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[T3] ChatGPTを日常生活に取り込むには?! テクノトークタイム神山 #1
こんにちは、コーダー道場神山の本橋です。
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先週、僕の仕事場でもある神山コンプレックスで「テクノトークタイム神山 Vol.1」を開催しました。
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kintoneCaféをお手本として、生活の中に入り込んでいるテクノロジーについて幅広く触れたり話したりする時間です。テクノトークタイムという名前にはそんな思いを込めてみました。
テクノトークタイムはテクノロジーについて話し合う時間です。
参加者の皆さんはテクノロジーへの興味という共通の視点をもっています。お互いが導き役となり、知識を共有し、学び合う場を提供します。
このイベントでは『話すこと』を中心に活動してください。話を聞くだけにならないように、お互いに話し合って共有しながら、生活の全てとテクノロジーをつなぐ機会としてください。
当日は10名前後の方々にご参加いただいて、みんなでこんなお話をしました。
当日のスライドをgithubで公開しています。
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この時間はみんなでテクノロジーに幅広く触れていこう、というコンセプトです。まずは新しいジャンルの知識を獲得しやすくする土台作りとして、第一回はChatGPTを入り口に据えての開催です。
現状で最もお手軽な知識獲得の手段がChatGPTです。学習の突破口として使っていきます。
AIの能力に合わせた課題設定
ChatGPTで集計を楽にしたい、という場面を考えると、そこには2つの課題があります。
データの入力
統計処理
まずはデータの入力課題からこなしてみました。
手書きアンケートの集計
参加者アンケートをChatGPTに作ってもらいました。「アンケートの設問を作って!」とお願いすると作ってくれます。
それを画像化して、手書きでチェックを入れた体の画像を作ります。
手書きチェック画像をChatGPTに集計させてみました。
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結果はだいたいは成功しつつも、たまに失敗が混ざりました。よろしく無いですね。日本語OCRの精度の問題なのか、ハルシネーションなのか原因は分かりません。
つぎに、数字で回答できるアンケート(満足度を1~5で答えて下さい、的な)にしてみたところ、こちらは精度良く返してくれるようになりました。このあたりは別の記事にまとめたいと思います。
続けてデータの集計作業をさせてみました。
数値データの集計 / 簡単な統計計算 / データの分類や整理など
手元にある1000件のダミー個人情報csvを読み込ませて「いいかんじに分析して!」とぶん投げた結果がこちらです。
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平均や標準偏差、最小最大、25%、50%、75%の属性など、ざざっと集計してくれました。
これなら細かい分析もお願いすればやってくれそうです。
Q. その集計、ほんとに正確?
参加者の方から「その数字って正確なの?」と質問がありました。素晴らしい着眼点❗ GPT-3.5のころは、簡単な足し算であっても間違えて回答するようなケースがあったことを思い出します。
今回はGPT-4を使っていることと、さらに言えばCode InterpreterでPythonのコードを書いた上で実行していますので正確と考えて差し支えないでしょう。
不安があれば「コード全部見せて」とお願いして手元のpython環境で実行してみることもできます。
データの入力と集計については以上です。
集計させてみて得られた教訓
まだまだ万能とは言えないAIですが、AIが処理しやすいデータを与えてあげることでAIに仕事をしやすくしてあげると大活躍してくれますよ、ということが分かりました。
これまでも、ソフトウェアが処理しやすいデータのことを『マシンリーダブル』という呼び方をしてきました。これは集計しやすい形に整えたデータのことを言います。(ExcelやCSVといったデータ形式の話ではないことにご注意)
AIが処理しやすいデータ形式を『AIリーダブル』と呼ぶとすれば、AIリーダブルなデータを用意してあげることがChatGPTみたいなAIを活用する緒になるかとおもいます。
GPTsでAIに適切な能力を与える?
さてChatGPTにはGPTsという拡張の余地があります。このGPTsを使ってAIを自分好みに育て上げてみましょう。
今回は『対話をしながらAIに知識を与えて、与えた知識についてAIに質問できる育成ゲームみたいな機能です』とGPTsをデモしました。
さきほどcsvを分析してもらったのも、サシゴ郎というGPTsを使っていました。
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デモ用に作ったものということもあってやってることはとてもシンプルです。
アップロードしたCSVをUTF-8かShift-JISか判定して、Shift-JISならUTF-8に変換して
いい感じに統計分析してください
だけです。これでもcsvをアップロードするとそれなりの解析結果を見せてくれました。ここから適切な統計手法を教えてあげることであなたにとって有益なGPTsを育成していくことができます。
サシゴ郎の話をしながらGPTsについて解説して、次のパートに進みます。
どんなGPTsを作ってみたいですか?
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参加者の皆さんとあーだこーだいいながら作成したGPTsが「Logic Tree Librarian」です。いくつかのプロンプトを与えて行って、読んだ本の内容をロジックツリー形式で要約してくれるGPTsを作成しました。
(保存し忘れて失われてしまいましたが…)
このGPTs作成ワークショップでは、mermaid形式と指定することでGPTにロジックツリーの有向グラフを描かせたり、ppt形式でスライドとしてロジックツリーを出力する機能を追加してデモすることができました。
このあたりでGPTsのパワーに皆さんも気づかれていたようです。
自分の知識を外部化して再利用する
GPTsすごいですね。AIの民主化の一つの到達点だと思います。会話をしながら情報を与えていくと、その情報を元にAIを作ってくれるわけです。まさに自然言語プログラミング!
プログラミングの基本はだいたいこんなイメージなんですが、
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真ん中の「ソフトウェアで処理」を作ることがプログラミングのメインです。GPTsはこの部分をAIとの会話で置き換えてしまいました。
まだ限定的とはいえ、文章を入力できさえすればよい、というハードルの低さはこれまでのどんな開発ツールよりも手軽になりました。
トークタイム
もっとAIで遊んでみよう! と後半のトークタイムに入っていきます。
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みんなで木の机に向かってパソコンを開いています。まずは、この様子をロゴにして下さい、とロゴ郎にお願いしました。
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「ロゴ郎」でロゴを作ってみる
出てきたのロゴがこちら。基本は白黒の太い線で構成した丸い画像を作ってくれるようにお願いしてあります。
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カラフルにして、とか、参加者に小学生が一人いたので「子供を追加して」とか話していたら出来上がったロゴがこちら。
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Q. スダチ価格設定と販売戦略はつくれる?
会場からあがってきた質問があり、スダチの販売戦略についてChatGPTにたずねてみました。正解があるわけでもない質問です。
ChatGPTは、こんな検討をすると良いのでは?と回答してくれました。
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このあとは「1を進めるにはどんな情報が必要ですか?」と質問を重ねていくことで精緻化していくことができます。
とはいえスダチについての知識は農家さんが自身が一番持っています。
AIの回答を部分的に取り入れながら、販売戦略を作っていくスタート地点としては使えるのではないでしょうか。
Q. 議事録の作成はできる?
議事録作成はできる?という話題が出ました。
まず議事録のもとになる会話ログを作ってもらおうとしたところ…
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途中を省略してしまいながらも、20行くらいの会話を作ってくれました。まぁいいかと議事録化を依頼した結果がこちらです。
田中さんと佐藤さんは、今年のスダチの収穫について話し合っています。雨の多い天候による影響、品質への懸念、市場価格の動向が主な話題です。
気候変動の影響と去年の猛暑の違いについても触れています。
二人はスダチの酸味と消費者の反応、新しい料理法やレシピ開発の必要性に言及しています。
収穫時期の調整、手摘みと機械収穫の比較、品質維持の重要性についても話し合っています。
最後に、今年の成功を祈り、来年の計画と持続可能な農業への意向、新技術の導入について意見交換しています。
それっぽい議事録になりました。AIにまとめさせた議事録を読んで、詳しく知りたければ原本を読む使い方が良いかと思います。
議事録に嘘が混ざらない?(ハルシネーションについて)
参加者からの質問です。議事録の作成ではAIが勝手な情報を作り出してしまうハルシネーションの問題は無いのか、という心配があるとのことでした。
ハルシネーションは新しい情報を作り出すシーンで発生しやすい現象です。生成AIを使う場合は、例えば10の情報を与えてそこから100の情報を取り出そうとするときにハルシネーションは起きます。
ところが今回の議事録の作成では、100の情報をあたえて10の情報に要約させようとしました。こういった要約タスクではハルシネーションは起きにくいと考えて良いでしょう。
Q. 中高生の家庭教師(数学)代わりになる?
まるごと高専の学生たちに数学の家庭教師をしているという後藤くんからの質問です。数学を分かりやすく教えるためにAIは使えないか?とのこと。
例えば二次方程式など、ということだったのでグラフを書かせてみました。
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理解が難しい数式があるとき、グラフ化するのは一つの手段だと思います。ChatGPTはそんなこともやってくれます。
続いて、y=a*x^b + cという式abcをそれぞれ変更しながらグラフを描いてみせたら理解しやすいかも!という話が出たのでp5.jsを使ってプログラムを書いてもらうことにしました。
※当日に作ったプロンプトでは分かりにくかったので後日作り直してみました。
2次方程式の各種パラメータをわかりやすくするp5.jsのプログラムを作成して下さい。方程式は y=A*x^B + C を使って、ABCのそれぞれのパラメータを変更できるようにスライダーをおいて下さい。スライダーには見てわかるようにABCのラベルを付けて、最大値・最小値を入力できるフィールドも添えて下さい。XY軸を描画して、ABCの現在の値も表示してください
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コードはちょっと長くなったのでp5 Playgroundに公開しておきました。以下のリンクからどうぞ。実行もできます。
p5.js Web Editor | 方程式シミュレーション (p5js.org)
描画のための変数が多いですがプログラム自体はシンプルです。よかったらJavaScriptのコード部分も眺めてみて下さい。わからないところはChatGPTに貼り付けて質問することもできます。AIによるコードの解説は以下のリンクからどうぞ。
https://chat.openai.com/share/c0e0e5c4-4fb4-4ae9-a7f2-7924bbf6b116
Q. 物語の創作させてみたら?(桃太郎)
創作をさせても面白いんじゃないか?ということで昔話の中に先ほどの後藤くんを登場させて、とお願いしてみました。
昔々、ある村に、後藤涼介という名の若者が住んでいました。彼は勇敢で心優しい青年で、村人からも大変慕われていました。ある日、後藤涼介は川で洗濯をしているおばあさんが大きな桃を拾うのを目撃しました。驚くべきことに、その桃から生まれたのは、他ならぬ桃太郎でした。
桃太郎は鬼退治に行くことを決心し、後藤涼介もまた、彼と共に旅立つことを決めました。二人は犬、猿、雉と出会い、彼らも一緒に旅に加わりました。彼らは団結して、鬼が住む島に向かいました。
鬼が住む島に到着すると、彼らは大勢の鬼たちと対峙しました。桃太郎と後藤涼介は先頭に立ち、勇敢に戦いました。犬、猿、雉もそれぞれの能力を発揮し、鬼たちを圧倒しました。最終的に、彼らは鬼の首領を捕まえ、島の住民を解放することに成功しました。
鬼退治が終わった後、桃太郎と後藤涼介は村に戻り、英雄として迎えられました。村人たちは二人の勇気と優しさに深い感謝を表し、以後、後藤涼介は「桃太郎の親友」として語り継がれることになりました。
物語を書いてもらったあとには挿絵を描いてもらって想像力をふくらませるお手伝いをしていただきました。
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子どもたちとのお遊びとしても面白いんじゃないかと思います。今夜子供と遊んでみよう。
テクノトークタイム #2 に向けて
参加者のみなさんにはかなり楽しんでもらえたようでした。みんなで話し合う、という建付けもゆるい雰囲気にできてよかったみたいです。
さて、参加後のアンケートの中で次回にのテーマを募集したところ次のような回答をいただきました。
音楽、動画生成
みんなが解決したいことを実際にやってみたい(スダチのサブスク価格について、みたいな)
いい質問・指示の出し方!
人間が勝てることを考えたいです
プロンプトソン、の話を聞きました。内容は忘れたんですが、やってみたいです
ChatGPTでの面白い事例。
いい質問・指示の出し方、というリクエストがありました。ChatGPTへのプロンプトの書き方ですね。
プロンプト作文はAIと深く付き合うためにとても大事です。加えて、例えばどんなときに会話を新しく始めるべきか、といったChatGPTの特性についての理解も大事かもしれません。
これからのAI時代に向けて、いい質問や指示の作文方法についてみんなで練習するのも面白そうです。このあたりは国語の先生とかにぜひ参加してもらいたい❗ ChatGPTがどんな文脈を持って動作しているのかという国語の話と、文脈をリセットするとどうなるのかというコンピューター的な話についてハイブリッドな話題になりそうです。
次回は平日夜、1月22日の夜を考えています。テーマについてはもう少し皆さんと相談してみたいと思います。
また次回、1月のテクノトークタイムでお会いしましょう。
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