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ポーカーから見る株式投資の勝ち筋

久しぶりのnote更新です。
今回の記事は有益なシェアというよりも備忘録として。
最近の気付きをまとめたいなと思います。

社会人(特にサラリーマン)になると常に仕事に追われて余暇がなくなり、何かをアウトプットしたりする機会が減ると体感しています。
なので今考えていることをなるべく新鮮なうちにアウトプットする癖をつけないといけないなと思うのです。

最近は自分自身に変化が多いので、成長の可視化の意味も込めてnoteやTwitter などももう一度更新していけたらなと思ってます。
今回のテーマは「ポーカーから見る株式投資の勝ち筋」についてです。

全体で6,886字で、読了目安時間は17分です。
暇な時にでも読んで感想の方をシェアいただけると喜びます。笑

1. はじめに

東京で行われたWPT(World Poker Tour)

さて、最近自分は今年の夏くらいからかなりポーカーにハマっています。

最近では会社の同期と色々な大会を回ったりして、日本で行われた世界的に大きな大会でも一緒にインマネ(インザマネーの略。賞金がもらえる順位に入賞すること。)したりしてます。
月1万5千円する確率解析ツールに課金して勉強もしていて結構ガチ勢です。笑
ポーカー歴が半年弱にしては、かなりゲームの理解は深い方だと思います。

また、僕は金融投資もします。
僕くらいの年齢だと自己投資の方が圧倒的にリターンが高いことは理解しつつも、金融投資のゲーム性がとても好きで大学2年くらいからずっと取引は続けています。
お金を増やす目的というより、ゲームとして楽しんでいる側面が強いです。
その中でポーカーの構図が株式やFX、仮想通貨の市場にとても似ているなぁと思うのです。
今回はそれをテーマに書いていきたいと思います。

まず、金融投資は時間軸によっていくつかに分類されます。
時間軸の定義は曖昧だけど、僕の中のイメージではこんな感じ。

短期(数分-1週間程度)
→スキャルピング、デイトレード

中期(数日-3ヶ月程度)
→スイングトレード

長期(3ヶ月以上)
→長期投資

僕は昔は1-5分足(1つが1-5分で形成されるローソク足)を見て数十秒-数分単位で取引するスキャルピングや、1日の間に取引を完結するデイトレードを行っていましたが、何かの指標が出たりして相場が急変した時に資金が一気に溶けることがあり高ストレスなのと、仕事との両立の問題で今は主に数日から数週間で取引を完結させるスイングトレードという手法で取引しています。

ちなみに今回は色々な投資対象の中から株式投資だけに絞って、ポーカーとの比較で書きたいと思います。
本題に入っていきます。

補足: ポーカーのルール

以下はポーカーのルールです。
分かる方は読み飛ばしてください。

ポーカーの中でも最も主流なのが「テキサス・ホールデム・ポーカー」と呼ばれるものです。
この記事では「ポーカー=テキサス・ホールデム」と定義しています。
端的に言うと、テキサス・ホールデムではプレイヤーそれぞれに配られた2枚のカードと、プレイヤー全員が共有する公開された"コミュニティカード"5枚、合計7枚で役を作り、チップをベットするなどの駆け引きを行います。

ゲームから降りるプレイヤーも出る中で最終的にプレイヤーが2人以上残っていた場合には、手札を見せ合う「ショーダウン」をし、役の強弱によって集められたチップの獲得者を決めます。

このゲームを繰り返すことで、手持ちのチップがなくなったプレイヤーから脱落していきつつ、試合を通じて最後の一人となること、あるいは最も多くチップを獲得することを目指します。

自分が揃えられる役と相手が揃えられる役の確率を予想して、チップを賭けるかどうか、つまり「勝負するかどうか」を判断する心理戦が醍醐味のマインドゲームです。

ポーカーの役一覧

最初に、プレイヤーにカードを配ったり賭けられたチップを取りまとめるディーラーとプレイヤーがいます。カジノやコンピュータゲームなどでは、基本的に専任のディーラーがいます。

まず、ディーラーは試合開始時に、プレイヤー全員に同数のチップを配ります。
プレイヤーは、このチップをより多く集めることが目的です。

テキサス・ホールデムでは、1試合の中で、1ゲーム、1ラウンドと段階が分かれています。1ゲームは、配られた手札とコミュニティカードで役を揃えて、賭けチップをめぐる一連の戦いのことで、1ラウンドはプレイヤーが順番にベットをしていく一周のことを指します。

ゲーム中、プレイヤーにはベット(賭け)する機会が与えられ、公開されているコミュニティカードの段階によって「プリフロップ」「フロップ」「ターン」「リバー」という合計4回のベッティングラウンドがあります。

試合が始まるとまず、ディーラーは"ディーラーボタン"の位置を公平に決めます。
ディーラーボタンとは、アクションの順番を決めるための目印であり、ゲーム毎に時計回りに移動していきます。
ディーラーボタンの左隣の人が「スモール・ブラインド(SB)」、そのまた左隣の人が「ビッグ・ブラインド(BB)」となります。
「ブラインド」とは"強制的にチップを賭ける人"ぐらいに捉えておけば大丈夫です。

SB-BBの額はテーブルごとに決まっており、ポーカーのレートはこの額に依存します。
例えば1$-2$なら1BB=2$、10$-20$なら1BB=20$となります。
SB-BBが10$-20$のテーブルで100BBのオールインが行われた場合、100BB=2,000$になります。

また、テキサスホールデムの中にも様々な種類があり、ゲームごとにルールが決まっています。
・レートの変わらないキャッシュゲーム
・時間ごとにレートが上がっていくトーナメント
・少ない手持ちで始まり、オールインかフォールドしかアクション選択できないAOF
 など

結構長くなりましたが、簡単に説明するとこんな感じになります。
気になる方は「習うより慣れろ」ということでケータイのアプリなどで是非やってみてください!

2. ポーカーvs株式市場の構図

ここからが本題、かつ、両者を比較した大きな気付きです。

僕が見ていて思ったのは、投資って必勝の方法はなかなか難しいけど、簡単に負ける方法はあるなあと思うのです。

短期投資と長期投資ってポーカーで言うと、AOF(手持ちが少なくオールイン or フォールドしか選択できないゲーム)と100BB持ちのキャッシュゲームくらいの差があるのですが、ポーカーと大きく違うところは株式市場ではAOFと100BBゲームが同じテーブルに混在しているところです。

6人maxのテーブルで6人中3人が15BB持ちのAOFをやっていて、残り3人が100BBとか200BBのディープなキャッシュゲームをやっているような構図です。

プリフロップからいきなりオールインをしてポストフロップを戦わない人たちが3人もいるので100BBの人たちってめちゃくちゃやりにくい、かつ、勝ちにくいんですよね。
100BB側はほとんどの組み合わせのカードで必要勝率を満たしていないのでコールできず、期待値マイナスの無理な勝負をしないといけません。

僕はこの構図を理解していないまま取引を行う人が投資で簡単に負け、どの時代にもそんな人達が後を絶たないから投資で儲け続ける人がいるんだと思います。

取引の世界でいうと「バブル」という状態があります。
直近では仮想通貨でよく聞きました。笑

これは主に個人投資家の投機マネーが一気に流入して、理論上の適正価格(そもそも適正価格というのがあるのかは置いておき、)から大きく乖離した状態にある状態を指します。
先ほどのポーカーの例でいうと、AOFをプレイしている人のオールインが1箇所に集中している状態です。

オールインが集まった状態の株って普通に考えれば割高ですよね。
ただ、その状態でもずっと買い続ける個人投資家が後をたたないので、そのマネーで価格が支えられています。
様々なきっかけでそのマネーが抜けた瞬間、バブルが終わって株価が急落します。

そして、先述したように新規の投資家がどんどん流入してくるので過去の失敗から学ぶことがなく、同じミスを人類はずっと繰り返してます。笑

つまり、簡単に負ける投資方法は「バブルの株を良い株だと思って中期以上のスパン(短期マネーが抜けるまでのスパン)で購入すること」だと思うのです。
近い将来に値下がりすることがほぼ確定している株を割高な状態で買ったらそりゃ負けます。笑

じゃあ勝つためにはどんな戦略を取ればいいのかということです。

ポーカーでは上手いプレイヤーは、数学的に最適な戦略であるGTO戦略(Game Theory Optimal)をベースに相手の癖や性格、リークに合わせて柔軟に戦略を変更するエクスプロイト(exploit)を行います。
例えばオープン/コールレンジが広い人にはハンドを絞ってベット額を上げる、3BETが多い人には4BETの頻度を増やすなどです。

じゃあ、株式市場で先述したようなプレイヤー(個人投資家)をエクスプロイトするにはどうしたらいいのかと言うと、

① - バブルになる前に買う
② - バブル株を買う時は、できるだけ盛り上がりの初期に入り、弾ける前に売り抜ける
③ - バブル株を空売りして急落してから買い戻す

じゃないのかなと思います。

3. 最も勝てる投資手法

そして結論、僕が思う、個人投資家が最も勝ちやすいと思う投資手法は「② - バブル株を買う時は、できるだけ盛り上がりの初期に入り、弾ける前に売り抜ける」です。

もちろん「① - バブルになる前に買う」ができればベストです。
ただ、それには未来予知能力があるかインサイダー情報を知っていないと無理です。笑

じゃあ、「③ - バブル株を空売りして急落してから買い戻す」はというと、ヘッジファンドなどは何百億という資金があるのでこの手法をとっていますが、個人投資家には資金面でキツイと思います。

バブルの時は株価がどこまで上がるかわからないし、もしかしたら上がったまま落ちてこない可能性だってあります。
一般的な個人投資家のバンクロールでは1銘柄外しただけで破産しかねません。

ヘッジファンドなどはたくさんの会社を空売りする潤沢な資金があるのと、どこかの会社の株価がめちゃくちゃ跳ね上がっても、そこで損切りをして、他の銘柄で利益を出せれば平均的に収益はプラスになるような運用をしているのでしょう。
ヘッジファンドが空売りを仕掛ける話はよく聞きますが、それは彼らの性格が悪いのではなく、利益を出すために合理的な運用方針が空売りなんだと思います。

ちなみに余談ですが、空売りで有名な事件だと1992年にジョージ・ソロス氏率いるヘッジファンドの空売りでイングランド銀行が実質的な破綻まで追い込まれた話があります。
参考:https://kabu.com/sp/glossary/1206071_3152.html

それで今、日本に目を付けて円に空売りを仕掛けているヘッジファンドも結構いるみたいです。笑
参考:https://agora-web.jp/archives/220615031850.html

このあたりの話は、大学の時に興味があって結構勉強したのですが、
日本はMMT理論(Modern Monetary Theory、現代貨幣理論)という理論をベースにお金を刷っています。

MMT理論はざっくり、
①自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても債務不履行(デフォルト)になることはない
②財政赤字でも国はインフレが起きない範囲で支出を行うべき
③税は財源ではなく通貨を流通させる仕組みである
みたいな理論です。
いろいろな解釈がありますが、僕は「借金なんて気にせずお金を刷りまくって経済を回そうぜ」みたいなメチャクチャ理論だと解釈してます。

今の日本の財務状況だといつ破綻するかわからないような状態です。
そこに目をつけたヘッジファンドが急落前に仕込みをしている(もしくは破綻に追い込もうとしている)感じですね。

5年後10年後の日本円のレートってどうなっているんだろうと気になりながら見てます。

話めちゃ脱線しました。笑
本線に戻します。笑

「③ - バブル株を空売りして急落してから買い戻す」という方法は個人投資家には難しいということなのですが、加えて言うと、
・個人だとそもそも空売りできない銘柄がある
・個人投資家が証券会社を通して行う空売りは手数料と金利がめちゃ高い
というデメリットもあります。

じゃあやはり「② - バブル株を買う時は、できるだけ盛り上がりの初期に入り、弾ける前に売り抜ける」という方法がいいのではないでしょうか。

4. まとめ

僕はあまり身内で投資関連の情報交換をすることがないので分かりませんが、実際にちゃんと利益を出している個人投資家は、盛り上がりそうな株を初期に買ったり、盛り上がっている時にさっと入ってさっと抜けることで利益を得ているのだと思ってます。

逆張りせず、上がっている株を買って、下がっている株を売るというのがメイン戦略です。

相場の格言に「頭と尻尾はくれてやれ」という言葉があるのですが、まさにこれです。
投資家心理としては「最安値で買い、最高値で売りたい」ものですが、底値で買って天井で売ることは殆ど不可能で、試みたとしても失敗しがちです。
買うときも売るときも上下は少し残したほうがいいという考えです。

僕がポーカーと株式投資との比較で得た気付きで大事なことは、

・株式市場はポーカーと違い、色々なルールのゲームが混在している

・どのゲームをプレーするプレイヤーが多いかは相場状況によって大きく変わる(バブルの時はAOFのプレイヤーが多いみたいなイメージ)

・取引する時は常に多数派プレイヤーをエクスプロイトする戦略を取る

の3つだと思っています。

結論としては以上なのですが、せっかくなので上記を踏まえて僕が取引の際にどんな指標を見ているのかだけ最後に書いておきます。

上から順番に重要視している指標です。

・MACD
→Moving Average Convergence Divergenceの略。(日本語訳:移動平均線収束拡散)
SMA(単純移動平均線)ではなくEMA(指数平滑移動平均線)が使われます。そのため値動きにより素早く反応する性質を持ち、トレンドの初動を予測するのに役立つテクニカル指標です。基本的にはゴールデンクロス、デッドクロスが起きたタイミングで取引検討してます。


・移動平均線
→単純に一定期間の価格の平均値を出して結んだもの。
基本的には異なる期間の2本以上の平均線を使ってゴールデンクロス、デッドクロスが起きたタイミングで取引検討してます。


・RSI
→Relative Strength Indexの略。(日本語訳:相対力指数)
簡単に言うと、売られすぎか買われすぎかを判断するためのテクニカル指標。過去の一定期間の変動が0~100%の数値で見える。一般的に70%以上なら買われすぎ、30%以下なら売られすぎと判断。単体で見るというよりは僕はMACDと合わせて決め手として使うことが多いです。


・ストキャスティクス
→「売られすぎ」や「買われすぎ」といった相場の過熱度合いを示す、オシレーター系のテクニカル指標。
「%K」と「%D」の2本のラインを使って見る。2本のラインのクロスから売買サインを読み取れるのでRSIに比べて判断しやすい。動きが細かい分ダマシが多いので、これもMACDやRSIなどと合わせて全体感で見ることが多いです。


・ボリンジャーバンド
→単純移動平均線を中心としてその上下に過去の値動きの標準偏差(データのばらつき)のバンドを表示したもの。
ボリンジャーバンドの上下のラインには「±1σ標準偏差」や「±2σ標準偏差」などがあり、±1σなら約68.3%、±2σなら約95.4%の確率でバンド内に収まるとされています。
過去の傾向から一定の確率でバンド内に収まるので、バンドからはみ出たり、触れたりしたら売買することが多いです。計算はめちゃムズなので、僕は未だに算出ロジックよく分からず使ってます。笑

ざっとメインのものだけさらうと以上になります。
ちなみにこれらの設定数値は相場の動きによって変えたりします。
激しく動く相場だと設定は短いスパンで入れます。

例えばMACDだと、
デフォルトは(短期EMA、長期EMA、シグナル)=(12.26.9)ですが、値動きの激しい相場だと早く売買サインを拾いたいので(6.13.4)とかに変えます。

僕はこういう確率だったり、駆け引きだったりが好きなので、多分一生やってるんだろうなと思います。笑

こちら読んでいただけた方!
ポーカー、投資ともに興味ある方いたらお話しましょ〜〜
Twitter のDM開放してるので気軽にご連絡ください!

https://twitter.com/Nmomo28

ご読了いただきありがとうございました!

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