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(9/16 18:00分)「来週のFOMCの注目点」引け後情報

買いづらい一日

本日の日本市場は3連休前の金曜日であり、火曜日からはFOMCが開催され、木曜日早朝にその結果が出るという重要週を前にしての一日となりました。
そんな中で木曜日の米国株は軟調であり、さらにその後の主要三指数先物も今日の日本の取引時間中はマイナスのまま推移が続きました。
こういった状況下ではやはり買いづらさやポジションの取りづらさも感じるためか、日経平均株価は300円以上下落する展開となりました。
マザーズ指数の下落も今日は大きく、1.90%の下落となりました。
最近では堅調さが特に目立っていたインバウント系も利益確定のためか下落する動きをみせるものがあったものの、底堅さをみせました。
下落が大きかったのは海運業で、業種別指数では下落率が1%未満の業種が15業種、1%台が7業種あった中、2%台が無い中で海運は3%の下落となりました。
海運業は景気敏感系として経済の先行きに左右される面もあれば、今月に関しては3月期決算銘柄の中間配当のある月ですので、それに絡む需給も考えられ動きが大きくなりやすい日が続きそうです。

日経平均株価は今週647円安(2.29%安)となりました。
月曜日と火曜日は先週から続いていたジャクソンホール会議後の下落からの切り返しで上昇していたのに、水曜日のCPIショックをきっかけに軟調となったため、終値として高いところでは火曜日に日経平均株価が28614.63円となった一方で今日は27567.65円と上下に大きく振れた一週間となりました。

来週のFOMCの注目点

来週のFOMCにおける個人的に注目しておきたい点をまとめておこうと思います。

・9月FOMCの利上げ幅
まずはやはり利上げ幅で、CPIの発表前までは50ベーシスポイントの利上げか75ベーシスポイントの利上げのどちらになるかという予想が基本でしたが、CPIをきっかけに75ベーシスか100ベーシスかという予想に変わりました。
FedWatch的には75ベーシスの確率が8割近くと寄っていますが、直前まで気を抜かずにいたいところです。

・2023年、2024年の金利見通し
四半期毎に出る経済や金利の見通し「Summary of Economic Projections (SEP)」が出されます。その中では2022年、2023年、2024年のFF金利の見通しの中央値が記されていますが、
・2022年
(3月時予想) 1.9% → (6月時予想) 3.4%
・2023年
(3月時予想) 2.8% → (6月時予想) 3.8%
・2024年
(3月時予想) 2.8% → (6月時予想) 3.4%
と予想が変更されていました。現時点でのFF金利の誘導目標は
「2.25%~2.50%」
ですので、9月を含めあと3回FOMCがある中で、9月と11月を仮に楽観的に0.75%、0.50%の上昇と思っても残り1回の会合を残して現時点での予想を上回るため、当然この予想は修正されるはずですが、これによって今後の利上げペースの予想に大きく影響しそうなため、当日はSEPをしっかり読んでおこうと思います。

・パウエル議長の発言「データ次第」から変わるかどうか
前回のFOMCにおける会見では9月以降の金融政策に関しては「データ次第」という言葉を使っていましたが、これに対してジャクソンホール前まではやや落ち着いて見えた7月CPIや、弱めの経済統計をみて、金利上昇ペースの鈍化を見込んでの楽観的といえそうなマーケットの動きが続きました。やたらと一喜一憂をしてしまったこの動きを受けて、表現を変えるのか貫くのかという点も意識して会見をみておきたいと思います。

来週の注目ポイント

来週はFOMCもあれば日銀決定会合、英国金融政策発表もあり、株価の動きだけでなく為替の動きも気にしたいところです。
祝日に挟まれ3営業日しかなく、その中の重要イベント。
しっかりと乗り切りたいですね。

指数・今後の重要イベント

9/16 終値
日経平均株価:27567.65 (-1.11%)
TOPIX:1938.56 (-0.61%)
マザーズ:736.78 (-1.90%)
スタンダード市場TOP20:948.18 (-0.30%)
グロース市場Core:856.76 (-2.38%)

イベント
9/16 (金):米9月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
9/19 (月):敬老の日 日本休場
9/20 (火):FOMC(~9/21 日本時間22日早朝にパウエル議長会見予定)
9/21 (水):日銀金融政策決定会合(~9/22 22日に黒田会見予定)
9/23 (金):秋分の日 日本休場
9/23 (金):米9月PMI 速報値
9/27 (火):米8月耐久財受注
9/28 (水):配当・株主優待 権利付き最終日
9/30 (金):米8月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

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