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【勝手にコンサル】フランス在住お針子さんのハンドメイド作品の販売展開

今回は、フランス在住のお針子「オハリコット」さん。フランスで和テイストのハンドメイド小物やアパレルを販売していく際の戦略を勝手にコンサルします。

オハリコットさんは、本業であるお針子(針仕事の受託生産)のスキルを活かし、個人のハンドメイド作品をフランスで販売していきたいという希望をお持ちです。

インスタには、下記のような素敵な作品を紹介されています。

■ご本人がやりたいこと

フランス人に対して手作りのアパレル(衣服)を販売したい。

■課題

  • 販路がない

  • ブランドがなく、認知もない

  • 販売経験がなく、ビジネス設計も未経験

■販売に向けたステップの提案

  1. ブランドが確立しておらず、制作者との人間関係が出来ていない状態でデザインの良さだけで衣服を販売するのはもの凄くハードルが高いという前提に立つ。

  2. 衣服の前に、ハードルの低いハンドメイド小物を販売し、ブランドの確立、販路の開拓を行い、「この制作者の作品であれば衣服も購入したい」という信頼を先に構築する。

  3. 衣服への展開までを見据えてブランドを立ち上げる。ブランドに込めた想いや世界観をYouTube、インスタ等で発信して行く。制作過程も積極的に発信することで共感者を増やしていく。

  4. ハンドメイド小物は、まずギフト市場にフォーカス。フランス在住日本人ネットワークを通じ、「フランス人に贈って喜ばれる和テイストのハンドメイドギフト」としてポジションを築く。

  5. プレゼントされたフランス人が作品を気に入り、今度は自分が購入してプレゼントしたいという形で顧客層を拡大していく。それを想定し、商品ポートフォリオが一覧で見れるサイトのQRコードを商品に添えておく。

  6. 商品の販売は、①ハンドメイドマーケットプレイス(Etsy、Minne、Creema等と類似のフランスでメジャーなサイトを見つける)、②自社ECサイト(ある程度安定して注文が見込める様になった段階で)、③委託店舗販売(知り合いのギフトショップ、レストラン、美容室に商品を置いてもらい受託販売を実施。顧客への販売時に仕入れ代金を支払うコンサインメント方式で顧客接点を増やす)。

  7. ハンドメイド小物で一定のファンを獲得した後に衣服の販売を開始。オハリコットさんのテイストや世界観を既に支持しているので、衣服が販売されたら興味を持ってくれる確率が高くなる。

  8. 作ったものを売るのではなく、デザイン画の時点で仮受注を受け、オーダーメイドに近い形で作り在庫リスクを極小化する。理想的には、常に受注残を抱え、納品まで6か月待ちという状況を作る。

■SNS戦略

  1. 最初にやるべきは、個人アカウントとブランドアカウントを切り分けること。

  2. 商売に直結するのはブランドアカウント。インスタをメインとし、サブとしてFacebookページを運用。余力があればYouTubeをブランドアカウントとして展開する。目的は、作品及びその世界観を伝えること。言語は、仏&英&(日)。

  3. X、スタンドFM、LinkedInは個人媒体として活用。XとスタンドFMは日本語。日本人とのネットワークを作り、ビジネスに関する相談やコラボ相手探し等で活用。将来、日本進出時の潜在顧客創りも意識はするが、あくまでサブの目的として。

  4. LinkedInは履歴書代わり(英語のみ)。取引先や(将来的に)出資者が制作者について詳しく知る為の情報を提供。

  5. 初期段階では、委託販売先店舗(ギフトショップ、レストラン、美容室等)とのコラボを積極的に推進。インスタ投稿、インスタリール、YouTubeショート等で、「〇〇のお店で購入できます」と告知。同様に、委託先のアカウントからも情報発信してもらう。

  6. SNS戦略に基づいた、各SNSの役割分担を明確にする。例えば、インスタはブランドの認知と購入促進が目的。従って、プロフィール欄に1つだけ載せられる外部リンクは、商品が直接買える場所(ハンドメイドマーケットプレイスやECサイト)とする。逆に、インスタ(フランス語、ブランドアカウント)からスタンドFM(日本語、個人アカウント)に導線を作っても意味がない。

以上、考えてみました。私は、フランスの個別事情には明るくないので、適宜、アレンジして活用頂けますと幸いです。

いつもお読み頂きありがとうございます。サポート励みになります。皆さまとの交流をどんどん広げていければと思います。