想像力の欠如した「偉い人」が多すぎる

「バスに乗っているところを想像してください」

そう言われたら、ステップを上がってSuicaをタッチして、空いている席を見つけて腰掛け、バスに揺られながら流れる景色を見るところまで鮮明に想像できる人は大勢いるでしょう。

では、「ヘリコプターに乗っているところを想像してください」と言われたとして、具体的に想像できる人は何人いるでしょうか。きっとほとんどいないと思います。なぜならヘリコプターに乗ったことのある人はとても少ないからです。

想像力に必要なのは、経験と知識

実際に経験したことをもとに想像したり、あるいは自分以外の誰かが経験したことを知識としてインプットすることで想像力が働いたり。

各種興行が「無観客でも変わらない」なんていう人は、「生(なま)」の楽しさを知らない人です。こればっかりは知識ではなく経験しないとわからないよな、と過去の自分を振り返って思います。

コロナ禍では「偉い人」たちが目の前の利益にばかり気を取られて、想像力があればとてもできないようなことを何度も繰り返して、その度にわたしたちは振り回されてきたなあと思います。

蔑ろにされるエンタメ

エンタメに触れてないから、エンタメのことを考えようともしないから、悪びれもせず現場に負担を強いて、わずかな補償金で「お願い」という名の命令をするなんていう「エンタメ殺し」ができる。

エンタメを「遊び」としか思っていないから、「社会生活の維持に必要のないもの」と切り捨てることができる。エンタメを「仕事」にして生計を立てている人、心の支えに生きている人がたくさんいるのに。

そのくせいざとなればエンタメに頼るのでしょう。オリンピックが開催したのなら、ゲームキャラや人気歌手を利用するのでしょう。

経験・知識以前の問題

いまの「偉い人」たちは想像力を構成する経験・知識が足りていない以前に、そもそも「想像しよう」という心そのものが無いんだなと思わされます。理不尽なあれこれを言われる度に、ちょっと考えればわかることなのに……と何度も思いました。

街を消灯しようというのも、車移動が基本の「偉い人」たちだから言えるんですよね。

日本は治安がいいから女性や子供も夜に外出できるのに。暗がりで、近くに助けを求められない中で、襲われたらどうしようなんて思いもしないんでしょうね。襲う人が悪いのは百も承知ですが、誰かに守られているのが当たり前の人とは防犯意識が違うよねという話です。

最後に

この文章を「偉い人」が読むことは無いだろうけれど、書かずにはいられませんでした。

中止になった各種興行の関係者の皆様、チケットがただの紙きれになってしまったお客さん全員に、少しでもいい事がありますように。

わたしもアルターボーイズに行けなくて悲しいので、自分で自分の機嫌を取りにいきます!狂った世の中だなァ!?

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