人類の自己家畜化
日本人が家畜化したという文を見かけましたのでなぜそうなのかを考えてみました。
料理と学校教育が主因かと思われました。
自己家畜化とは、人間が自らの行動によって、家畜と同じような特徴を持つようになったという進化論上の仮説です。この仮説によれば、人間は、言語や文化などの社会的な要素によって、攻撃性や恐怖心を抑制し、他者との協力や共感を促進するようになった。その結果、人間は、家畜と同じように、温厚で従順な存在へと進化したと考えられています。
チンパンジーや野生児たちを考えてみよう
この考え方を理解するために、家畜とは真反対の、例えば、チンパンジーやエドガー・ライス・バローズの小説『ターザン』、『モーグリ』、ロバート・E・ハワードの小説『蛮人コナン』など、人間社会や文明社会から離れて野生で育った主人公たちなどを考えてみましょう。これらのキャラクターは、自然環境で生きる人間で、彼らは自己家畜化のプロセスを経ていません。
また、ターザンは、類人猿マンガニの群れで育ち、彼らの言葉やルール、習慣を身につけていきます。モーグリは、狼の群れで育ち、狼の習性や狩りの技術を学びます。また、蛮人コナンは、自然の中で生き抜くために、自らさまざまなことを学びます。そして、彼らは「ノーブルサーベッジ」、つまり「高貴な野蛮人」と見なされることがあります。これは、彼らが自然環境で生きる能力を持ちながらも、人間としての孤高の尊厳を保持しているからです。
そして、彼らの共通点は料理をしないことです。チンパンジーは時折生肉食、ターザン、モーグリは、火で料理していない生肉を食べていました。
このような野生児と我々の姿の違いは、人間の進化における「自己家畜化」について考えざるをえません。
料理と自己家畜化
料理仮説から料理が発達すると家畜化が進むのでないかと思いました。
料理仮説による自己家畜化
自己家畜化の仮説を支持する研究の一つに、料理仮説があります。料理仮説は、料理の起源と進化を説明する仮説です。この仮説によれば、人間は、約200万年前に火の使用を開始したことで、牙がなく噛み切れなかった生肉を調理し、噛み切れ消化できるようになりました。その結果、脳の発達に必要な栄養をより多く摂取できるようになり、脳のサイズが拡大して、知能が高まったと考えられている仮説です。
また、料理仮説によれば、人間が料理を作ることによって、自己家畜化のプロセスが進んだとされています。料理は、食物を消化しやすくするだけでなく、栄養価を高め、有害な細菌や寄生虫を除去する効果があります。これにより、人間はより多くのエネルギーを得ることができ、大脳を発達させることができました。また、料理は社会的な活動でもあり、共同で食事を作り、共有することによって、社会的な絆が形成されます。
したがって、料理を作り、食べることは、人間が自己家畜化のプロセスを進める一方で、学習や社会的な絆の形成を促進する重要な要素となりました。
国家創成 穀物栽培主食によるドムス化
『反穀物の人類史:国家誕生のディープヒストリー』によれば、人間は狩猟採取生活していた自然環境から離れ、密集での定住により複雑で高度な国家を形成、穀物栽培し穀物を主食とすることで、急速な自己家畜化(ドムス化)がすすんだという仮説を展開しました。
学校は人を弱くし文明化=家畜化する
学校教育が発達すると家畜化がすすむのではないかと思いました。
パーフェクトチャイルド願望
パーフェクトチャイルドは、人間の家畜化された理想像であると思えます。
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