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ゼロから1ヶ月でHSK4級に合格するためにした中国語勉強法

こんにちは。吉田基紀です。なんだかんだ初めて note を書きます。

タイトルのとおり、約1ヶ月という短期間の勉強でHSK4級に合格することができたので、これから勉強する方のために、自分の行った勉強法をまとめておくことにします。

ちなみに、HSK4級の結果は以下のようになりました。

聞き取り:67/100
読解:77/100
作文:64/100
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合計:208/300(180点以上で合格)

良いスコアとはお世辞にも言えませんが、3つの項目それぞれで合格水準である6割以上をクリアし、合計点も208点という結果になっています。初のHSK受験にしては及第点でしょうか。

こちらの note の対象読者としては、以下の方を想定しています。

- 中国語を初めて学ぼうとするしている人
- 大学の第二外国語として中国語に触れたことはあるけれどほとんど忘れたという人(自分もこれです)
- 上記2つのいずれか and HSK4級合格を目指す人

周りにHSK6級ホルダーがたくさん見受けられるので、大変恐縮ではありますが、初学者への参考になればという思いで書いていきます。

それでは、はじめていきましょう!


そもそもHSKとは?HSK4級のレベル感

まず、HSK4級のレベル感について確認しておきましょう。HSKの公式サイトから引用すると、以下のようになっています。

基本的には1級〜6級まであり、6級が最高レベルです。

4級は「中国語を母語とする者と話せる」レベル感とのこと。もう少し具体的にみると、以下のようになります。

1,200語程度の常用中国語を用いて流暢にコミュニケーションができるレベルとのことです。自分がこれできるかというと疑問符がポコポコ湧いてきてしまうため、ちょっと大げさな表現かなと思います。

ちなみに、僕は初めてのHSK受験で4級を受けることにしましたが、一般的には2級や3級から始めることが多いという印象です。

僕自身、「まずは3級からいくかな」と思っていたのですが、HSK6級の友人に発破をかけられまして、その難しさも知らずに4級に申し込みをしてしまいました。

結果として、4級に合格もできましたし、もし落ちたとしても4級の勉強をしていれば3級は普通に合格できる水準になっていたことを考えると、上手く煽ってくれた友人には感謝をしております。ちなみに、彼は最近深センで起業をしました。応援。

なぜ中国語を勉強するのか?

学習方法に入る前に、学習の前提として、「なぜ中国語を勉強するのか?」は明確にしておくとよいでしょう。そこがないと、きっと途中で折れます。

僕個人としては、短期的には「アリババ・テンセントに代表される中国のテック企業に興味があり、中国語を身につけることでもっと情報をインプットできるようにしたい」という思いがありました。

また、長期的には「中国語でビジネスができるようになりたい」という思いもありました。

理由は人それぞれだと思いますが、折れそうになったときに立ち戻る拠り所として、整理しておきましょう。

どこから手を付けるべきか?

では、ここから学習方法に入っていきます。

まず、簡単に僕自身の勉強開始前の中国語レベルをご説明します。

僕は、大学のいわゆる「第二外国語」として中国語を2年間履修はしていました。

ただ、僕の通っていた大学では、中国語はいわゆる「ラクタン」として知られており、第二外国語の中でもっとも簡単に単位が取れることで有名でした。

そのため、おそらく学生の7〜8割は中国語を選択していたかと思います。僕もそんなラクタン目的の学生のうちの1人であったため、覚えていた文章としては「我想吃麻婆豆腐。」くらいでした。

言語をほぼゼロから学習する際に、どこから学ぶべきか?

時間があれば、その答えは「音」からだと思います。ただ、今回は1ヶ月しか時間の猶予がなかったため、「文法」から入りました

正確には、「単語帳」をまず見てみましたが、例文が意味分からなすぎて効率が悪いと判断したため、まずは「文法」からやることにしました。

まずは基礎的な「文法」を学ぶ

中国語の文法は、少なくともHSK4級レベルであれば、そこまで難しくはありません。以下の2つの書籍をやれば、だいたい理解できます。

「文法編」と「文法応用編」の2冊です。HSK1〜2級であれば、「文法編」のみでも対応できるかもしれませんが、HSK4級では「文法応用編」まで必須です。

この「ゼロからスタート中国語」シリーズの良いところは、説明が分かりやすいのはもちろんのこと、「オーディオブック」というアプリで音声をスマホから簡単に再生することができる点です。CDも付いていますが、アプリでできると快適です。

この2冊の中で出てくる単語は、おおよそHSK3級レベルまでのものが多いのです。そのため、4級でも必須となってくるので、文法を覚えつつ単語も記憶しておくとよいでしょう。

僕はこの2冊を3週間でやりました。そして、次に過去問に入りました。

次に「過去問」をやってみる

試験の1週間前に初めて過去問に触れたのですが、今思えば、もっと早くに手を付けるべきでした。それだけ学びが深いのが過去問です。

HSK公式の過去問集には、過去5年分の問題と回答が掲載されています。

過去問をやると、問題のクセが掴めます。「こういう形式で出てくるのか」といった出題傾向が分かれば、その後の注力すべき領域が見えてきます。

僕の場合は、試験日の1週間前に初めて過去問に触れたので、1.5年分くらいしか解く時間がとれませんでしたが、それでもある程度は傾向が掴めました。

たとえば、文章の並べ替え問題において、「虽然」などの文と文のつながりを示す言葉の意味が分かることが重要なので、接続詞として使われる単語は重点的に覚えよう、といったことです。

並行して「単語帳」をやりまくる

試験日の1週間前から、過去問と並行して「単語帳」にかじりつきました。

使っていたのはこちらの単語帳です。1〜4級受験であればこちら一択かなと思います。

単語と共に掲載されている例文は、1〜2級受験者にとっては難解ですが、4級受験者はこれくらいが勉強になってよいでしょう。

単語を覚えるときに、その単語の例文を読んで、例文内で分からない単語があればさらにその単語の例文も読んで、、と繰り返していると、ある程度文章は読めるようになりました。

また、こちらの単語帳も「ゼロからスタート中国語」と同様に、「オーディオブック」アプリで音声を聞くことができるので、大変便利です。

単語学習のコツとしては、人間の脳の構造的に1度で覚えようとするのには無理があるため、短い頻度で何度もその単語に触れる必要があります。

エビングハウスの忘却曲線に従うならば、その日に初めて触れた単語は、少なくともその日のうちには再度触れておく必要があります。

僕が実践していたのは、過去問を解く中で分からない単語があれば、単語帳で調べて、単語帳の該当箇所に「過去問のP.XXに出てきた」といった印を付け、通勤時間などにザッと印のある単語を復習することです。

通勤は必然的に1日2回あるため、忘却曲線的にも良いアプローチなのではないかと思います。

実際に、上図のような感じで使っていました。「①33」は「過去問1つ目のP.33に出てきた」という意味合いです。「不过」は2回も出てきたのにどちらとも分からなかったパターンですね。このような感じで記憶していきました。

おすすめの参考書・問題集

というわけで、ここまでで学習方法についてまとめてきました。そんなに大したことはやっていないのですが、自分もそうであったように、初めての場合には何も分からない状態なので、1つの参考になればと思います。

おすすめの参考書・問題集を改めてまとめると、以下の通りです。


しっかりと時間をかけて学ぶなら「音」から

今回は1ヶ月という短期間でHSK4級の合格という目標を掲げていましたが、本来的には「音」からしっかりと地に足をつけて学習をすべきだなと感じています。

正直、現時点では会話はほぼできない状態なので、僕自身の次のステップとしては、「音」に立ち返ることです。

「音」は中国語を普通に話せるようになるためには、欠かせません。自戒の念も込めて、検定取得だけで終わらずに本質的な力を身につけるために、やっておくべきことでしょう。

コミュニティで学習を強制化する

学習の継続という意味で、学習コミュニティの存在はありがたいものです。

僕の場合は、友人が「中国語勉強仲間募集!」というツイートをしてくれたことをキッカケに、毎週3回、朝の時間に集まって勉強をしていました。

平日はリモートで行ったりと。

こういった勉強仲間がいることは、学習の強制化、学習法の共有、モチベーションの維持など、様々なメリットがあり、非常にありがたいものでした。

周りのそのような友人がいなければ、たとえば、「中国トレンド情報局」などの中国関連のサロン等に入ったりすれば、そのような仲間もできるかもしれません。


実際に中国に行ってみる

あとは、実際に中国に行ってみるということ。

僕の場合は、HSK試験の2週間前に、2泊3日で中国の深センに行ってきました。

全く中国が話せない自分にドン引きしましたが、反骨心的に「やらねば!」という気持ちになりました(笑)

飛行機で羽田から往復3万円ほど、ホテルは一泊2,000円台〜。新幹線で国内旅行するのと大差ないか、むしろ安いくらいですね。

あまり学習とは関係ありませんが、モチベーションの観点で行ってみてもいいかもしれません。

息抜きにおすすめの中国語関連YouTubeチャンネル

「仕事や勉強で疲れた、でも学習はしたい」

そんなときにおすすめのYouTubeチャンネルをご紹介します。

まずは、「李姉妹ch」です。中国生まれ関西育ちの李姉妹が発音や単語などについて教えてくれます。また、最近は、中国各地の旅行動画も公開しており、面白いです。

続いて、通訳がお仕事の宮下さんという方の「ガチンコ中国語講座」。

日本人が間違えやすい点について、非ネイティブだからこその分かりやすい解説がとてもタメになります。

まとめ

こちらの note では、ゼロから1ヶ月でHSK4級に合格する中国語勉強法についてまとめてきました。

あくまでも僕自身の経験をベースにしたものであって、N=1 のため、参考程度にして頂ければと思います。

質問などありましたら、ツイッターのメンションかDMにて頂ければと思います。


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