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マザールーフの保護犬たちの病気の発見は?命にかかわる胃捻転の発見は時間との勝負になります

胃捻転になったメリールー、ハナ、チェリー

発見が難しい胃捻転を発見する症状のポイントは?犬によって少し症状の違いはありましたが必ず起こる症状がありました

胃捻転はとても危険です。発見が遅れると命を落とすことになります。
救うための最善策は、症状を発見したらすぐに動物病院へ行くこと、症状の連絡が大切です。胃捻転で亡くなる犬はとても多いそうで、発症するのは中型犬以上の犬だといわれています。マザールーフの犬たちは殆どが中型犬以上の犬でした。


胃捻転とは

犬の胃捻転は、胃がねじれてしまう危険な病気のことです。原因は分かりませんが胃の中の内容物が発酵してガスが胃に溜まり胃が捻転を起こすことです。捻転を起こすことにより周りの臓器が圧迫され血液の循環を妨げることで壊死してしまうことになる症状のことです。

主な症状は
① 吐こうとするが何も吐けない、空えずきする
② 涎がでる
③ 腹部が膨れる
④ 呼吸が荒くなる

などがあります

主な原因は
① 食後すぐ運動をする
② 早食いである
③ 食後大量に水を飲む
④ 盗み食いなどでフードを大量に食べる
⑤ 胃の中で発酵しやすい(ガスがでやすい)食べ物を食べる
⑥ 加齢

などが挙げられています。
*特に問題なのは食後すぐに運動をすることです。胃は食後すぐ運動すると動きまわる恐れのある臓器の一つでもあります。特にドッグフードは食後すぐに大量に水を飲むと胃の中で膨らんでしまいますので注意が必要です。 


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初めて胃捻転の症状を見たのがメリールーでした。

フラットコーテッド・レトリーバーの36kgはある大型犬です。
いつものように散歩の後ご飯を食べてくつろいでいましたが、突然ウロウロし始めて外に出るというのです。
この時、いつもと違うと感じましたが、わからず外に連れて行くと、ウロウロして空えずきして気持ちが悪そうです。
どうしたのか?何なのか?分からない中、胃捻転が浮かびました。
それは、知人の犬がウロウロしていたら胃捻転で亡くなったというのを聞いていたからです。
しかし、胃捻転の症状がどういうものか知らなかったのです。

最初にウロウロし始めてから時間はすでに30分位は経ったんじゃないか?と不安になりました。急いで車で動物病院へ向かいました。胃捻転の場合は時間との勝負なのです。症状の進行は早いと実感しました。ハッと気がついた時にはお腹が膨らんでいるようでした。それも車の中で見つけたのです。
私たちが見てもお腹が大きくなっていると感じたくらいなので本当に危険な状態だと思いました。手足も冷たくなっているようだと感じました。
胃捻転の場合、これは危険な状態です。

この時に重要なことは、動物病院へ症状を伝えること、今そちらへ向かっていて、あと何分位で着くか、ということを知らせておくことです。
この連絡をすることこそ命を救うために最も大切なことにもつながります。
そうすることにより、病院側も着いたら素早く対応することができ、獣医師が予測を立てて診察の準備をすることができます。

到着前に獣医師に伝えていたので、到着すると直ぐに診察をしてくださいました。エコー検査とレントゲンを撮り胃捻転と診断されました。
すぐに手術をしないと危険な状態で、手術の準備もしてくださっていたので緊急手術をしていただきました。
手術が終わって、時獣医師から「胃捻転とよくわかりましたね、あと少し遅かったら手遅れでした」と言われました。
胃捻転では間に合わず亡くなるケースが多いそうです。病院までの対応を褒められまた。

私たちは何故命を守ることが出来たのかを考えました。
ウロウロしながら空えずきする。何度も外に出たがる。
いつもと違う症状を見せたことを発見できた。
動物病院へ行くことを連絡する。症状を伝える。到着時間を伝える。

特に動物病院に連絡をしておくことが大切です。
到着までに症状などを伝えていたので、病院側も着いたら素早く対応することができます。たとえ病名が分からなくても症状を伝えておくと、予測できる範囲の病気を獣医師が考えてくれて準備していてくださるからです。
もちろん手術が必要と考えると手術室を抑えたり獣医師を準備したり様々な準備ができます。

この経験を活かし発見が早かったのがハナです。

もう少し遅かったら間に合わなかった!本当に命が助かりました。

ハナの症状はメリールーとは少し違いました。何故ハナが胃捻転だと分かったのかというと、メリールーの胃捻転を経験していたからです。
ハナは食事をしてからずいぶん時間が経っていました。
夜の9時過ぎに症状がでたのです。
もう寝る時間でサークルに入っていたので特別にウロウロしたというのを見たわけではありませんでしたが、気持ちが悪いようだし、空えずきして涎がでていたというので胃捻転の可能性を疑い夜間動物病院へと急いだのです。

もちろんメリールーの時と同じように動物病院へ電話をして症状を伝え到着時間を伝えていました。
先生や看護師さんが外で待っていただいていて、到着と同時にすぐに診察していただき、エコーで胃が膨らんでガスが溜まり捻転しているのを確認して緊急手術となりました。ハナも「あと少し遅かったら間に合わなかった」と言われました。本当に良かった、助かりました。
今でも、あの時の空えずきや涎の感じはメリールーの経験が無かったら素早く対処できなかったかもしれないと思うほどです。
発見した時はお腹にはまだガスが溜まっている感じではなかったと思いますが、すぐにお腹が膨れ始めました。

マザールーフで胃捻転を発見するのができるようになったのは、メリールーの症状を明確に覚えていたからです。ハナが最初だったら分からずに手遅れになった可能性が高かったと思います。

中型犬以上の犬を飼っている方は胃捻転の可能性があると覚えていてください。
散歩や運動の後30分以上経ってからご飯を食べさせる、食後30分は遊んだりして暴れさせたりしない等いわれていますが、問題が生じる可能性が高いからだと思います。


胃にガスが溜まり胃捻転を発症する危険の高かったチェリー。

何度も何度もガスが溜まる危険な症状になっていました。
チェリーも最初は空えずきと涎が少し出てウロウロしました。
しかし、その時は胃捻転の初期症状とは気が付きませんでした。「どうしたのかな?」という程度でした。それが「なんだかいつもとちがうなー?」と思っていたらお腹が少し膨れているような気がするということで「胃捻転では?」と病院へ行くことにしたのです。
どうしてガスが溜まるのかはわかりませんでした。
チェリーは13歳の高齢犬で腎臓も悪くなっていたので食事は腎臓食でした。
おやつもそんなに食べさせていなかったのに何故ガスが溜まるのかわかりませんが、メリールーもハナもチェリーも10歳以上の高齢になって発症したと思います。

最初の発症から半年くらいして次の発症がありました。その時も慌てて動物病院へ行きました。それからまた半年くらいしてガスが溜まりました。
それからは空えずきやウロウロ、涎などの症状は出なくなりお腹が膨れるという症状だけが出るようになりました。
しかし、チェリーの場合はスタッフ全員が胃捻転の症状を認知していたので、お腹が少し膨らんでいる事を毎回早く発見することで胃捻転にはなりませんでしたが、胃にガスが溜まり胃捻転になりそうになっていました。
その度に何度も何度も動物病院へ行ってガスを抜いてもらいました。
チェリーも大変でした。その頃はもう15歳の高齢になっていました。


発症するのは最初の頃はいつも動物病院が閉院になる夜6時~7時頃でした。
この時間帯が一番困る時間帯です。この時間帯は動物病院が閉まる時間なので診てくれない問題があります。

胃捻転の場合、ガスが溜まって拡張することで胃が捻転してしまい血管や臓器が壊死して死に至る病気です。ガスが溜まったら抜いてもらわないといけません。
手術までには至らない状態です。
ガスが溜まりすぎると胃捻転になって手術をしなければならなくなります。
手術をしたら胃を固定してくれますので再発のリスクは低くなります。

しかし、チェリーの場合は、お腹が膨れていないかといつもチェックしていたので発見するのが早く、手術をしなくてすみました。
ガスを抜いてもらうのも本人は嫌がりましたが楽になるので良かったです。
何故いつもガスが溜まるようになったのかは今でも分かりませんが、この病気も本当に大変でした。
高齢になったのもあると思いますが、最後はガスが溜まるという症状が悪化して臓器への負担があったと思われ死につながったと思います。
もちろん15歳という高齢だったということもあったでしょうが・・・。
胃捻転という病気は本当に恐ろしい病気だと実感しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
動物病院へ車を飛ばして急いだ日々を思い出して、
緊張がぶり返してしまいました。
胃捻転の発見にお役に立てれば幸いです。

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