じることがある。

私が住んでいる地域は、インフルエンザはそれほど流行していなくて、コロナの患者さんもほとんどいない。
落ち着いてきているためだろうか。気が緩んだためだろうか、事務さんの入力ミスが多発してきた。
暇なんだけど、気忙しいという変なことになってきた。
間違いには反省をする。しかし、なかには理不尽なものもある。

へこむ。

昔からわたしは言われやすい人だった。わたしには何を言っても大丈夫、と思われやすいのかなんでも言われ放題の数十年だった。
そんなときにふと、思ってしまう。

「わたしはそういう星のもとに生まれたのだ」

ネガティブな言葉に聞こえるかもしれない。
しかしこれは諦めではない。逃げでもない。
言ってみればオーブントースターのサーモスタットのようなもので、安全装置なのだ。
自分の心を守るためのおまじない。
わたしはそう思って、この言葉に助けられている。

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