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シンデレラになんてならなくていい|私のままで生きていく(でも時々冒険することも大事)
もう1年ほど前になるのか。
ジミーチュウのパンプスを買った。
こちらのパンプス。めっちゃかわいい。
辛い、精神的に追い詰められる朝礼でも、前を向いて立っていられる靴。
けれど。
1年履いてみて思う。
運命じゃなかったみたい。
まず痛い。もう1年ばかり履いているのにまだまだ慣れない。
さすがに靴擦れはできなくなったけど、夕方になると履き口の部分が当たる。
試着の時はとっても合う!と思っていたのに、
試着室の似合う!は一日中靴を酷使して働く私の合う!ではなかったようだ。
ピンヒールなのでヒールが削れやすい。
おかげで何度も何度も修理に出している。
ヒールの面積が広いパンプスの、およそ2-3倍くらいのスピードで削れる。
革が屈強なので目立った大きな傷はないが。
修理した翌日に外訪中に走ったら見事にヒールが削れて金属部分が出てきてしまった。
(そもそも走るな。余裕を持って行動しろ。)
先日、原宿に行く用事があったので、
長らく愛用していた卑弥呼のショップを覗いてみた。
新宿や銀座に大きいサイズの靴専門のショップがあった時は定期的に訪れては靴を買い替えていたのに。何年振りだろう。
新品かつ夕方の浮腫んだ足なのに、足を入れると実家に帰ったような包まれる感覚がした。
実際実家に帰っても落ち着いたりはそこまでしないので、ものの例えだとして受け取って欲しい。
するっとはいってほっとするような、
疲れた身体に沁み渡るような、
この上ない柔らかさ。
卑弥呼の靴って、インソールが柔らかくて、ヒールも柔らかくて。
だからぼーっとしてると新品はすぐ削れちゃう。
削れたら修理に出して少し硬くて弾力のあるヒールを付けてもらってる。
そりゃ18歳からずっと履いてる靴のブランド。
もう実家より実家だ。
やわらかい。包まれる安心感。
やっぱり私の足はもう卑弥呼の木型通りの足になっているらしい。
あぁ、なんか。なんでもかんでも背伸びしようとしてたけど、違ったのかもしれないな。
仕事中の私は仕事中の私で、もちろん大切なんだけど、
高いものを使うことがイコール自分を大切にしてるわけではない。
大切にするならむしろ、自分が心地よくいられる環境が大事で、
毎日パフォーマンスをなるべく高くあげられるように、整備することが大事。
一方で、背伸びしてみたのは良いことだと思っている。
自分の幅というか、現時点での限界と言うか、
ここまでは適度だけどここから先は適度じゃないんだなということを知った。
環境の合う合わないはどうしたってある。
過剰な部分にお金をかけなくていい。
その分、もっと他の自分を大切にしてあげたい。
たぶん私はまた卑弥呼の靴を買う。
一歩一歩、私なりのペースで、歩くために。
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