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おしゃれ独本 (昭和~平成、個人的ファッション史)

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2024年に開催した個展「おしゃれ独本 (昭和~平成、個人的ファッション史)」でイラストに添えたコメントのロングバージョンを綴ってみました。不定期にゆるゆるとアップして参ります。…
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序文:おしゃれ独本 (昭和~平成、個人的ファッション史)

2024年6月28日~7月3日、東京は表参道のHBギャラリーで個展をおこなった。テーマは「ファッション」。 と言うと、何やらモードなかっこいい展示を想像しそうだが、あくまで自分の記憶の中で繰り広げられる個人的ファッション史。その目線は「おしゃれ」とは少し違うところを見ている。 それでも、ご来場の皆さま、とりわけ世代の近い方々には好評を頂いた。やはり誰しも懐かしいものが好きなのだろう。 展示した絵にはすべて、コメントをつけた。あまり長いとああいう場所では読んでもらえないか

#01【キミの名は?】_おしゃれ独本 (昭和~平成、個人的ファッション史)

1950〜60年代の映画や雑誌なんかでやたらと見かけるアレ。 ほら、スカーフやストールなんかを頭に巻くアレ。 アレ、何ていう呼び名なの? 上の絵の右っ側の方には「真知子巻き」という名前がついている。 (ある一定の年齢以上の人はこれ見ると必ず声に出してその名を言わないと気が済まないようだ。なんでなんだろう?w) さておき。ご存知ない方のためにざっくり説明しておく。「真知子巻き」というのは、1953年公開の映画『君の名は』で主人公・氏家真知子がショールを頭から首にかけてフワ

#02【ミニスカート】_おしゃれ独本 (昭和~平成、個人的ファッション史)

1959年にマリー・クワントが若者向けに売り出し大ヒット。 65年にアンドレ・クレージュも発表。これがきっかけで世界的なブームとなったミニスカート。 67年には、ミニスカートの女王・ツイッギーが来日。 小枝(Twiggy)という呼称に偽りなしの、細くて長くてまっすぐな脚。 日本ではお菓子や自動車やアパレル等のTVコマーシャルに引っ張りだこ。 この露出がきっかけで、日本にもミニスカートブームが巻き起こる。 今の時代というのは、何かが流行ったとしても、猫も杓子もそれ一辺倒とい