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#1 四文字の法則 - 令和にドラマがヒットするためには

ブランドとは、「人の記憶の中に作られるイメージのつながり」と私は定義しています。こんな時代であっても、たとえデータでいくら残っていたとしても、人間の心の中に一度入り込めたものでなければ、ブランドとは呼べない ー そう考えています。

現在オンエア中のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」の第4話で、ドラマプロデューサーが「ドラマ宣伝にあたって、4文字に略せると助かると言われているのですが…」と主人公に悩みを吐露するシーンがあります。何でも#ハッシュタグで検索する今、秒速で人の脳内に入り込むことが、ドラマヒットの分水嶺になるわけです。

ではそれは今この時代だからか?というと、どうもそうでもないですよね。思い起こすと、21世紀に入る前からキムタクやドリカムはメディアを席巻していましたし、ネットが普及する前に、まずハードウェアたるワードプロセッサーやパーソナルコンピューターがそれぞれワープロ、パソコンと略される対象となりました。ニコタマもオモサンも東京に住む人は当たり前のように使っています。FB(エフビー)やインスタ(これらは略されることで社会化した印象もあります)が普及する以前、日本のソーシャルメディア界はMIXIとGREEが二大巨頭でした。LINEやnoteがここまで普及したのも偶然ではないように感じます。いやむしろアルファベット4文字は日本人に取っては少し物足りなくさえあるのかもしれません。だからMetaやXは、日本人の心にまだ届いていないようにも見受けられます。とにかく人間は5文字以上を記憶できない、あるいはしたがらない脳内になっている ー ということは確かです。

ちなみにこれは日本語に限らず、英語にも言えることです。仕事柄、海外とのやり取りもあるのですが、3単語以上の社内オリジナルワードが誕生したら、数ヶ月以内にその頭文字を取った略称が使われ始めます。人間はさまざまな事象・言葉を略することで、自ら記憶に浸透・定着しやすいように努力しているのです。

皆さんも何か自ら名前をひねり出さなくてはならなくなったら、必ず4文字に収まる設計を考えてみてください。この「2・3・4」といった数字は、企画書においてもキラーナンバーなのでその話はまた次の機会にお話しします。

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