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ラジオ収録用マイクを選ぶ時に気にした3つのこと

私が運営しているスタジオは、基本は映像の含まれるコンテンツを配信・撮影することを想定しているのですが、今年度から、グループ会社向けに発信するラジオの収録を頻繁に行うようになりました。
普段からスタジオで使うマイクでも収録は可能ですが、せっかくなのでラジオ収録できる機材を揃えよう、とまずはマイクを調達してみました。

まずは選ぶときに気にしたポイントを今回の記事でお伝えします。
検証用にパンダスタジオさんでお借りしたマイクの感想と、最終的にどんなマイクにしたのかについてはこちらに書いてます。


マイク選びのポイント

マイクを選ぶ上で、次の3つを選定基準として設けてみました。

1.人の声をクリアに拾える

ラジオなので、人の声を収録する目的から考えると、これは最低限クリアしたい条件です。
ただ、「クリア」に拾うと書くのは簡単なのですが、そのために満たすべき基準というのは様々な観点が考えられます。

ネガティブな観点では、「ノイズを拾わない」ことです。
エアコンの音やテーブル上のPCのタイピング音など、防音設備があるスタジオでも発生しうるノイズがいくつもありますので、これらを極力拾わないマイクであってほしいです。
PCのタイピングなどは、収録中はPC触るな!と周知すればいいとは思いつつも、話す内容のカンペだったり、話題に応じてPCで情報を検索するなどは考えられますので、取り除けるのであれば取り除きたいノイズ発生源です。

一方で、ポジティブな観点だと「その人の声の良さを引き出す」ことです。
例えば、声優の大塚明夫さんのような渋い声の場合は、低音に厚みのある音にしたいですし、女性の声の場合はもっと高音を透き通るように録れるのがベストです。

なので、声の良さを引き出すためにはその人の声質に合ったマイクを選ぶのが最適解になりますが、いろいろな人の声を収録するスタジオの場合、最初から何本ものマイクを用意できるわけではないので、ポジティブ観点ではこだわりすぎずに選ぶことにしました。

2.ある程度離れていても声を拾える

これは1.と相反する条件になってくるのですが、マイクからある程度離れていても声を拾える性能は欲しいと、ラジオ収録をしていて感じました。

というのも、今回ターゲットとしてる喋り手の人たちは、当社のグループ会社の社員がメインです。
つまり、普段は喋りを生業としていない人たちです。
このため、マイクの位置を意識して話してくれないので、笑ったり驚いたりすると身体が大きく動いて、マイクから離れちゃうんですね。
当然、ミキサーで音量の調整は頑張りますが、あまりにも集音範囲が狭いと音量にムラが出てしまいますし、最悪の場合、声が録れていないなんて恐れもあります。

乱暴な解決策として、ラベリアマイクヘッドセットを使う方法もありますが、収録準備に時間がかかったり、髪が乱れるなどの理由から、ヘッドホンを装着することを嫌がる方もいらっしゃいます。
また、次にお伝えする3つ目の選定条件からも、今回は据置型のマイクから選定することにしました。

3.カッコイイ見た目

この3つ目の条件はふざけているようですが、意外だし、案外大事なんじゃないかと思って敢えて書いてみました。
普段映像収録をしていると、仰々しいカメラ(プロ現場からすると大したことないですが)をスタジオに設置していると「こんなカメラで撮るんですか!?」とカメラの前に立つことを躊躇う方が結構います。

家庭用カメラで見かけないマイクや取っ手が
仰々しく見えるようです…

ところが、音声収録になると普通のハンドマイク=エンドアドレスのマイクよりも、ショックマウントに装着されたマイク=サイドアドレスのマイクを設置している方が「本物っぽい!」とか「First Takeみたい!」とテンションが上がって、トークが盛り上がる気がします(当社比)

左:サイドアドレスのマイク
右:エンドアドレスのマイク

そりゃ、単にサイドアドレスと言っても性能もいろいろありますし、ショックマウントの仰々しさも価格に比例してどんどん変わるんですが…素人にそんなところまではわからんのですよ。

例えば上の写真の左のマイクは、Audio Technicaの「AT4040」で、価格は4万円弱なので、リモート会議をイヤホンマイクなどでやる人からすればかなりの高級品に変わりありませんが、マイク沼としてはまだ全然浅い方です…。

というわけで、今回の選定基準はカッコイイ見た目=サイドアドレスのマイクとさせていただきます。

その他

ここから先は「マイクを選ぶ」というよりは今回に特化した条件なのでその他とさせていただきます。
今回メインの利用シーンと考えている社内ラジオでは、メイン司会とゲストの2人がトークするスタイルなので、必要マイク本数は2本です。
このため、同じ性能のマイクを2本調達することを前提として検討しました。
あと、社内稟議の通しやすさから、総額で10万円は超えたくないというのもありました…。(稟議の難易度が変わるので)

いきなり買いません

ここまで長々と条件を抽出したので、あとは条件を満たすマイクをネットで探してポチるだけ…とはせず、今回はパンダスタジオさんで何本か気になるマイクをレンタルして、スタジオでずっと使っていきたいと思えるマイクを吟味してから購入することにしました。

冒頭にも書いたとおり、実際にレンタルしたマイクの紹介と感想などは別の記事で書きます。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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