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前橋汀子カルテット

今日は宗次ホールへ行きました。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の演奏会になります。

前橋汀子さんは30年以上前からファンです。
今は現役生活が60年以上になるみたいですが、いまだに切れ味鋭い演奏して健在です。
表現力がすばらしいヴァイオリニストです。

ヴィオラの川本嘉子さんは愛知室内オーケストラで聴いていてすばらしいヴィオラの演奏を聴いています。
原田さんのチェロは東京クァルテットですね。東京クァルテットのCDを何枚か持っています。東京クァルテットが解散してから10年ぐらいになるのかな。32年ぐらい前にNHKFMで東京クァルテットのベートーヴェン弦楽四重奏曲第8番を聴いてからベートーヴェンの弦楽四重奏曲にハマりました。
久保田さんの第2ヴァイオリンは初めてになりますが、楽しみにしています。

今日はベートーヴェンの弦楽四重奏曲が3曲で、すべて短調の曲です。初期、中期、後期から1曲ずつです。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲ということで渋いというイメージがあるのか、今日の聴衆の年齢層はかなり高いですね。

■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第4番

ベートーヴェンの初期の弦楽四重奏曲の中で唯一短調の曲です。
緩徐楽章が無い曲なので、第1楽章から第4楽章まで勢いで行っちゃう曲です。個人的に第1楽章の後半の部分が大好きです。

短調の曲ですが、楽しくて熱い曲で、楽しみました。

■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第11番

これも熱い曲ですね。セリオーソという題名がついており、厳粛にという意味です。

自分はこの曲は弦楽四重奏曲をあまり聴かない人にもお薦めですね。音楽としてはわかりやすいし、弦楽四重奏曲特有の渋さが無いですからね。

セリオーソを楽しみました。

■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番

前半の第4番、第11番はすばらしい曲ですが、第14番は弦楽四重奏曲の最高峰と言っても過言ではありません。
今日のお目当ては第14番でした。

楽章間の休憩無しで最初から最後まで50分間ぶっ通しなので、演奏する方も聴く方も鬼門の曲です。

第1楽章のあの美しい感動的な旋律が第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと楽器が引き継ぎながら進んでいくところは感動です。
崇高な気分になります。

楽器間で旋律を引き継いでいくところは音楽ホールで聴くと視覚的にも味わうことができますね。音楽ホールで聴く醍醐味ですね。

そして第6楽章の緩徐楽章の序奏から最終楽章の第7楽章へ。ここがこの曲のクライマックスになってきます。

階段を登るような感じで高みの境地に登っていくのですが、そこが終着駅ではなくてさらに上へ上へと。かっこいいです。
ベートーヴェンの人間哲学というものがこの曲には刻まれていると思いますが、かっこ良過ぎますね。

すばらしい演奏でした。
この4人の演奏だから到達できる精神的なすばらすが演奏に表れていました。

■アンコール

ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番の後にアンコールは無いだろうなと思っていたらありました。

ベートーヴェン弦楽四重奏曲第4番第4楽章

最初の曲のおかわりでした。
弦楽四重奏曲第4番最終楽章。
希望に向かって進んでいく青春。
第14番を聴いた後だから感じる第4番の青春。
終わりは始まり。グッドなアンコールのチョイスですね。

また機会あれば、前橋汀子カルテット聴きたいなと思います。


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