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石垣島「最恐」スポット”八重山鍾乳洞”の魅力

石垣島といえば沖縄の離島
素晴らしい海を目当てに訪れる観光客が多く、マリン関係の観光産業が盛んではあるがごく僅かに海に関係しない観光地もある。

今回は私が(悪い意味で)大好きな石垣島のマリン関係ではない観光地「八重山鍾乳洞」の魅力について語りたい。

まず最初に気をつけなければならないことは石垣島には鍾乳洞がいくつかあり、特にこの「八重山鍾乳洞」のすぐ近くには「石垣島鍾乳洞」もあり紛らわしい。

地図で表すと以下の通り。

八重山鍾乳洞と石垣島鍾乳洞の位置関係

赤線が県道208号線であり、石垣島の市街地から向かう場合には地図の下から上に車で向かうことになる。
手前にあるのが「石垣島鍾乳洞」で空港や離島ターミナルに割引券が置かれているのはこちら。普通に鍾乳洞を見ることができる。

そして奥にあるのが「最恐」の「八重山鍾乳洞」
地図を見れば解るように、石垣島鍾乳洞より圧倒的に広い。
10以上の鍾乳洞を見ることができ、簡単な資料館も併設。また動物園や薬草園も併設している。特に龍神鍾乳洞は通り抜けはできないものの「石垣島鍾乳洞」と繋がっており、八重山鍾乳洞に行けば石垣島鍾乳洞に行く必要はない。

と、理論上では語れるが、八重山鍾乳洞はあまりにも放置されており、完全に「玄人向けの観光地」になっている。

石垣島鍾乳洞と八重山鍾乳洞の違い

簡単に違いをまとめておこう。

・石垣島鍾乳洞
初心者向け観光地
山で例えるなら「高尾山」
半袖半ズボン、ビーチサンダルで訪問できる
1時間ぐらい簡単に時間を潰したい人におすすめ
見れる鍾乳洞:1つ
満足感:☆☆☆
恐怖感:(無し)

・八重山鍾乳洞
玄人向けの原生林
山で例えるなら「富士山」
長袖長ズボン、しっかりした靴と手袋、ヘッドライトが必要
全身の虫除けや水分補給栄養補給の装備も推奨
見れる鍾乳洞:10程度
満足感:廃墟好きなら☆☆☆☆☆
恐怖感:☆☆☆☆☆

八重山鍾乳洞攻略


八重山鍾乳洞 攻略その1

アクセス
石垣島市街地からは県道208号線を北上
「石垣島鍾乳洞」の入り口を過ぎて、「八重山鍾乳洞入口へ」
しばらく進むとロータリーがあり、ほぼ直進方向に進むと駐車場と本館(チケット販売所)がある。

本館の構成

本館は基本的に無人
自販機でチケットを購入し、自分で半券をもぎって入場する。
一応、レストランだった場所や土産販売もしているが「無人」であるので利用は不可能。
博物館は常に貸切状態であり、かつての沖縄にはよくあったようなサンゴ等を並べた展示がある。余談だが、こうした施設は一昔前の沖縄には多数あったが令和に現存しているのは貴重かもしれない。

大きなサンゴが展示されている

最初の鍾乳洞


博物館を通り抜けると「子宝の神鍾乳洞」と「古代人鍾乳洞」があり、ここに限れば半袖半ズボン&ビーチサンダルでもある程度は見れる。

しかし、普通の感覚ならこの時点で少々後悔するかもしれない。
車を降りてから誰にも会わず、荒廃はしていないが手入れもしていない博物館に鍾乳洞。決して気持ちが良いものではない。

洞窟に入ると急に気温が下がるのはお化け屋敷のようであり、誰かが潜んでいても解らない怖さもある。一人で滑って転んで骨折しても誰も気づかない環境(携帯もほぼ圏外)

観光客はここはスルーして博物館見学後は車に乗って龍神鍾乳洞に行くことをお勧めする。普通の感覚を持っていれば不気味だし帰りたくなるだろう。

探検家はこの2つの鍾乳洞でヘッドランプの具合など装備品の状況を確認しておくと良いだろう。

せせらぎ音鍾乳洞

さて、「子宝の神鍾乳洞」と「古代人鍾乳洞」を見たら本館を通って駐車場に戻る。

駐車場から「せせらぎ音鍾乳洞」への山歩きを開始しよう。
ここからは山道だが、石垣島の山はサンゴが隆起したものなので鋭利な部分もある。サンダルでは少々危なく、最低でもスニーカーは欲しい
また虫除けも必須

多分普通の観光客だったら諦めて帰ろうかと思うぐらいの所にようやく「せせらぎ音鍾乳洞」が現れる…が、この洞窟は常に浸水していて入ることができない。

以下に示すように入る場合には前日までに要予約でオプショナルツアーに参加しなければならない。
予約していないなら入り口だけを見て終わり。

動物園と植物園

正直なところここまでの洞窟を見れば普通の人はかなり滅入ると思う。
付き合いたてのカップルなら別れてもおかしくはない

しかし本来であれば、ここで動物園と植物園を見ることで心安らぎ、洞窟の不気味さも「まー石垣島だからね(謎)」と納得できるところだ。

しかし、2023年現在ではあちこちの看板には「動物園」「海人の家」と書かれているのにアクセス方法が無い。特に「せせらぎ音鍾乳洞」近くの道は立ち入り禁止で封鎖されていて通れない(下に示す地図中の赤矢印)

仕方なく、過去の記憶を頼りに駐車場からの入り口を探ってみると駐車場の奥から鳥籠へアクセスすることができた。

ただ、結論から言ってしまうと「動物園」「海人の家」は全て荒廃しており動物も展示されていない状況であった。
廃墟好き、探検好きな人には楽しい道だと思う。

廃墟エリア写真

歩道には雑草が伸びている。ただ、石垣島の気候を考えれば案外1年ぐらいでこうなるのかも?


以前から荒廃していたが、以前はもう少し残骸が残っていた気がする


クジャク小屋だった場所


海人の家
本来であれば雨戸が開いているが、現在は雨戸が半開きなのがまた不気味

写真だけ見ると「ちょうど良い廃墟探検」のように見えるが、実際には高温多湿な石垣島で鍾乳洞を3つ見た後に、明らかに荒廃している場所を進むのでものすごく気が滅入る。

私はこの状況を予測していたので長袖長ズボン、長靴下にスニーカー、帽子と手袋をして歩いていたが、それでも雑草をかき分けたり虫が付着してくるのが不快。

ここまでで本館から徒歩散策するエリアは終わりとなる。

最後の鍾乳洞「龍神鍾乳洞」※オススメ


龍神洞鍾乳洞アクセス

さて、ここまでの探検が終わったら本館から車に乗り、出口方面にあるラウンドアバウトを通ってカウボーイ像の道へ進もう。
この先にあるのが龍神鍾乳洞だ。

普通の人であれば本館周りの異様さにもう帰りたいと思う局面であるが、この龍神鍾乳洞はまともなのでおススメ。

地図を見ても解るが、本館から見ると石垣島鍾乳洞を回り込んだ位置にあり、石垣島鍾乳洞と内部で繋がっている様子。

内部の舗装具合もライトアップも程よく、また地上から光が差し込む部分があるなど観光に最適である。

はっきり言ってこの鍾乳洞だけなら恐怖心も無く楽しいと思う。

尚、最後まで楽しませてくれるのが八重山鍾乳洞
以下の地図のように出口を出ると無駄に遠回りして駐車場まで戻らなくてはいけない。
途中に倒木もあり最後まで余計なことをしてくれる。

龍神鍾乳洞の地図

結論

以上まとめると八重山鍾乳洞の楽しみ方は次の通り

・廃墟探検好きタイプ:しっかり準備をした上で全体をくまなく楽しんでほしい。

・一般人タイプ:本館の博物館を見たら車に乗って龍神鍾乳洞に行こう。


補足

八重山鍾乳洞について知っていることをまとめておく。

オープン日は不明。
恐らくは昭和のどこかであり、石垣島を含む沖縄が日本に返還された1972年以降だろうか。

かつては石垣島では数少ない「雨天時に観光できる場所」「観光バスで団体客が訪れることができる場所」として大いに賑わっていた。

(尚、2023年現在でも石垣島には「雨天時に観光できる場所」「観光バスで団体客が訪れることができる場所」はそれほど多くない。)

転機は平成6年に石垣島鍾乳洞が隣にできたこと。
完全に競合であり観光客の食い合いになってしまう。

以下、追記予定


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