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6月14日の米国株式市場: ダウとナスダックの明暗が分かれる

6月14日の米国株式市場はまちまちの結果に終わりました。
ダウ平均は57.94ドル安の38,589.16ドルで終了した一方、ナスダックは21.32ポイント高の17,688.88で取引を終了。市場の動向を詳しく見ていきましょう。


市場全体の動き

この日の市場は、利下げ期待による買いが後退し、寄り付き後に下落しました。
特に注目されたのが、6月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表です。
予想以上に落ち込んだこの指数は、消費減速への懸念を呼び、相場を一段と押し下げました。
しかし金利の低下やアドビの好決算が支えとなり、ナスダックは終盤にかけてプラス圏を回復し、5日連続で過去最高値を更新。
ダウも下げ幅を縮小しましたが、下げを消すことはできず、まちまちの結果に終わりました。

セクター別の動き

セクター別では、半導体・同製造装置やソフトウエア・サービスが上昇。
一方で、自動車・自動車部品は下落しました。
これによりテクノロジー関連銘柄が全体を下支えする形となりましたが、伝統的な製造業や消費関連銘柄には厳しい一日となった。

個別銘柄の動向

アドビ(ADBE)
アドビは、自社製品にAI機能を組み込む取り組みが成功し、売り上げが伸びたことから、通期見通しを上方修正。
この好材料を受けて株価は上昇しました。

マイクロストラテジー(MSTR
ビットコインへの注力が評価され、アナリストが投資判断を引き上げたことで株価が上昇しました。

カーニバル(CCL)とノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)
クルーズ船運営の両社は、アナリストが今後の需要の鈍化により価格の値下がりの可能性を警告したため、それぞれ株価が下落しました。

RH(RH)
高級家具販売のRHは、第1四半期決算で予想以上に損失が広がり、株価が下落しました。

アップル(AAPL)
欧州委員会が同社をデジタル市場法違反と判断する可能性があるとの報道が広まり、警戒感が強まったため株価が下落しました。

メスター総裁のコメント

クリーブランド連銀のメスター総裁は、インタビューで最近の良好なインフレ指標にもかかわらず、リスクは「上向き」であるとの考えを示しました。
同総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有しており、その発言は市場に影響を与えた。

まとめ

6月14日の米国株式市場は、消費者信頼感指数の低下や利下げ期待の後退が重しとなり、まちまちの結果に終わりました。
ナスダックはテクノロジー関連銘柄の上昇に支えられ過去最高値を更新しましたが、ダウは伝統的な製造業や消費関連銘柄の下落によりマイナスで終了。
今後の市場動向には、インフレ指標や企業の決算発表が大きな影響を与えることが予想されます。

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