もがきながら死にたい

私の友人は素敵なセンスを持っている。
優れた感性を持っている選ばれた特別な人がいる。

人として大好きだ。

どうしたらこんな感性を持てるのだろう。
幼少期どう育ってどうやって生きてきたらその考え方を持てるのだろう。
尊敬している部分が多くて全てを吸収してみたいと思う。
自分にないものを持っている人が大好きだ。


大好きで大嫌いで、幸せで憂鬱だ。
彼女と一緒に居ると自分の平凡さが嫌になる。


非凡に渇望を。 平凡に絶望を。

昔から平凡で普通な自分が嫌いだった。
小学生で下着を売ってみた。
中学で家出して生意気に働いた。
パパ活した。
身体を売った。
ホストに億を使った。
AFもした。
殆どのことは経験済。
アナル、お前はダメだ。全然無理。
トラウマ。全人類に告ぐ、掘られるな。



そういう世間からしたらちょっとだけ珍しい、界隈ではよくあるような経験をして生きた。
おかげさまで知恵を得た。
おそらくパパ活で非凡な収入を得ている。
気付いたらフォロワーは2万人いた。

嫌いな「平凡な私」からは卒業出来た気がした。

人より稼いでいるという事実で充足感に満たされる。
人より稼いでるから他の人とは違うと思える。
自信がつく。


うわ

この時点で平凡なんだよね。
そういうもので自信を持つのも他人と比べないと自分の価値が分からないのも全部平凡だから。

嫌になる。

特別側にいる彼女と一緒に居ると、学べることが多くて幸せ。でも劣等感でつらい。
自分も同じレベルに上がれたと思い込んでしまう。      

つらい。でもそんな彼女に友達として認めてもらえるのは中毒になる。負のスパイラル。まるで悪夢だ。


そういう彼女のような部類の人は皆死を望む。
特別な、選ばれた存在なのに。大体死にたがってるんだよね。
凡人ばかりの退屈な人生に絶望してる。
そんな儚げな姿にまた惹き付けられる。

非凡な彼女は死にたいと思うらしい。

平凡な自分はのうのうと生きている。
劣等感をずっとずっと抱きながら生きてしまっている。
平凡だから世界に絶望もしない。
死ぬ勇気なんてもちろん存在しない。


わたしのような凡人にとって生きやすいこの世界は特別な人には合わないみたい。
特別な人。マイノリティ。羨ましい。
死にたい。そう思える生き方がしたい。

苦悩して、悶えて、葛藤を抱えながら。


私から見たら殺風景なこの世界。
感受性が豊かすぎる彼女には息が詰まるらしい。


ここ数年

でも、ようやく劣等感を愛せるようになった。
劣等感よ、私はここまで来た。
そう思えるようになった。
劣等感がなければ出来なかったことがたくさんある。
もはや劣等感が私のアイデンティティだ。

そしてわたしはいつも怯えている。
この劣等感を失う時がくることに。

劣等感をなくしたわたしは大切なものをたくさん失うんだろうな。
友達も、成長も、全て。

劣等感が未だにあることに少し嬉しくなる。

こびり着いて消えない劣等感が。わたしの可能性が。


深い闇に落ちたい。
一時的な安易な病みとは違う、深い深い闇に。

まだ劣等感を抱くことが出来るうちに闇でもがきたい。
結局、劣等感で病めるうちはまだ成長出来ている気がして安心する。


そうなのよね。きっと。

わたしは特別にはなれない。一生。

一生彼女側、特別なマイノリティ側にはなれないけど、劣等感を持って病んでいられるうちは友達で居てくれたら嬉しいな〜とか思う( ᵕ̩̩ ᵕ )


どうか、どうかできるだけ。


苦しみながら、もがきながら、死ねますように。

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