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vol.14 withコロナ時代の学校教育はどうなる?


3ヶ月に渡って続いた学校休校も、徐々に解除されます。6月1日から通学が始まったという方もいらっしゃるでしょう。
日常生活が戻ってくるのは嬉しいことですが、完全にコロナ前の生活に戻るわけではありません。新しい日常と言われていますが、子どもたちの教育も、新しい局面を迎えることになりそうです。
 私も、いくつかの学校や学習塾、探究型の教室に休校期間中の対応を取材しました。民間はいち早くオンラインでできることに取り組み、その新たな可能性にも気づいたという声が多かったですが、残念ながら、公立の学校は登校日に課題を持ち帰り自宅学習をするというパターンが多かったようです。中には「山のような課題を出されて、親も手に負えなかった」という人もいました。そうですよね、授業もしていないのに、授業で使うプリントをただ渡されたって子どもが自分で取り組めるわけがありません。そんなおかしなことが、なぜ行われるのでしょうか。
「詰め込みはいけないと分かっていても、学校が再開したら、遅れを取り戻すために詰め込まざるを得ない」という先生もいました。文科省も学習内容の繰越を認めているにも関わらずです。なぜそう思うかと聞くと、「次年度に迷惑がかかるから、自分ができる限り、繰越さないようにしたい」と言います。ある意味まじめなんですね。しかし、目的を見失っているとしか思えませんでした。
 一方で、希望を感じる出来事もありました。それは、26日に開催された「6月からの授業の在り方〜withコロナ時代の対話的学習とは」というオンラインのイベントです。なんと2000人近い人が参加し、そのうち半分が公立小学校の先生だったそうです。休校中に、工夫をしながら出来ることをした3人の先生の事例発表と、さまざまな立場で教育に関わる方々の分科会でのセッションでしたが、そこで語られたのは「イマダカラコソデキルコト」をしていこう! という前向きなアイデアでした。
巷では、「遅れを取り戻す」といったことばかりが言われていますが、本来であれば、4月から「主体的・対話的・深い学び」をスローガンに、新学習指導要領による探究型教育が始まるはずでした。分散登校で少人数になるなら、そこを活かせば一人ひとりをよく見る対話型の授業もできるでしょうし、「しゃべってはいけない。行事は中止」という厳しい状況下でも、既存の枠を超えて発想の転換を図れば、できることはいろいろあるのではないでしょうか。前述のイベントでも、しゃべれないなら、ホワイトボードを使って対話をするとか、出かけられないなら学校で宿泊するとか、オンライン教育を取り入れて授業時間を圧縮して、余った時間で探究をするなど、いろんなアイデアが出ていました。
 そんな話を聞いていて思ったのは、今こそ先生だけに任せるのではなく、これからの教育について、みんなが本気で考えるときだということです。コロナ第2波・第3波に備えて、一人一台のPCを持たせるGIGAスクール構想も急ピッチで進みそうな今は、ピンチをチャンスに変える好機です。新しい時代の学校や教育、子育てについて、親としても真剣に考えてみませんか?

 今月のマザクエカフェでは、皆さんと教育についていろいろ話し合いたいなと思っています。一緒に話しませんか?

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