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アメリカンフットボールのボードゲーム「Paydirt」のその後。Data-Driven Footballの登場!

アメリカンフットボールのボードゲームがどれくらい発売されているかご存知ですか?
BoardGameGeekによると、400個以上登録されています。
この中から、Paydirtというゲームを紹介します。

Paydirtの歴史

最初は、Time社から「Sports Illustrated Pro Football」というタイトルで発売され、次にAvalon Hillから「Paydirt」というタイトルで発売され、その後は同人扱いとなり、「RedZone」を経て、現在では「Data-Driven Football」で販売されています。

チャート

このゲームは、Dr. Thomas R. Nicelyが考案した、NFLの1シーズンの結果をチャートに落とし込んで、そのチャートを使ってゲーム(試合)を行います。

「Data-Driven Football」で、Super Bowl 55 teamsが無料で配布されているので、それを使って紹介します。

攻撃チャート

これが攻撃時に使うチャート。

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2020 Tampa Bay Offense Charts

防御チャート

これが防御時に使うチャートです。

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2020 Tampa Bay Defense Charts

チャートの作成

「Data-Driven Football」では、公式のリザルトの数値だけでなく、試合のビデオをチェックしてチャートを制作しているそうです。

ダイス

このゲームは特殊なダイスを使います。
攻撃側は、黒黄白の6面ダイスを、防御側は、赤緑の6面ダイスを使います。
それぞれのダイスには、通常の1から6ではなく、別々の値が設定されています。

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special six-sided dice

攻撃側

攻撃側は、黒が10の位、黄と白は足されて1の位となります。
なので、10から39の目が出ることになります。
6面体なので、6の3乗で216通りのパターンがあり、0.46%〜8.33%までを制御できるようになっています。

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Offensive Dice Roll Totals

防御側

防御側は、赤と緑を足すだけです。
なので、1から5の目がでることになります。
6面体なので、6の2乗で36通りのパターンがあり、2.78%〜33.33%までを制御できるようになっています。

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Defensive Dice Roll Totals

プレイサンプル

各プレイごとに、攻撃側は9種類から1つ、防御側は6種類から1つを秘密裏に選択して、公開後にダイスを振ります。
例えば、攻撃側のタンパベイが「5-SCREEN」パスを選択し、防御側のカンサスが「A-STANDARD」を選択したとします。
公開後にダイスを振り、タンパベイが34で、カンサスが2が出ました。
タンパベイの攻撃チャートで、「5-SCREEN」と34の交差する場所は「緑の6」です。

「5-SCREEN」の34

カンサスの防御チャートで、「A-STANDARD」と2の交差する場所は「赤の-3」です。

この2つの結果を、下記の「Priority Chart」で「緑#」と「赤#」が交差する場所を確認すると「ADD」となり、「緑の6」と「赤の-3」を足して3。3ヤードの獲得という結果がでます。
もし、カンサスのダイスが1の場合だと「赤の(-1)」で、「赤(#)」との交差は「赤(#)」となり、-1ヤードが結果になります。
同様に、3だと「白」で6ヤードゲイン、4だと「緑(14)」で14ヤードゲイン、5だと「黒」でパスインコンプリート(パス失敗で獲得ヤードなし)となります。

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Priority Chart

これらを繰り返して、3回の攻撃で10ヤード以上が獲得できれば、新たな攻撃権を獲得し、そのまま相手のエンドゾーンまで辿り着けばタッチダウン!で6点を入れることができます。また、獲得できなければ4回目の攻撃でフィールドゴール・パント・ギャンブルのいずれかを選択することになります。

最後に

より詳しい説明やアメフトのルールの解説等は、別の記事として書くかもしれません。















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