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22/12/15 (木) 「FOMC通過も商い薄く」引け後情報

FOMC通過も商い薄く

水曜日の米国市場は場中にFOMCが終わり、小幅なプラスで推移していた米国株は結果が出た直後に一気にマイナス圏に落ちました。ただその後は下げ渋り、一時はプラス圏に再浮上するなど大崩れにはならず、引けでは主要三指数は1%未満の下落となりました。

日本市場も下落でスタートし、日経平均株価は28000円を下回っての始値となりました。昨日は28000円を下回った直後に切り返して上昇が強くなりましたが、今日も開始で27991.14円でしたがそこから昨日と同じような形で28000円を上方向に離れていきました。10時頃にプラス圏に小さく浮上し28160円付近で高値をつけると、そこからはじわじわと下げ幅を再び広げていく形で大引けまで推移していき、104円安(0.37%安)で終わりました。
TOPIXも同じように寄り付き直後を安値に下げ幅を一気に縮め、プラス圏に顔を出すと日経平均と同じようにじわじわと下げる形になりましたが、TOPIXの方がやや下げ率は小さく、0.18%安となりました。

マザーズ指数は寄り付きで下げ幅を大きくすると、今日の安値圏で前場は動く時間が長く、少し下げ幅を縮めながらも大引け時点では0.64%安となりました。
火曜日のnoteでも触れましたが、今週は新興市場の人気銘柄や今年のIPO銘柄などで決算発表が多く、今日もそれを受けての大きな値動きがいくつかありました。特に今日はグロース市場の時価総額トップであるビジョナルの決算を受けた動きがあり、本日の引け後も個人投資家に人気があり今年のIPOでありながらグロース市場の時価総額2位になったANYCOLORの決算発表がありました。

東証プライムの売買代金は2兆2437億程と前日よりも少なくなっており、CPI、FOMCの通過となった2日間でありながら薄商いが続いています。まだ経済統計の発表などイベントが今後無いわけではありませんが、例年クリスマスの時期はアメリカの市場では出来高が少なくなるように、閑散相場になりがちで、年末にかけての商いの大きさがどう変動していくかも注目しています。

来年のFOMC

まず来年のFOMCのスケジュールを確認しておきます。
1回目:1月31日~2月1日
2回目:3月21日~3月22日
3回目:5月2日~5月3日
4回目:6月13日~6月14日
5回目:7月25日~7月26日
6回目:9月19日~9月20日
7回目:10月31日~11月1日
8回目:12月12日~12月13日
次のSEP(Summary of Economic Projections)の公表があるのは3月のFOMCです。
今回のSEPでは来年末の金利見通しは5.1%となっており、もし仮に1回目の会合で利上げ幅を0.25%に落としたとすれば、3回目連続で0.25%利上げによって達成する水準となります。そうでなかったとしても、SEPの公表のある2回目の会合ではさらに長い金利上昇となるか、想定通りの長さで利上げが停止しそうかを見通すのに重要となりそうですね。
来年の最初の3ヶ月で気にしたいこととしては、このまま物価指数が順調に鈍化を続けていけるかということと労働需給の逼迫状況が改善に向かうかということで、3月時のSEPに変化を与えるような内容になるかどうかという点です。
特に労働市場に関しては今回の会見やブルッキングス研究所の講演の中でも気にしている様子が強く(とはいっても今年は年間通してそうですが)、直近の雇用統計でも強い内容となっていただけに非常に気にされそうなところです。

明日の注目ポイント

薄商いが続いた日本市場ですが、来週はクリスマス前ですので何もなければ商いが膨らみづらい週となりそうです。そのため、手仕舞いのためのポジションの変化などを気にしながら、CPIとFOMCを通過して整理がついた後のここからの数日でどのような方向感が出るかをしっかりとみて、流れを理解したいところです。
今晩はECBの政策金利、英中銀の政策金利の発表がありますし、この記事を書いている間にもスイス中銀の政策金利の発表がありました(市場予想通りの0.50%利上げだったそうです)。欧州市場の動向も気にしたい一夜ですね。

指数・今後の重要イベント

12/15 終値
日経平均株価:28051.70 (-0.37%)
TOPIX :  1973.90 (-0.18%)
マザーズ  :    786.44 (-0.64%)

東証プライム市場指数   :1015.69 (-0.18%)
東証スタンダード市場指数 :1017.69 (+0.16%)
東証グロース市場指数   :  997.41 (-0.55%)
スタンダード市場トップ20:  990.23 (-0.16%)
グロース市場コア     :  935.66 (-1.94%)

東証プライム 売買代金:22437億円


イベント
2022年12月第3週

12/15 (木):ECB理事会
12/15 (木):米11月小売売上高
12/15 (木):米11月鉱工業生産
12/15 (木):米12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2022年12月第4週
12/19 (月):日銀金融政策決定会合(~12/20 20日に黒田会見予定)
12/20 (火):米11月住宅着工件数
12/21 (水):米11月中古住宅販売件数
12/23 (金):米11月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
12/23 (金):米11月新築住宅販売件数
12/23 (金):米11月耐久財受注 速報値

2022年12月第5週
12/26 (月):クリスマス 米休場
12/28 (水):配当・株主優待 権利付き最終日
12/30 (金):大納会

2023年1月第1週
01/02 (月):元日振替休日 日米休場
01/03 (火):日本休場
01/04 (水):11月JOLTS雇用動態調査
01/04 (水):米12月ISM製造業景気指数
01/04 (水):FOMC議事要旨公表
01/05 (木):米12月ADP雇用統計
01/06 (金):米12月ISM非製造業景気指数
01/06 (金):米12月雇用統計

2023年1月第2週 (SQ週)
01/09 (月):成人の日 日本休場
01/12 (木):米12月消費者物価指数
01/13 (金):米1月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

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