希望の暗号(インド・シュリナガル3/7)
「絶対に許さない!」
インドのシュリナガルで「ぼったくりツアー」に参加しながら、心の中で唱え続けていた。ここを脱出したら、自分を騙した奴らに痛い目に合わせてやる。騙した相手が悪かったと思い知らせてやる。しかし、ツアーの最中にドライバーから、こそっと言われていた事が気になる。
「ツアー代金の支払いを拒否しないほうが良い」
「値段が高いと口にするな」
「それが自分のためだ……」
そのため、移動する車内や寝る時など、常に“殺されるかもしれない”という恐怖を感じていた。しかし、僕は冷