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20日間で20都市を巡る、フランス一周4000kmのグルメ旅 【8日目 Reims】

こんにちは!モトです。

9月12日、土曜日。晴れ。
この日の目的地はReimsです!

ところで、Reimsと書いてどう発音するのでしょうか?
日本語のカタカナ表記ではよく「ランス」と書かれていますが、実際に地元民の発音を聞いてみると、最後のsは発音せず、「ラン」みたいに発音していました
オーベルニュ育ちの夫もそれまで「ランス」だと思っていたそうなので、同じフランスでも、地方によってReimsの発音が違うのかもしれません。

そして、写真を見返してみるとあまり街並みの風景を撮っていなかったのですが、街の建築などは至って普通〜のフランスの街でした。


Cathédrale Notre-Dame de Reims

さて、Reimsへ来たからにはまず、カテドラルを見なくてはいけません。

ここReimsのカテドラルは、歴代のフランス王が戴冠式を受けた場所です。
かつては『Reimsのカテドラルの聖油をつけていない者は、フランスの王にはなれない』と言われたほどだそう。

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荘厳な佇まいです。

実はカテドラルの正面、少し離れたところに有料の望遠鏡があり、コインを入れると、装飾の彫刻をじっくり眺めることができます。

見た感じ、私以外は誰も使っていなかったですが(なぜ!?)、本当に見事な彫刻なので、ぜひ望遠鏡でじっくり観察することをオススメします!!

正面は修復作業が進んでいるのか、ピカピカでした。
側面から見るとこんな感じです。側面も見事ですね。

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下の写真は、入り口側正面のステンドグラスを内側から見た様子です。

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とにかく、高い!
普通、カテドラルの入り口の丸いステンドグラスって1個なのですが、Reimsにはそれが2個あります。
さすが、歴代の王がわざわざ足を運んだカテドラル。
写真でその高さが伝わるかわからないのですが、私が今まで見てきたカテドラルよりもずっと天井が高かったので驚きました。

こちらのカテドラルのステンドグラスは、かなり見応えがあります。

中には、かの有名なシャガールの作品も。

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あまり教会らしくない、モダンなステンドグラスもありました。

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そしてここReimsでは、サンタクロースの紀元である聖ニコラのお祭りも盛大に行われるそうです。
お祭りは聖ニコラの命日である12月6日前後に行われるとのことなので、そのシーズンにReimsを訪れてみるのも楽しいかもしれません。

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なんとなく、左のステンドグラスに、赤い服のサンタクロースのような人物が見えるような気が……。

個性あふれるステンドグラスを一つひとつ、じっくり眺めていると、まるで美術館にいるかのような錯覚に陥りました。

また、こちらのカテドラルの出口にある販売コーナーでは、クリスチャン向けの巡礼記念品のほか、フランス観光地の記念メダルやアクセサリーなどの販売もしていました。

私はクリスチャンではないのですが、ブルーのメダイユを買いました。

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こちらのメダイユ、持ち主の健康を守る・病気を癒すという言い伝えがあるそうです。
色はシルバー、ゴールド、ブルーがありました。
値段はたしか、2€くらい。とても安いです。

ちなみに夫には「本当にこれでいいの?メダイユなんかどこでも買えるのに!」と言われました(笑)。
いいのです。私にとってはReimsのカテドラルで買ったメダイユ、という事実が嬉しいので、大切にしようと思います。


そして実は、Reimsにはもうひとつ、美しい聖堂があります。

Basilique Saint-Remi

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サン=レミ聖堂は、カテドラルに比べるとひっそりとした佇まいですが、静かで澄んだ雰囲気の、とても美しい聖堂です。

ちょうど私達が訪れた時、中では結婚式が行われていました。
私がフランスでMariage religieuxを見るのはこの時が初めてだったので、少し感動しました。

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蛇足ですが……
フランスの結婚といえば、Mariage civil(戸籍上の結婚)とMariage religieux(宗教の結婚)があります。
Mariage civilは市役所で、市長同伴のもと行いますが、教会で結婚式を挙げるのはMariage religieuxです。

私の夫は敬虔なクリスチャンですが、私は一応無宗教(日本文化で育っているので、考え方は神道に影響されている気がします)なので、私達が結婚した時はMariage civilのみ行いました。
フランス人同士の結婚では、Mariage civilのあとにMariage religieuxをすることが多いようです。

フランスにいると、国民の生活様式の至るところにキリスト教文化が根強く残っていることを感じます。

そしてこちらサン=レミ聖堂のステンドグラスは、フランスらしい百合のモチーフ……かと思いきや、この上のステンドグラス、まさかの折り鶴!?

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下は百合のモチーフなので、一瞬私の勘違いかと思ったのですが、教会内にも折り鶴の飾りがあったので、本当に鶴のモチーフなのかもしれません(真相は不明)。


ところで、Reimsはシャンパーニュ地方の都市です。
そう、シャンパンのカーヴがたくさんあることでも有名なのです!

せっかくならシャンパンのカーヴも見に行きたい!と思い、観光案内所で問い合わせをしてみましたが、「カーヴは事前予約が必須」とのことでした。
唯一、予約なしで見学できるカーヴも、この日の最終入場は15:30とのことで、間に合いそうになかったので、この日カーヴの見学はできませんでした。
(平日だったらもっと遅くまで開いているのかもしれません。
また、この時期はコロナの影響で観光客が少なく、どこのカーヴも早めに営業を終了していました。)

夫は特にシャンパン好きではないのでノーダメージでしたが、私は結構シャンパンが好きなのでショックでした。
事前にリサーチしておけばよかった!!
これからReimsに行かれる方は、ぜひとも、カーヴの事前予約をしてくださいね!
私はまた今度、リベンジしたいと思います。

なお、Reimsの市内を観光するのには、トラムとシティバスを使うのが便利です。
カテドラルのある中心街からサン=レミ聖堂、各カーヴなど周る場合には、1日フリーパス(4.3€)を買っておけば、移動もらくらく、1日で十分周れる距離だと思います。


さて、気を取り直して。
今夜のレストランは、バーも併設しているカジュアルなレストランです。

アペリティフのメニューを見ると……やっぱりあった!!

Spécialité : Champagne

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わーい!!これを飲まないと気が済まない!
ということで、シャンパンのミニボトルを頼みました。夫はシャンパンを飲まないので、私一人で飲みます(笑)。

こちらのシャンパンは、地元カーヴの銘柄です。
Brutというのはよくシャンパンやシードルに書かれている表現ですが、『辛口の・甘みのない』といった意味で使われます。

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シャンパンって、よく細長いグラスでサーヴされますが、ここのシャンパン用のグラスは、ワイングラスと同じような形状の、丸みのあるグラスでした。
この辺りの違いはシャンパンによっても変わってくるそうなのですが(よくわからない)、シャンパン=細長いグラスと思っていた自分にとっては新鮮な驚きでした。

Spécialité : Jambon de Reims

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名物シャンパン一緒にいただく前菜は、同じく名物ハムを使った、生ハムメロンのサラダ。

ドライなシャンパンと、さっぱり生ハムメロンの相性はとても良かったです。
普段、生ハムには赤ワインを合わせることが多かったのですが、シャンパンもとてもよく合うと思いました!またまた新鮮な驚きです。

メインには、私はMagret de canard(鴨)地元の蜂蜜がけをいただきました。

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Magret de canardって通常スライスされて出てくることが多いのですが、こちらのレストランでは写真のように、上部が繋がっている状態で出てきました。

食べてみると、スライスされている下の方は火がよく通っていて、繋がっている上の方は若干レア感があります。
Magret de canardは表面をこんがり焼きつつも、中は若干レア感を残したほうが美味しいのですが、その焼き加減が難しい料理でもあります。

このお肉のスライスの方法は、見た目がきれいというだけでなく、上下で火の通し方を変えるという意味でも、すごく良いアイデアだと思いました!!

ソースはよくあるビネガーソースではなく、塩胡椒に蜂蜜で甘みを足しただけのような、シンプルな味付けでしたが、これがとても美味しかったです。

鴨には赤ワインが欲しくなり、途中で一番安いハーフボトルを頼んだのですが、このワインもとても美味しかったです。

カジュアルなのに、想像以上にレベルの高いレストランで、びっくりしました。

一方、夫の頼んだメインはこちら。

Spécialité : Boudin blanc de Rethel

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Boudin(ブダン)というのは豚のソーセージです。
黒いBoudinには豚の血が入っていて、私は苦手!なのですが、夫が頼んだのは白いBoudin。脂肪や卵、牛乳などが混ざっています。

こちらは、ビールにも赤ワインにも合いそうな、濃厚なお味でした!
お味はとっても美味しいのですが、脂肪分が多いせいか、日本人の私のお腹には少し重く感じました。
フランス人って、豚バラ肉の脂肪とかは嫌がるのに、チーズとか、こういう脂肪分の多い料理は平気でペロッと食べられる人が多いですよね。
胃の作りが違うんだろうなぁ、とよく思います。


デザートには、私はThé Gourmandをいただきました。

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右下から反時計回りに、パンナコッタ、チョコレートムース、フィナンシェ、ガトーショコラです。

フィナンシェがとても美味しかったです。そしてパンナコッタは、日本の牛乳プリンと同じ、懐かしい味がしました。

Thé Gourmandについては、Nantesの時の記事で少し詳しくお話しています。ご興味があればぜひ、こちらも読んでみてください↓)

夫はなんだか可愛らしいデザートを頼んでいました!

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フランボワーズのミルフィーユだそうです。

ちなみに、フランス語でミルフィーユを頼む時には『ミルフゥイユ(mille feuille)』と発音してくださいね!
日本語のまま『ミルフィーユ』と発音すると、1000人の女の子という意味(mille filles)になってしまい、ビックリされますよ〜!(経験あり。笑)


こちらの、カジュアルだけれどビックリするくらいレベルの高いレストランは、シティバスのバス停Lundy近くにあります。
お店の方は親切で、シャンパンのミニボトルもあって、前菜からデザートまで全部しっかり美味しい、素敵なレストランでした。

Brasserie L’Ardennais
https://www.brasserie-lardennais.fr/


泊まったホテル : Première Classe Reims Nord - Bétheny

今回は、前日のArras同様、Première Classeに泊まりました。
約51€、中心街まではトラムで10分くらい。

実はここにチェックインした時、翌朝の朝食の代金もカードで一緒に払ってしまったのですが、翌朝は食欲がなく朝食をキャンセルしようとしたところ、「現金での払い戻しはできない」と言われてしまいました。

基本的にどこのホテルでも、朝食は当日でも申し込みができるので、翌朝の朝食をとるかわからない時は、事前に払わないほうが良さそうです。
特に最近フランスではセキュリティーのため、顧客との現金でのやりとりを減らす傾向にあるようです。
お勉強になりました!


さてさて、【8日目 Reims】はいかがでしたか?
最後までお読みくださり、ありがとうございました!

次回は、私が20都市の中で4番目に気に入った街、【9日目 Metz】をお届けします!ぜひぜひ、お楽しみに!それではまた。


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