志の低いソロキャンパーの虚空
こんばんは、限界(まで横着したい)ソロキャンパーのミナカミです。もはや暖房器具すら用意するのが面倒なので、残り少ないボーナスでナンガのオーロラ1100DXを買いました。WILD-1のセールで格安だったんです。これで冬の平地キャンプで死ぬことはないでしょう。
問題はデカすぎて収納に手間取ることと、コットからはみ出す疑惑です。コットに入りきらなかったらどうしよう。
さて、ソロキャンパーだというと必ず聞かれる「1人でなにしてるの」。
なにもしてないですと答えると大体怪訝な顔をされますが、私の場合、文字通りなにもしていない時間がほとんどです。
自分が透明なパイプになって、そこを空気だの水だのが流れていくような感じといいましょうか。溢れ出る言葉や気持ちをそのまま放散しているので、瞑想に近い状態だと思います。
つまりは虚空を見ているわけです。あるいは虚空になっている。
話は変わりますが私は寝つきが異常に良いことで有名です。枕が変わってもフルフラットでなくても電車の中でも気にせず熟睡できる、という防犯的によろしくない特技ですが、そのときも虚空スイッチを入れることで脳を休息モードにしているイメージです。
その瞬間、自分という意識は形のあるものではなく、流れる川の水や空を流れる風そのものになります。自分の中にはなにもとどまらず、すべては流れて消えていく。そんな感覚でいると数分後にはいつも眠りに落ちているというわけです。
起きながらにして寝ている、というのも変ですが、そうやって頭を空っぽにしていると自分の内側が澄んでいく。そして澄んだ中にふと浮かんでくる言葉はとてもシンプルかつ力強いです。小手先であーだこーだと言葉をこねくり回さない分、本当に言いたいことや感じた本質が降ってくる感覚。
仕事でも家庭でも、ただ暮らしているだけで多くの情報に晒される毎日、こんな禊のような瞬間があまりに貴重であることに気づきます。
数時間も(側から見ると)ぼーっと空っぽのまま座っていて、内心にひとつだけ浮かんだ単語を持ち帰る。そういうキャンプもいいものです。人間なんていずれみんな虚空に帰るのですから。
そう考えると霞だけ食って帰る(想像で飲み食いして帰る)キャンプがあってもいいのではと思うのですが、さすがにそこまで悟りを開くことはできませんでした。
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