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2022信越五岳トレイル110k 参戦記

随分前から走りたかったけどなかなか走る機会に恵まれなかった信越五岳トレイル110kについに出場し完走!計画通りの走りで満喫してきました。やっぱり楽しかった~。以下自分自身の備忘録として、また次回以降挑戦する誰かのために長々と書いておきます。

信越五岳トレイルランニングレース 2022 ~パタゴニアCUP~ 110km
21:06:07 総合198位/763人 (完走率 48.8%)
平均心拍 132bpm (マフェトン/エアロビック心拍MAXは128)

今回の計画と実績。区間毎の予実も読み違えた所以外は我ながらほぼ計画通り!

1. 大会に向けた取組み

①マフェトントレーニング

GWのシガイチで塚っちゃんのペーサをした時に最近気になってたマフェトントレーニングで積み上げてきたとの話を聞き、信越五岳までマフェトン心拍でのトレーニングを実験的にやってみる事にしました。6月頃までは自身の目標心拍:128bpmでのペースは6"00/k位から5"20/kまで徐々に上がりって効果が出てきたと思ったら、夏の暑さが本格的になった後はペースは下降気味で、ゆっくりペースでの練習効果に不安も感じるようになったものの、今回は割り切って人体実験との事で割り切る事に。そんな訳でグループランとかはペース合わせられないのでしばらく参加は見合わせしてました。

②練習状況

練習量は5月までは月250k前後、6月は約370k、7月はコロナ療養2wで約270kにダウン、8月は約340kという感じ。トレイル練習は5月以降、大会ボラ含めほぼ毎週山に行ってましたが、心拍はあくまでマフェトン心拍意識してゆっくり目ペース&時間を徐々に長めにして10h位は低強度で動き続けられるように意識しました。最長時間は1か月前の奥多摩~雲取山往復の43k/11hと翌週の北アルプス裏銀座縦走ツエルト2泊3日(計64k)くらい。
比較的順調だったけど、7月上旬にコロナ陽性となり、2w自宅療養のため積み上げが中断したのが痛かった。2-3w前からはテーパリングを意識しつつ、10%程度ならある程度積み上げた後は高心拍練習の組合せもありとの情報を参考に、週一で坂ダッシュ/上り下りを久々に実施。
総合的には身体的なやりきった感はあまりないけど、ケガはなく、人体実験として長い時間は運動し続けられるような感じはありました。Vo2Maxや閾値ペース等の数値的には下降傾向だったけどw

COROS TrainingHUBによる5月中旬~9月中旬までのグラフ

2. 大会前日~当日

【前日受付/宿泊】
赤羽駅8時集合でレンタカーで7人で出発。高速への経路を間違え、関越道も連休なので当然渋滞。100マイルの受付が14時までと把握しておらず焦るが、お昼はPAのコンビニ飯を調達として、何とか13:30頃に到着し、無事に受付完了。この大会の雰囲気はとても華やかでテンション上がります。
宿泊は斑尾高原ホテル。コロナ対策でウェルカムパーティはなく、100マイル組のスタートを現地で見送った後、ホテルでのビュッフェの夕食でお腹いっぱいでゆっくり準備して21時頃には就寝。ただ0時頃に目が覚めてトイレいった後はかなり浅い眠りだった感じ。

RUNARXなランナー&ボラ参加の皆さんと

【スタート前】
起床3時、部屋出発4時、4:20頃にバス乗車で会場へ。朝食サービス(券チェックなし)でしっかり食べて、さてトイレと思ったらハイジ館内トイレは食事会場入口前までかかる長蛇の列。外の仮設トイレに並ぶもスタート3分前までかかって何とか間に合ってすぐにスタートの号砲。GPS時計の準備も忘れてて出発後ちょっとしてからスタート。


【スタート→W1荒瀬原】W1 7:31着/発、区間 2:01(計画比 +1分)
スタート後の歓声で気持ちが上がるも、最初は登りは歩いて心拍上げ過ぎないように。とはいってもスタート直後のレースの高揚した雰囲気もあり、心拍は140前後と抑えが効かず。スキー場ピーク先は多少渋滞気味でも気持ちよく下れるトレイルが多い。
大池付近で「リラーックス!」と選手に声をかけるヒロキがいたのでグータッチをいただいておく。その後続く長い林道は登りは歩き中心、下がりすぎたらMAX140bpmまで走って歩きの繰り返し。W1までの最初の区間は計画比でほぼピッタリでほくそ笑みつつ、エイドは華麗にスルーw

大池付近、この後にヒロキが現る!

【W1荒瀬原→A1バンフ】A1 8:36着/8:45頃発、区間 1:06(計画比 -4分)
斑尾山までの登りは狭いシングルトラックでちょい渋滞気味。ピーク付近にハイカーさんが2人ほどいたのが多少影響したかも。この区間の登りはさほどの負荷にも感じず、ピークからの傾斜のある下りはスキーゲレンデ中心で気持ちよく飛ばし過ぎずに を意識してあっという間にバンフへ到着。エイドにいた友人の「汗かいてるから水分補給しっかり!」とのコメントに、ここまで500ml弱とあまり水分補給できてなかったのを反省。トイレに寄って冷たい水をかぶり、ちょっと補給して5分弱出発。

斑尾山からはこれから向かう黒姫方面のキレイな景色が

【A1バンフ→A2熊坂】A2 11:15着/11:19発、区間 2:30(計画比 +20分)
バンフエイドの応援に気分も上がり、選手のペースは上がり気味。前回大会で序盤いいペースで走ってた選手が終盤に苦労してたのを思い出し、速めの流れに乗り切らずに自重して、特に登りでは背後に寄ってくる選手はどうぞどうぞと極力先行してもらう。袴岳までの登りの傾斜はさほどでもなく、3つの小ピークを繰り返して到着。その後の下りは気持ちよいフカフカトレイルと飽きるほど長い長い林道。個人的にはリザルトにある「兼俣林道入口」の計測地点をA2手前の100マイルとの分岐地点と勘違いして計画時間をかなり早目に設定してしまってたため、もうすぐエイドかと勘違いした後、更に長い林道が続いてかなり飽き気味に。我が地元RUNARXの有志がいる熊坂エイドで水浴びして、コーラ・塩バナナ・豆腐等を補給し、先行したRUNARX仲間の隼介君をひっそり追うべく早目に出発。

A2熊坂手前の計測地点「兼俣林道入口」はたぶんこの辺 (ロード出て林道に入る所)

【A2熊坂→宴会隊エイド】宴会隊 12:18着/12:22発、区間 0:59(計画比 -1分)
関川沿いを微妙な登りが続く長い河川敷。エイド出発後は歩き中心でエイドの補給の続きや交換をしつつ、徐々に走りを増やして距離を稼ぐ。中盤あたりで隼介君を捉えて先行。あるか不安だった宴会隊エイドもちゃんとあって、噂に聞いてた しそジュースが冷え冷えでおいしく、2杯いただいて多少復活。

関川沿いはずっとこんな感じ。微妙に登り続けます

【宴会隊エイド→A3黒姫】A3 13:32着/13:44発、区間 1:10(計画比 -15分)
関川を渡ってしばらく舗装路。民家の若夫婦がホースで水シャワーしてくれてサッパリ。その後もしばらく登り舗装路・トレイルが続くも無理せず歩いて登り。応援ランで来てくれたH夫婦にもまだ元気なうちに会えました。終盤のトレイルを気持ちよく下ってA3黒姫に到着。トイレに寄って、エイド食のパン・饅頭をジップロックに入れて出発。

【A3黒姫→A4笹ヶ峰】A4 15:58着/16:25発、区間 2:14(計画比 -11分)
エイド発後はスキー場脇のお花畑で遊ぶ家族連れの平和な光景を横目にエイドのミニリンゴ丸ごとをかじりながら進む。その後の長い登り林道で饅頭とかを食べる想定が乾いた喉にはあまり受けつけず、セブンのレモンわらびやジェル等の補給が中心にと割り切る。ただし胃が荒れた訳ではなく食欲もあり。
この辺からはコースを合流した100マイルの選手も多く、単調な林道で眠そうな方も多かったのでお声がけしてお話しながら進む事で自分も退屈をしのぐ。下りになったら110kの若者としばらくお話して並走し、発電所までの激下りへ。川へ下る傾斜がきつく、大きな石も多く、ぬかるんでいるので危険な区間の印象。(案の定、後続でケガした友人が(T_T))
吊り橋もほぼ待ちなく、激登りへ突入。水力発電のパイプの脇を登るキツイ傾斜は上を見て進んではいけませんw エイドで待つペーサ白石君に連絡しようと思ったら圏外、登り切った後にやっとつながってデポバック回収と自販機でコーラ購入を依頼。エイドではナンバーカードを見て名前を呼んでくれて気分を上げてくれます。
デポは色々準備してたけど、天気も問題なさそうだったのでTシャツの着替えのみして、トイレ後、エイドのカレーとトレイルバターのパンとかを食べてたりしたら案外時間がかかって30分弱で出発。ここで隼介君と再度ご対面。まだ元気そう。

笹ヶ峰でペーサと合流してここからが本番!

【A4笹ヶ峰→W2西登山口】W2 18:04着発、区間 1:39(計画比 -11分)
ここからペーサ:白石君と後半約50kを走ります。出発直後にスコールのようなまとまった印象の雨が降り出し、レインジャケットを着る事に。結構降ってきたのでデポにおいてきたしっかり目のレインウェアを持ってくればよかったと後悔。ただすぐに止んだのでしばらくしてまた脱ぐ羽目に。そんな事してたらペーサと合流した隼介組が爽やかに先行。その後は乙見湖のダム脇を通って階段上った後はあまり大きなupdownもないトレイル。平地・下りは無理なくいける所は声をかけて先行していきます。途中のトイレには立ち寄らず(W2西登山口はトイレなし)。
ちなみにこの辺から暗くなりライトも点灯しますが、キャンプ場の脇やら人がいる所を通るのに熊鈴を鳴らして走る選手がちょいちょいいて自分も気になるので何度かやんわりお声がけして止めてもらいました。あれ自分でもうるさくないのかなあ。大会で集団で走ってる所では不要な気がするけど。
ペーサとの隊列は自分のペースで行きたいので、基本は自分が前で自分の心拍基準でペースを維持する形とし、退屈な登り(ヤル気ない時)は気分転換で声をかけて先行してもらう感じとしました。ペーサ君は登り得意な方ですがこちらのペースに合わせて登ってくれます。長時間のトレイルになると悲鳴を上げる彼のガラスのヒザだけが最大の心配のタネでしたがw
W2西登山口は水だけなのでスルーしました。

黙々と役割を果たす我がペーサ君 (ガイドはしてくれないw)

【W2西登山口→A5大橋林道】A5 19:18着/19:28発、区間 1:14(計画比 +4分)
大ダルミまでの登りの後は長い林道下り区間。大ダルミまでの登りはあまり印象なし。その後の下りは長いが石ガレで走り辛く、ペーサ君が苦手な路面のため、自分がかなり先行した印象。まさかここでヒザに来たか?と心配したものの無事間もなくエイドに到着して一安心。
エイドではトイレに寄って、PatagoniaのProvisionスープをいただいて一息。ぶどうは美味しかったけど、シャリ玉はカピカピになってて今イチの印象。エイド先の丸太橋でボラ誘導の伊藤さんを大声で発見、川にドボンしないよう慎重に渡る。(その後ここでドボンした友人がw)

【A5大橋林道→A6戸隠スキー場】A6 21:57着発、区間 2:29(計画比 +4分)
しばらくして林道から解放され、牧場・キャンプ場・随神門・赤鳥居・鏡池などの脇を通る日中なら観光スポットの道。牧場脇は有刺鉄線、神社周辺は木道に気をつけて進みます。
小さなupdownがあるけどボケっとしてると心拍が下がり過ぎてしまうので、マメに心拍を確認しながら、走りと歩きを織り交ぜて心拍をキープしながら進みました。鏡池までは観光で行ったルートで記憶あり、その後の道路横断地点までも同様の緩いトレイルの記憶だったけど、イメージと違ってちょっとした登りが地味にきつく感じ、若干集中力欠いてたような気も。道路横断後に後続の選手が関門時刻を大幅に勘違いしてる人がいてお話したら少し集中力を取り戻せた。
そばエイドで先行してた杉ちゃん組を発見。念願のそばも無事食べられました。お粥はシャリ玉のお酢の味w

【A6戸隠スキー場→W3飯縄林道】W3 0:41着/0:48発、区間 2:24(計画比 -11分)
<A6~瑪瑙山> 23:32着発、区間 1:15(計画比 -10分)
ラスボス瑪瑙山までの登りに備え、VespaHyperと梅丹本舗のカフェインジェルを投入しスイッチOn。エイド出た時は体が冷えて風があり寒そうだったので、アームカバーとウインドジャケットを着るも、カフェイン効果もあったか、その後の登りで体が温まり不要で、瑪瑙山までの登りはさほど苦に感じず、その後の終盤の道のりに備え、今回まとめ買いしたセブンのレモンわらびやらの補給を色々口に突っ込むようにしてました。

<瑪瑙山→W3> 00:41着 、区間 1:09(計画比 -1分)
ピークからの下りは無双状態。ゲレンデ激下り~ガレた石の多いトレイルも多くの方に先行させてもらい、またペーサとかなり離れる。が登り返しで頑張ってくれたようでエイド手前で無事合流でき、W3飯縄林道に無事到着。2か所目のボラ業務となるRUNARXなみなさんがボリュームゾーンで忙しい中でも笑顔で声をかけてくれて元気をもらいました。ここだけあったミルクティーも好評でしたよw

最後の休息地 飯縄林道エイドはボリュームゾーンで大忙し

【W3飯縄林道→Finish】Finish時刻 2:36、区間 1:48(計画比 +18分)
出発後に謎の秘密兵器カフェイン75mg入りのゼリー飲料「ZONe」を投入(近所のスーパーで気になって試しに投入/実績なし、180kcal/カフェイン75mg)。添加物満載ぽくて薬っぽい味だが、徐々に走り始めるうちにカフェイン効果か身体が動き出してまさにZONE状態に突入w 微妙にupdownがある林道をペーサ君を置き去りするアゲアゲペースで走り続け、先行の杉山組もついに捉える。ただ最後に5k伸びた区間は走りやすいスキー場の麓区間かと思ってたら、林道かつ最近重機で工事が入ってしまったらしく、ブルドーザーの大きなキャタピラ跡が着いた荒れた路面のためペースダウンして歩きに。その後しばらく荒れた路面が続き、最後1k程のトレイルでやっと気持ち良く走れて無事スキー場のフィニッシュ会場へ。ペーサ白石君と手を繋いで無事フィニッシュできました。
※新ルートで情報なく、この区間の計画時間がかなり違ってた。

フィニッ~シュ!右側のグリコ万歳ポーズはペーサ君w

総評

・自作のタイムテーブルに対して、ほぼ計画通りに各区間進行できた。心拍を目安に進行を徹底した事と、自分の実力がしっかり把握できてた事が何よりの要因かなと。(頑張り過ぎて潰れて楽しめないのは避けたかったし。なお「もっと頑張れたんじゃないの?」とのご意見は却下しますw)

・マフェトントレーニングは長い距離/時間の競技には一定の効果はあるように感じた。が今回は暑い夏を挟んだ時期だったし、このままではロードのランニングもレベル低下状態なので、もうちょっと情報収集して試行錯誤してみたいと思います。

・天気が心配でしたが、台風もタイミングがずれてくれて、フカフカトレイルも多く楽しめました。湿地帯やら泥んこになる区間も多いようですが、特に後半は大会側で木道をひいたりしてより快適に楽しめるようにしてくれたようです。

・補給は毎度ながら計画しててもその通りにはならず、少なめに準備したつもりの補給も30-40%程度しか使わなかった感じ。ただ心拍上げ過ぎず、水分・ミネラルの十分な補給を意識したので、胃がやられる等のトラブルは全くなしでした。

という訳で待ちに待ったこの大会、万全のコンディションで満喫させてもらいました。天気が良すぎたのか今年は完走率が低かった模様。その年毎にコンディションが違って、夏に近い季節だし、難しい大会かもしれませんね。
でもトレイルランの大会でもとても華やかなこの大会、また今後も何らかの形で参加できたらなと思います。
色々と振り返ってまとめておきたい観点もありますが、また後日気が向いたらという事で。
今回ご一緒させてもらった同行メンバーのみんな、応援・ボラでサポートしてくれた方々、その他大会に関わってくれた方々&ヒロキさん、素敵な大会をありがとうございました!

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