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還暦のわしがインドに呼ばれてきたんだけどVol.13

あら還暦のみなさん
ご機嫌いかがですか

リシケシもあっという間に12月2日になりました
インド(リシケシ)に来て良かったかと言うと
答えはイエス

来るべきだった、この歳で来て良かったと思います
まあ、それがイタリア、アメリカ、モンゴル、etc
だったとしてもそう思ってたかもしれません
ただ、現役のサラリーマンでは40日は無理ですが

40歳のころ、
その頃CMで馬に乗った、椎名誠が草原を走る感じのを見た時、
自分もこれだ!と思い、
とりあえずモンゴルのウランバトルに行きました

VIVANTですね
着いてから二日間ウランバトルにいたのですがこれが
全く面白くない
頭の中は草原を馬で駆け抜けるビジョンしかないわけ
ですから

このままでは、ウランバトルで終わっちゃうと思って
普通の食堂で飯を食ってるおっさんに思い切って
おもいのたけをぶつけました
もちろんモンゴル語は話せないし、英語も通じません

絵を描いて(画伯とからかわれるくらいの下手な絵)草原を馬で
走りたい。ゲルに泊まりたいとアピールしました

すると、なんか着いてこい的になって
結局、そのおじさんのところに3泊させてもらいました
おじさんのゲルに着いてすぐさま馬でおじさんのお手伝い

馬に乗るのは初めて。完全に馬に馬鹿にされました
馬のくせに賢いのです

おじさんの馬の後をついていくのですが、オレの馬は
じわりじわり遅れだし、この辺だなとなると馬は
道草を食べ始めます

おじさんが、引き返してくると馬は
僕は悪くないもんね的に歩きだします

おじさんがオレに細い棒をくれました
そう、ムチです
馬の表情が変わりました
え、ムチなん?タタくん?

彼はちゃんと歩き始めました。数分間。
こいつなんか、大丈夫ちゃいますのん?という感じで
止まって草を食べそうになります
「てめぇ、舐めてんじゃねえ」とおしりのあたり
を棒でちょいちょいと叩きました

馬的にはああ、それそれ、そこ気持ちええわ
だったのでしょう。むしろリラックスして道草し放題

それでもおじさんが戻ってくると、馬は耳を後ろにして
緊張します

おじさんがオレの棒を取って、こうするんだとばかりに
パシんとうまのおしりを叩きました
馬はシャキッとなり今までとは別の馬のように歩きます

2頭は並んで緑の草原の丘を登っていきます
そして丘を越えた先に目に入ったのは
一面のお花畑
赤、ピンク、青、黄、形容できないほどの花々

そこには小川が流れていて、そのそばでお昼ご飯です
これまで食べた中で最高に美味しいアウトドアのご飯でした
「美味しいねぇ」
「だろ」
言葉は通じませんが心は通じ合いました

昼には、おじさんの家族知り合いが集まって大きな
川のそばでバーベキュー。馬乳酒でへべれけ
アメリカに留学していて帰ってきている女の子が
通訳してくれて、みんながいろいろ聞いてきます
白鵬の活躍を話すとみんなが大喜び

モンゴルでは日本の相撲はとても人気で、特に
白鵬のお父さんはオリンピックでレスリングのメダリスト
英雄です。なので白鵬の人気は絶大でした
ベロベロに酔っ払い、馬で家まで走ってかえる
(馬があんた大丈夫なん?という感じで連れて帰ってくれます)
頭の中に流れる曲はそう
暴れん坊侍です

夕食はゲルでお母さんの作ったラムに肉まんの料理
素晴らしく美味しい

早めに就寝して真夜中に目が覚めてました
トイレでゲルの外にでると
空一面に明るすぎるほどの星
まさに星がきらめき、色を変えていました

しばらく見入ってモンゴルにいるんだなぁと
感慨に耽って眠りにつきました

朝、目覚めると家族のみんなと揃って朝ごはん
朝ごはんを終えて外に出ると中学生くらいでしょうか
女の子が長い髪をなびかせて鞍もつけずに馬を走らせ
牛を集めています

日本でゲームをしたり、キャッキャと電車で
わちゃついている同じ年頃の女の子を思うと
幸せってなんだろうと思いました

長くなりましたが、旅の前半はそんなに面白くなく
慣れてくるとその地に離れがたくなってくるものです

いまだにインドの騒がしさには慣れませんが
少しずつ身体も心もリシケシが染みついてきました

さて、朝の散歩にいってきます

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