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日本酒(清酒)業界のあれこれ(13) 実は重要な日本酒の名前

日本酒(清酒)業界のあれこれについて書いています
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以前、酒蔵の名称について書きましたが今回は日本酒の名前について。

〇〇正宗が多いという話やその由来についてはあまりに有名なのでここには書きません。
ここではあらゆる場面で「なるほど」と思った名称を書いていきます。

・大関
言わずと知れた大手の酒蔵です。ワンカップが有名ですね。
国技館に相撲を見に行くと日本酒は「大関」が売られています。
なんだか妙に納得しました。

尚、相撲関係では埼玉県に「力士(釜屋)」、栃木県に「東力士(島崎酒造)」という銘柄があります。

・冠婚葬祭関連
岩手県盛岡市の菊の司酒造には「菊の司」に加えて「七福神」という銘柄もあります。これはそれぞれの銘柄を作っていた酒蔵が合併したこともありますが、「結婚式には七福神。葬儀には菊の司」という使い分けもあると聞いて妙に納得しました。

その他、葬儀には向かないだろうなと思う銘柄としては「金婚(東京)」「七笑(長野)」「笑亀(長野)」等でしょうか。
この辺り、大手酒蔵の「白鶴」や「松竹梅」は名称からして各種行事に適切でありさすがだと思ってしまいます。

・重複してしまった名称
伝統的な名前では〇〇正宗という酒は多いですがそれ以外にも紛らわしい名前はあります。

男山
全国各地に「男山」という酒があります。ただ、大半のものは地元では「男山」と呼ばれているものの商標等の関係があるからか〇〇男山としている例も多いです(陸奥男山、会津男山、甲斐男山…)

男山の名称は元々は京都から来ているようですが、現在では北海道旭川市の男山酒造が正当な後継者とされているようです。しかし、宮城には「男山本店」という酒蔵もあり…

自慢
磯自慢、多満自慢、瀧自慢…と〇〇自慢という蔵も多いです。
こちらは10年ほど前に「自慢がつく酒の会」を蔵元たちが集まって開催していたと思うので、そこそこ仲は良いようです。

鬼殺し
これも日本中に多い名称です。あえて書くほどの名酒は無いので割愛

その他、以前にも書きましたが「亀齢」という酒は長野にも広島にもあり、有名な「越乃寒梅」に対して埼玉には「寒梅」という銘柄の酒があります。埼玉の方が蔵は古い。

その他列挙していくと
「上喜元」と「常きげん」
「志太泉」と「志賀泉」
「菊泉」と「喜久水」と「本菊泉」


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