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アルコールからの解放、、、になるか?②

校舎の窓ガラスを割ったり、盗んだバイクで走り出す事も無く、もちろん女の子には興味津々悶々だったが彼女なんて出来る訳もないファミコン三昧とバイトで買ったバイクを「あいつとララバイ」の研二くん気取りで乗り回す青春時代は短く、進学か就職かと悩み始めた頃、父親が突然長期入院し、胃の大半を切除する手術をすることになった。(これが十数年後に大問題へつながる)

医者からは重度の胃炎というような説明であったが、当時は癌の宣告はほとんどされない時代だったので、真相は今でもよくわからない。

その様な状況の中、親は進学を勧めてきたがどう見ても父親は長期療養が必要な状態であり、また生命保険など「縁起が悪い」という戦中世代の謎理由により入っていなかった我が家の家計は、誰がどう見ても進学どころではない事はわかっていたので、迷わず近隣の工場へ就職した。

その工場はいわゆる3交替勤務であり、超3k職場であるが深夜割り増しや休日出勤手当など福利厚生が良く、そこそこの収入を得る事ができた。

しかし、仕事も慣れてきてから困ったのが、夜な夜な悪友とYOASOBIで鍛えていたはずなのに、夜勤明けに寝られない日々が続く事であった。
そのため、夜勤前に会社の駐車場に着くと、車中でついウトウトしてハッと気がつくと就業開始時間を過ぎていて上司に平謝りする事が。
もちろん禿げ頭の上司から禿げしくお説教を頂くのだが、親分肌の上司は遅刻扱いにする事無く「とっとと現場へ行け!」の一言で終了。

ある時、休憩時間に職場の先輩に寝られない時にどうしているか聞くと、「そんなの酒飲めば爆睡だよ!」と口を揃えて言われる。
社会人になってから、ほとんど酒を飲まなかったので「そんなもんかなあ」と疑いつつ、翌朝帰宅後にスーパーで買ったビールを飲んでみた。

すると・・・・はい!酔った勢いで爆睡降臨!

それ以降、夜勤明けにはスーパーへ行き、朝からビールを買う好青年が出没するようになる。
ちなみに当時コンビニはあるにはあったが酒は販売しておらず、営業時間も7時から23時でした。

夜勤に合わせて数週間おきに毎朝スーパーに行くので、レジのおばちゃんたちには顔を覚えられ、最初は朝から酒を買う姿を怪訝に見られていたが、夜勤明けでこれから寝る事を伝えると「よくがんばってるね〜」なんて言われるようになった。

とは言え、当時は350mlも飲み切れなかったので可愛いモノでしたね。(続く)


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