何をしても許してくれると思っていた

不倫が分かった後に、もし今後不倫が続いていたり、私がもうこの結婚生活は無理だ続けていけないと思った時は、離婚届を出す。
そう伝えて、夫にも離婚届にサインをしてもらった。
当初は再構築を考えていたから、本気でその離婚届を出すつもりなんてさらさら無かった。
ちょっとしたお守りみたいなつもり、夫には気を引き締めてもらいたかった。

どうして不倫が分かったのか、どうして水面下で不倫が続いている事がわかったのか、なぜ離婚を決断したのか等はおいおい書いていく事として、
もう私の中で限界に達したある日、電話を取ってくれない夫に、離婚届を出しますとメールをし、私は離婚届を提出したのだった。
そんな夫が、私に離婚後に言った言葉。
「まさか本当に離婚届を出すとは思わなかった。市役所に確認しに行った。本当に出したんだね。何をしても許してくれると思っていた。」

夫が何をしたとしても、許すと思われていた私。
離婚後何回も自分の中で確認するかのように、やっぱり離婚して良かったんだと思った事があったが、
夫のその言葉を聞いた時が、離婚は間違っていなかったと最初に思った時だった。
そして、夫に傷つけられてもずっと許し続けないといけない人生がこの後待っていたかもしれないと思うとゾッとした。
もしそのまま結婚生活を続ける事を選択していたら、いつか寿命が来た時に、私の人生何だったんだろうと思っていただろう。

何をしても私が許してくれると思っていた夫。
私の事を傷つけても良いと思っていたのだ。
大切にしなくていい、雑に扱って良い相手なんだと思われていた。
そんな哀しい対応されてまで、一緒にいる意味は何なんだろうか?
そんな意味は私には持ち合わせていない。
これは夫のための人生ではなく、私のための人生なのだ。

離婚して何年も経っても、未だに時たま耳の奥で夫の声がこだまする。
「何をしても許してくれると思っていた。」
でももう大丈夫、これは過去の事なんだと、その度に自分に言い聞かせて気持ちを落ち着かせる。

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