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希死念慮をどう躱すか

うつがひどかった頃、大きな交差点に吸い寄せられたり、線路に落ちそうになったりしていた。死にたいとは思わないのに死に身体が寄っていっていた。医者はそれも希死念慮だと言った。

いつの間にか死にてぇが口癖になっていた。仕事でしくじったとき、何かしら行き詰まったとき、気軽に独りごちるようになっていた。その度にこれはマズいなと打ち消そうとする。
言霊はあると思う。スピリチュアル的な意味ではなく、言葉は刷り込まれやすい。死にてぇを刷り込んだらまた死に身体が寄っていってしまう。
だから自分の部屋の中ではわざとポジティブな独り言を言いながら過ごすようにしている。自炊しながらこの味、天才かよとか言ったり、抱き枕のあざらしに可愛いねぇふわふわだねぇと褒め称えたりしている。
今、死ぬわけにいかない。まして自分から死にたくなって堪るかと思う。わざとポジティブに生きてわざと野望をいっぱい抱いて、這い上がろうと足掻く。

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