見出し画像

ダイアモンド年表

MOTHER’s DIAMONDのコレクションは完全受注生産です。
ご来店いただきサンプルをご覧ください。
ギフト・プレゼントのみ承っております。

今回はダイアモンドの歴史について書いていきたいと思います。
ガラスや革と比較して研磨技術が発達するまでダイアモンドに関する記録が少ないです。

年表(箇条書き)

・紀元前7世紀 インドで初めてダイアモンドが発見されました。
 
・紀元前4世紀 インドでダイアモンドの取引が始められて記録があります。
 
・紀元前4世紀~AD4世紀 インドの叙事詩「マハーバーラタ」の中にインドラが使用したヴァジュラという武器がダイアモンドで作られていたという記述があります。
 
・紀元前326年 アレキサンダー大王(古代ギリシャ)がインドを征服しました。
・紀元前327年 アレキサンダー大王がギリシャにダイアモンドを持ち込みました。
メソポタミア、エジプト、ペルシャ、インド、ギリシャまで征服=ガラス、革、ダイアモンドもこの頃ヨーロッパに広がったと考えられます。
 
・紀元前2世紀 ローマ時代 ダイアモンドが贅沢の象徴となりました。ローマ人は中国から貿易で得たダイアモンドの破片を鉄にはめてヒスイや、真珠を採掘していた記録があります。
この頃はまだダイアモンドを研磨する技術はありませんでした。
 
ダイアモンドのカット技術が発達するまでダイアモンドはエメラルド、ルビー、真珠と価格を比較すると安価で取引されていました。
 
・紀元前1世紀 インドのダイアモンドの輸出ルートはシルクロードに沿ったものでした。
アラビア半島(イエメンのアデン)→→エチオピア→エジプト→ローマ
アラビア→ペルシャ→アルメニア→トルコ→ローマ
などの航路がありました。
何世紀もの間、シルクロードを通じてインドからヨーロッパに運ばれていました。
 
・AD9世紀 インドでホープダイアモンドが発見されました。
 
・AD13世世紀 コイノールダイアモンド105ctのインドのマールワー地域の王様が所有する。
1850年以降イギリス王室が所有しています。
ウィキペディアには所有者のリストが出ていたので参考にしてください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%8C%E3%83%BC%E3%83%AB
 
・AD14世紀 イタリアのベニスがダイアモンド取引の中心でした。
 
・AD14世紀後半 ダイアモンドの研磨技術がベルギーのブルージュとフランスのパリにまで広がりました。
・1477年 フローレンティンダイアモンド132.27ct ブルゴーニュ公国シャルル1世公が所有していました。
・1477年 エンゲージリングの誕生
ハプスブルク家マクシミリアン1世がブルゴーニュ家マリー妃に贈ったのが始まりだと言われています。
 
・AD15世紀 ベルギーのアントワープがダイアモンドの集積地となりました。ポルトガル リスボン経由のダイアモンド航路もこのころできます。
 
・AD17世紀 ロンドンもダイアモンドの研磨地として頭角を現しだします。
・1613年 メレリオデメレーがフランスで設立 イタリアからの移民のメレリオはルイ13世を暗殺から守った功績によりフランス全土でビジネスが出来る特権を得ました。
 
・1655年 インドのムガル帝国6代皇帝 アウラングゼーブ帝の玉座にシャーダイアモンド88.7ctが飾られていました。現在はロシアが所有しています。
 
・1666年 出島に商船が入るがダイアモンドの買い付けをする商人はいなかったという記録があります。
 
・AD17世紀末頃 インドのダイアモンド鉱山の枯渇が始まる。
 
・AD18世紀 ブラジルでダイアモンドの鉱山が発見される。
 
・1700年 インドのゴルコンダ近郊の鉱山でリージェントダイアモンド410ctが発掘されました。この時はまだリージェントという名前は付いていませんでした。
 
・1707年 ルイ15世の摂政がリージェントダイアモンドを購入しました。摂政はフランス語でRegentと呼びます。この摂政の名前がダイアモンドに着けられました。この時には140.50ctのクッションカットにカットされています。
 
・1749年 フランス ルイ14世がホープダイアモンドを所有します。
 
・AD18世紀後半 マリーアントワネット(フランス) ヨーロッパでのファッションリーダーとしての存在でした。彼女の影響でスペイン、ポルトガル、ロシアの上流階級に広がっていきました。
この時、ダイアモンドなどの宝石やジュエリーが贅沢品として流行しました。
画像は著作権など影響があるのでもし興味がございましたら検索していただければ幸いです。
現在の形とは違って形がいびつです。
 
・1763年 平賀源内が博覧会を開催します。その中にダイアモンドが入っていました。
 
・1780年 フランスにショーメイが誕生します。
メレリオデメレーのブレスレットがマリーアントワネットの目に留まり王室御用達となりました。
 
・1780年代 ショーメイの店の前でナポレオンの馬車馬が偶然暴れ出し、ニトがナポレオンを助けました。この出来事をきっかけに、ナポレオンはショーメイを王室御用達ジュエラーに任命しました。
 
・1804年 ナポレオンの戴冠式ノートルダム大聖堂でリージェントダイアモンドを留められた王冠を付ける。『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠』は有名ですが、この時に見つけられてジュエリーはショーメイが作りました。この後ショーメイは宮廷御用達のジュエラーとなりました。
 
・1827年 フランスでモーブッサンが設立されました。
 
・1837年 アメリカでティファニーが設立されました。
 
・1847年 フランスでカルティエが設立されました。
 
・1850年代 浜田彦蔵がサンフランシスコの仮装舞踏会でダイアモンドのネクタイピンを貰ったというエピソードがあります。浜田彦蔵は海難事故にあい漂流していたところをアメリカ人の船員に助けられアメリカに到着しました。
 
・1860年 日米修好通商条約のため咸臨丸で勝海舟、福沢諭吉らとともにアメリカに渡った摂津守り木村 喜毅が当時のアメリカ大統領ジェームズキャプナンの婦人から5ctのダイアモンドを送られたという記録が残っています。
 
・1866年 現在の南アフリカで21ctのユーレカダイアモンドが発見されました。
 
・1875年 日本に文明開化が起こり西洋のものを率先して取入れる流れが起きます。
 
・1883年 日本に鹿鳴館が出来る 舞踏会などが開かれます。
 
・1884年 イタリアのローマでブルガリが設立されました。
同年植田ジュエラーが銀座で設立されました。
 
・1888年 南アフリカにデビアスが設立され南アフリカのキンバリー地域の鉱山を掌握する。イギリス生まれの創設者はセシルローズで現在(2020年)はイギリスに本社があります。
 
・AD19世紀 南アフリカで鉱山が発見される。
 
・1893年 フランスのヴァンドーム広場にブシュロンの店舗が設立されました。
同年ミキモトが設立されました。
 
・1897年 金色夜叉(尾崎紅葉・作)の中にダイアモンドの描写がありました。
鹿鳴館の舞踏会や金色夜叉の影響もありダイアモンドの認知と需要が日本で高まりました。
・1905年 南アフリカでカリナンダイアモンド 3,106ctが発見されます。
 
・1906年 フランスのヴァンドーム広場にヴァンクリーフ&アペールの店舗が設立されました。
 
・1911年 カルティエがホープダイアモンドを一時的に保有しました。
 
・1919年 ベルギーの数学者兼宝石加工職人のマーセル・トルコフスキーが現在の58面体ラウンドブリリアントカットを開発しました。
 
・1931年 アメリカでGIA(Gemological Institute America)が設立されます。現在の4Cの基準をつくりました。
 
・1932年 アメリカでハリーウィンストンが設立されました。
 
・1949年 ハリーウィンストンがホープダイアモンドを購入しました。1958年にスミソニアン博物館に寄贈
 
・1954年 田崎真珠が設立されました。
 
この後のダイアモンドの流れについては
2023年9月20日ダイアモンドとは何か? 第一部マーケットを客観的に見た時の現在の状況理解https://note.com/mothers_diamond/n/nf5a0e7c94d6cのマーケットを客観的に見た時の現状理解に書いたので合わせてお読みいただけますと幸いです。

後日ガラス、革の年表も投稿しますが、全てに共通することはメソポタミアで発生した文明の発達と変遷と共にヨーロッパに広がり、その時々の王や貴族の間で特別なモノとして扱われていたこと、大切な人に贈るときに使われていたこと、江戸時代からポツポツと日本に輸入されていた形跡がるものの、全てが明治の文明開化、鹿鳴館の舞踏会をきっかけに日本に広がっていったことが分かりました。
 
それぞれのアイテムはヨーロッパ文化のイメージを強く持ちますが特にダイアモンドはヨーロッパ文化の影響をつよく受けています。
これまでダイアモンドを取り扱う人たちは海外から持ち込んだ物や文化をそのまま日本に浸透させて来たように思います。
そろそろ日本人が遥か昔から培ってきた社会の空気に合うような文化を新しく提案して良い時期に来ているのではないでしょうか?
 
皆さんはどのように思いますか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

今年の投稿は最後になります。
皆様、良いお年をお迎えください。

2023年12月20日
MOTHER’s DIAMOND
BRAND MANAGER

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?