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【1クール1週目/DAY1】【自宅で刺絡鍼法】中耳炎・喘息治療【後編】

刺絡取り組み中(前編からの続き)

シュダッ!

今度もちゃんと針は出て、血はさきほどより多く出た。しかし、「ポトポト」と雫のように分かりやすく出てくる感じではない。刺した周囲の肉を右手でグッ、グッと30回押した。コットンで拭き取ると、ほんの数秒で血は止まった。やはり私の血は奥ゆかしいタイプらしく、それ以上ダダ漏れすることはなかった。

👩「再度トライするときの順番は『足、手の親指、手の薬指』でやってみて」

今度は洗面器を床に置いて、左足を温める。少しぬるくなっていたが、かまわずに続けた。足を拭いて針金を巻こうとしたところ、針金が行方不明になった。しばし、あちこち探し回る。こんなことをしていると足を温めた意味がなくなってしまうのでは。部屋では28度の冷房が効いている。見つからないので輪ゴムで代用したが、痛かった。

シュダッ!

左足の薬指に刺したところ、血は控えめに出た。お湯がぬるかったのと、その後うろうろ探し回っていたのが仇になったらしい。輪ゴムは痛いわりに役に立っていないので外してしまった。押しても15回分ほどしか血がでず、ついには勝手に止血してしまった。

左足の反省を念頭におき、洗面器のお湯を取り替えた。ほかほかのお湯になったところで右足を温める。すると、針金が見つかった。やはり、こっちのほうが使い勝手がよい。

シュダッ!

右足の薬指に刺したところ、わりと多めに血はでた。今度はお湯が温かかったし、タイムロスもなかったので効果が出たようだ。ちゃんと30回押して、血を抜けた。

さて、最後に右手だ。ここでもまた、お湯を取り替えた。必要なものをすぐ手が届く範囲に置きかえる。3分後、手を拭いて親指に刺した。

シュダッ!

これまた、なかなかよく血が出た。段取り良くできたのですぐに薬指を刺そうと思ったが、念のためもう一度、右手を温めた。先ほどすでに温めてあったので、二回も右手を温めたことになる。

シュダッ!

今までにないほどよく血が出た。左手で周辺を押さなくても勝手に出る。消毒コットンが足りなくなるくらい、勢いよく出た。止血にも少しだけ時間がかかった。

まだまだスムーズにはこなせない

ここまでで実質1時間はかかった。約30分くらいとつくよみさんは言っていたが、それは段取りの良い人の話だろう。要領の悪い人世界選手権連続覇者でもある私は、段取りというものは昔から苦手である。段取りを紙ぺら一枚、すべてを一元化すれば理解力の低い私でも良さそうなので、パッと見で分かるメモを作ろう。

そして、今回はどこをよくしようとしてこんな指示を出してくれたのかを、振り返る。

それぞれの経絡の役割

👩「胆経、三焦経は耳の周りを通っているので耳の治療に使える」

つくよみさんはキューピーちゃん人形と色ペンを使って、それぞれの経絡が人体のどこを通り、どの治療に使えるかを視覚的にわかるよう説明してくれた。写真付きで、ありがたい(泣ける)。

自分でも後から調べて分かったことだが、経絡というのは生命力が川のように流れているラインのこと。井穴というのは経絡の出発点またはゴール点(ツボ)とのことらしい。


そして、私が刺した6箇所の井穴は、
・少商(しょうしょう):手の親指。肺経(はいけい)の井穴。扁桃炎や咽頭炎、風邪、発熱、鼻出血、耳下腺炎などの疾患に関係
・関衝(かんしょう):手の薬指。三焦経(さんしょうけい)の井穴。耳の疾患や活力の衰えに関係
・足竅陰(あしきょういん):足の薬指。胆経(たんけい)の井穴。眼・耳の疾患に関係

おおお。本当だ。見事に「耳」、中耳炎対策のツボばかり。

👩「さらにそれらの井穴は副交感神経を調整する」

なるほど。副交感神経が過剰らしい私には願ったり叶ったりのツボというわけだ。

刺絡後の体感

と、そうこうするうちに、最後にお腹のツボの状況を確認するのを忘れてしまった。何時間も経った後でそれぞれ確認すると、ごく一部だけ「痛氣持ち悪い」のが少なかった。後は変わらず痛氣持ち悪いままだった。一方、刺した井穴6箇所は、その後もじんわりと温かい感じがして、心地よかった。

今日の私の耳はどうか。ごくごくわずかに右の耳に違和感があるが、聞こえづらさや、あの重たい痛みは無い。つくよみさんも言っていたがこれは長丁場なので、一喜一憂せず継続しようと思う。「感情の無駄遣いをしない」イメージが浮かんだ。大丈夫だ、きっと体調は少しずつよくなるだろう。