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突然連絡よこし僕の家に押しかけ冷蔵庫にある缶チューハイ2本奪い飲んでゲロ吐いてる女が僕のベットを奪って寝ている。リビングで薄い毛布一枚羽織りソファーに横になり朝を迎えた男が僕だ。
昨日の研究室の追い出しコンパでタバコをのみすぎ具合が悪いし二次会で行ったハブで面倒くさい性格の悪い女に引っ掛かったのも運が悪いとしか言いようがない。さらにゲロを吐かれとふかふかのお布団すら奪われてしまった僕にはもう何も持ち合わせが無く、僕の家が僕の家でない感覚など感じとってなるものかと意地になっている。
そんな僕に残されたのは育ちのよさと断りきれない僕の性格からなる中途半端な優しさと毎度お馴染みの小さな虚無感だ
行き場のないこの不快感をsnsという虚構へぶつける事も久しぶりにした
文学人だと思っていた人が女の子と連絡を交換できて興奮していた事とか
好きな先輩が思いの外彼女の事が好きで身持ちが硬く凄く優しかった事とか
ゲロ吐いた女と夜中に歌った歌が意外と心地良くて好きだった事とか
夜に酔っ払ったときもう好きな人のこと思い出さなくなった事とか
もう昔とは変わってる事を突きつけられると凄く年をとった気がして少し寂しい、

会いたい人がいるこの世界には
わずかでも僕が生きる意味があると思っていて
いま君の目に僕が映るただそれだけ、君が君たらしめる全てを僕の手にしたくて
そんな会いたい人がいるこの世界に今日も目覚める僕はきっと幸せなんだと気付く
そんな朝

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