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ベランダに咲いた 彩とりどりの花

トップ画像は、mochigomaさんからお借りしました。ありがとうございます!


住んでいる横浜から、たまに用があって東京に出ることがあります。どこぞやの地下鉄の駅で降り、階段を昇って出口へ。そこから高層ビルが整然と広がる景観を見ると、いつも「東京」のメロディが頭の中に流れてきます。

よくよく考えてみると、それは平日の昼間の時間帯だけな気がします。東京でサラリーマンをしていた10年間。その毎日の中では、感じることはなかったのに。仕事を辞めて、東京に行くことが非日常になってからだな。

日常だった景色が、日常でなくなったときに気がつく、ロボットみたいなビルの街。働く人たちが行き交うビジネス街を歩いていると、ふいに不安になる瞬間があります。無職だった自分が、どこにも所属していないという心細さ。居場所がない感覚。社会の流れに取り残されたもの。あの感覚は、寂しくて、でも忘れてはいけない大切なものだとも思っています。

昨日、久しぶりに神谷町駅で降りて、東京の街を歩きながら、頭の中で流れていた「東京」のメロディ。あの人に手紙でも書こうかな、と昔の仲間たちの顔が浮かびました。つながりはいつでも思い出すことができる、と確かめました。

"ベランダに咲いた 彩とりどりの花”
(「東京」/アルバム「SUPERMARKET FANTASY」より)