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書評・書籍紹介

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書評・書籍紹介に関する投稿をクリップしたマガジン。
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#ティール組織

今話題のエフェクチュエーションとは?

前回、「伴走型、新事業共創サービス『エンゲルス』」についてご紹介しました。 DAOをベースとしたフラットな組織形態を活かした共創サービス。という言い方もできるのですが、組織論的にはティール組織やホラクラシーを踏襲しています。 特にホラクラシーでは「未来は予測可能であるという幻想を手放し、目の前のセンサーを頼りに組織をかじ取りしていく」ダイナミックステアリングという考え方が提唱されています。 今回の、エフェクチュエーションで提唱している「予測ではなくコントロールによって対

【書籍紹介】ティール組織 フレデリック・ラルー著 その3

前回までの記事は、こちらから。 階層・ヒエラルキーをなくした、フラットな組織であるティール。自主経営を特徴とし、管理者不在の中、戦略策定、支出の決済、各人の役割分担、給与、評定、紛争解決、採用から解雇に至るまで、チームメンバーで決定します。 本書で紹介されている12社の事例では、ことごとく「結果」に繋がっています。ちなみに、ここで言う「結果」とは「業績」のこと。ティール組織の場合、業績(財務的なパフォーマンス)はあくまで結果のひとつに過ぎず、究極のゴールは「存在目的をどの

【書籍紹介】ティール組織 フレデリック・ラルー著 その2

前回の記事は、こちらから。 前回、ティール組織を構成する3要素をご紹介しました。 セルフマネジメント(自主経営) ホールネス(全体性) エボリューショナリーパーパス(存在目的) 本書では、ティール組織として運営されている12社の具体的な事例が紹介されています。ティール組織とは「これに合致する組織がティールですよ。こうしたティール組織ができますよ」という定義書やマニュアルがある訳ではありません。 ※ティール組織の一形態であるホラクラシーに関しては「ホラクラシー憲法」

【書籍紹介】ティール組織 フレデリック・ラルー著 その1

「95%のNFTは無価値」と言われ、さながらNFT冬の時代どころか、大氷河期突入という様相を呈しています。 「NFTで一攫千金狙うぞ!」と鼻息荒く参入して来た山師的な人々は、潮が引くかのごとく、海の彼方に消えていきました。投資家もコレクション運営メンバーも。 この一連の話、インターネット初期の頃から一貫してそのポテンシャルを説き続けてこられたジャーナリスト佐々木俊尚さんが、書籍「Web3とメタバースは人間を自由にするか」の中で既に予言されていました。 さて、潮が引いた後