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新型コロナの今の状況を生き抜く秘訣は究極の嫁動画かも知れない! ショートホラー「Shadowed」

新型コロナウイルスの影響で世界的に自宅自粛要請が出て#StayHomeという掛け声の下、多くの人達が自宅で過ごさなければいけない状況に世界中のクリエーター達はヤキモキしている事と思う。
そんな中、「シャザム!」「アナベル 死霊人形の誕生」の監督デヴィッド・F・サンドバーグが、自宅で制作したショートフィルム「Shadowed」を4/2にYouTubeで公開した。全編自宅内撮影、主演は奥さんであるロッタ・ロステン。もちろん、撮影も監督もデヴィッド・F・サンドバーグひとりだが、編集、SFXもサンドバーグ自らやってのけるという究極のマルチぶりなのだ。
3分弱の映像なんで気軽に観て欲しい。

今までコロナの影響下でZOOMドラマや自宅撮影コラボなど様々な映像が発表されたが、どれもこの状況でも創作意欲があるのが凄い!というような条件つきの「イイネ!」だったが、それをくつがえす良い出来なのである。
撮影も素晴らしいが、特殊効果も良い!何よりシナリオが秀逸で照明が鍵を握る演出もニクい!
そして、奥さんのリアリティが絶妙なのである。

因みに公開3日後にメイキングムービーもあげられた。これが本編以上におもしろい。

このムービー、終始ひとりでの撮影なんで、現場の映像もすべて固定。特殊効果の説明も実に丁寧にしてくれている、ドラゴンボールのフィギュアを使っての照明の説明もかわいらしい。(自分は英語が得意ではないのでなんとなくのイメージですが)
これを見ると「自分も自宅にこもってるんで何も出来ないよ。なんて言わずに行動を起こさなくちゃ!」なんてテンションが上がってくる。
そして、それを見透かしたようにデヴィッドの説明はだんだん熱を増していく。そして、3Dでの立体マッピングを利用した部屋の壁へのシルエットの合成に至っては、家庭内手工業のレベルを超える技術力で観る者を置き去りにして突っ走って、自宅クリエーターのやる気になった気持ちを萎えさせていく。

それもそのはず、デヴィッド・F・サンドバーグは、2013年からロッタ・ロステンを主役に自宅で二人だけで制作したショートホラームービーをネットに上げていたのです。それで注目をあびた作品が「Cam Closer」。これがかなりの傑作です。

最近でこそ、自分の奥さんや恋人を被写体にするYouTuberが増えて来ましたが、それらを私は敬愛を込めて「嫁動画」と読んでいるのです。実はデヴィッド・F・サンドバーグこそ「嫁動画」のパイオニアだったのです。


そしてその「嫁動画」を足掛かりにハリウッドで成功を収めていくのですが、その彼が4年ぶりに撮ったのが「Shadowed」なのです。ハリウッドで名声を得ても変わらない二人の関係性に究極の愛を感じてしまうんですよ。
皆さんも「嫁動画」でこの新形コロナの自宅自粛に愛を深めて乗り切って欲しい!



そんなデヴィッド・F・サンドバーグでも長篇デビュー作では若い美人女優を使っちゃったりするわけですから、究極の「嫁動画」監督は伊丹十三でしょうね。

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