見出し画像

コンカフェと読書会の似ているところ

キングコング西野氏はこれからのサービスのあり方としてレストラン型サービスからBBQ型サービスへの転換を唱えています。BBQ型サービスとは、客が自分たちの食べる肉を自分たちで焼くエンターテイメント。客と提供する側が一体となって楽しむ形態です。このサービスの良さとしては、客の側がインスタやツイッターを通じてネタにしやすいという点があげられます。まさにSNS時代のならではのサービスと言えるし、SNSによって記憶が補強されるので、忘れられないものになるでしょう。

私が好きなのはそういう自分が主体的になることで楽しめるサービスです。読書会が好きなのも、読書というある意味受動的な体験を読書会を通じて主体的に発言することで、能動的なものにできるからです。

コンカフェも同じで、スタッフはマニュアル通り、お客さんはサービスを受けるだけだと私的には面白くなく、コンカフェが生み出す様々なドラマに巻き込まれながら、客としての役割を演じることに楽しみがあります。

さて、私の通っているコンカフェでは、日替わり定食を提供しています。大食いの人は日替わりのチキンステーキの三倍盛りを頼んでみたり、辛党の人はマーボー豆腐を激辛にしてみたりしています。客に応じて臨機応変にメニューを変えてくれるので、私の場合はビリヤニをリクエストしたりしました。酒のリクエストにも応じてくれるというので、ホッピーやバイスサワーをリクエストして置いてもらったり、生ハムを正規のメニューとして採用してもらったりしました。マッシュポテトが好きなので、マッシュポテト定食というおかずも主食もマッシュポテトというメニューを特別に作ってもらいました。

画像1




自分のためだけではなく、店を良くするために要望やアイデアを出して店づくりに携わることくらい楽しいことはないでしょう。今は直接、話さなくても、ツイッターのタグを使ってリクエストができる時代で、リクエストの反映もスピーディーに行えます。そうしたやり取りは、より店への愛着を感じさせるでしょう。マッシュポテト好きというキャラを演じて、ツイッターでキャストとやりとりして、ネタとして昇華する楽しみもあります。

フランチャイズ的なコンカフェはルールが厳密なためになかなかそういうサービスはできないでしょうけど、もっと各店舗に権限を渡して、各店舗の裁量で客にサービスをさせるほうがよいでしょう。そうしないと独立店舗の融通が利くことやスピーディーな行動力に負けてしまうかもしれません。
フランチャイズ的なコンカフェのメリットはほかの店舗から人材を補充できたり移動できたりすることですが、そうしたメリットを生かしつつ、各店舗の味を出していくのがベストだと思います。
ドン・キホーテでは各店舗に発注を任せて、店舗の独自性を発揮しています。多数の店舗を持つコンカフェも各店舗の特色を生かした店づくりが客から望まれているのではないでしょうか。

情報化社会なので、今はだいたいどんな飲食店に行ってもおいしいし、どんな新しいサービスを考えても真似されてしまいます。そんな時代だからこそお客さんが主体的に参加することでオンリーワンの体験になるBBQ型のサービスが求められています。そんなBBQ型のサービスを時代に先駆けて率先して行っているのが、一部読書会とコンカフェなのです。私がコンカフェが好きな理由はそこにあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?