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クラレとクラボウのクラは倉敷のクラ

クラレという会社をご存知だろうか?
クラボウという会社をご存知だろうか?

どちらも東証1部に上場するスーパー大企業である。

株式会社クラレ(英: KURARAY CO.,LTD)は、高機能樹脂や繊維製品などを製造販売する日本の大手化学メーカーである。本社は東京都千代田区大手町二丁目にあるが、本店は創業の地である岡山県倉敷市に置かれている。東証一部上場企業。日経平均株価構成銘柄。
倉敷紡績株式会社(くらしきぼうせき、英: KURABO INDUSTRIES LTD.)は、日本の繊維製品の大手メーカー。通称ならびに対外名称はクラボウ。

クラボウからクラレが生まれたので、どちらのクラも指しているのは倉敷のクラである。今日はその創業一族について迫っていきたい。

岡山県倉敷市は、江戸時代からの倉庫が今も当時の姿をとどめており、日本屈指の観光地として人気である。

そんな倉敷の大地主に大原という一族がいる。
そう、倉敷の観光名所である大原美術館の大原だ。

大原美術館はその大地主の大原氏が集めたコレクションが展示されている。

大原氏がパトロンとして支援していた人物の絵画はもちろん、西洋の貴重な絵画が展示されている。

大原美術館は、倉敷の実業家大原孫三郎(1880年–1943年)が、自身がパトロンとして援助していた洋画家児島虎次郎(1881年–1929年)に託して収集した西洋美術、エジプト・中近東美術、中国美術などを展示するため、1930年に開館した。西洋美術、近代美術を展示する美術館としては日本最初のものである。

エルグレコの受胎告知はそのコレクションの中でも特に貴重で、教科書にもよく載っているこの絵を岡山で見れるのは奇跡に近い。

その大原孫三郎が創業したのが、クラボウおよびクラレなのである。

大原 孫三郎(おおはら まごさぶろう、1880年7月28日 - 1943年1月18日)は、日本の実業家、社会事業家。

倉敷紡績および倉敷毛織(現・クラボウ)、倉敷絹織(現在のクラレ)、中国合同銀行(中国銀行の前身)、中国水力電気会社(中国電力の前身)の社長を務め、大原財閥を築き上げる。

社会、文化事業にも熱心に取り組み、財団法人石井記念愛染園、倉紡中央病院(現・倉敷中央病院)、大原美術館、大原奨農会農業研究所(現・岡山大学資源生物科学研究所)、倉敷労働科学研究所(現・大原記念労働科学研究所)、大原社会問題研究所(現法政大学大原社会問題研究所)、私立倉敷商業補習学校(現岡山県立倉敷商業高等学校)を設立した。倉敷教会(後の日本基督教団倉敷教会)の最初の教会員。

ちなみに、大原美術館の近くにはクラボウの博物館もある。倉敷に訪れた際はこちらにも寄ってみてはいかがだろうか?

ちなみに、大原一族は依然として多くの事業に携わっており、大原財閥を形成している。

倉敷という街の発展に寄与したクラボウとクラレ、大原氏、そして文化財と調和する倉敷市に今後も目が離せない。

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