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3月の誕生石 アクアマリン ~横浜元町ジュエリーコラム#3~

こんにちは。横浜元町店の上田です。

3月もあっという間に半ばになり、一気に春の陽気ですね。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は例年通り花粉に悩まされていて、毎日薬を頼りに必死に耐えています…。
春は暖かくて大好きな季節なのですが、花粉症が無ければもっと好きなのにと毎年考えてしまいます。
先週あたりからぐっと気温が上がったので、石川町の駅前のハクモクレンが綺麗に咲いていました。桜ももう間もなくですね。
元町にある厳島神社も桜が咲くととても美しいので、ぜひ足を運んでみて下さい。

さて、今回のコラムは3月誕生石の「アクアマリン」です。
3月誕生石には「珊瑚」も含まれますが、今回は「アクアマリン」をピックアップしました。
船乗りたちから航海のお守りとしても愛されてきた、美しい石…。
ぜひ最後までお付き合いください。

■エメラルドと同じ石

透明感のある水色が印象的なアクアマリンですが、実は石はエメラルドと同じ「緑柱石」というカテゴリーに含まれます。
ジュエリーブランドや宝石名ではしっかりと違う名で区別されるため、あまりご存じでは無い方も多いです。
石は同じ鉱物に分類されても、少し成分が違うだけで色味も変換するため全く違う印象になるのが面白いですね。サファイアやルビーが実は同じ鉱物というように、実はよくあるケースです。

ちなみに、緑柱石は鉄が含まれていると水色の「アクアマリン」、
微量成分が3価鉄イオンの場合は黄色の「ヘリオドール」、
マンガンが含まれると淡いピンク色の「モルガナイト」へと姿を変えます。緑柱石にはベリリウム、アルミニウム、ケイ素を主成分としているため、ベリル系の鉱物とも言います。
ヘリオドールもモルガナイトも非常に美しい石なので、ぜひ気になる方は調べてみて下さいね。

エメラルドはクレオパトラが愛した四大宝石の1つにもなっています。
かなり高額で取引されることも多いですが、アクアマリンはエメラルドよりも比較的産出量が安定しており、大きな結晶で見つかることもあるのでそこまで高値がつくことは現状少ないです。
アクアマリンと聞くとすっきり透き通った水色を想像しますが、敢えて半透明な原石を活かした「ミルキーアクア」というアクアマリンもあります。
半透明がより美しく見えるカボションカットで扱われることが多く、透き通ったものに比べてとろんとした優しい淡さが魅力的です。

■水と深い関わりのあるアクアマリン

アクアマリンは2000年前の古代ローマの人々によって名付けられたと言われています。
ラテン語でアクア「海」を意味する「マリーン」が語源とされています。
水との親和性が高いアクアマリンですが、実は別名も多く持っている石です。
「天使の石」「夜の女王」「海の精の宝物」「人魚石」「人魚の涙」
なんだか別名も美しく、清楚かつ品格がありますね。

「天使の石」
その柔らかい色味と「幸福を願う」というニュアンスの派生から「天使の石」とも呼ばれています。キリスト教との関わりは無いですが、アクアマリンは最良の色味を示す代名詞として「サンタマリア」という名が付くこともあります。

ブラジルのサンタマリア鉱山で採れたアクアマリンのみがその名を付けられていましたが、後にモザンビークでも近い色味が産出され「サンタマリアアフリカーナ」と形容されました。
現在では、産地問わず色味が特別美しいものが「サンタマリア」とされています。
偶然でも神聖な名が付けられているのは、アクアマリンが人々を魅了してしまう美しさを持ち合わせていたからかもしれませんね。

「夜の女王」
航海のお守りとして船乗りたちに愛されていたアクアマリンですが、実は貴婦人たちからも高い評価を得ていた石でした。
暗い場で行われる夜会では、ロウソクのもとで美しく輝くため「夜の女王」という名を持ちます。
そのため、夜会服に合わせるジュエリーとして重宝されていました。
透明感が強いため、素肌に合わせるとより美しくきらめくアクアマリン。
石と共に肌も美しく見える為、女性がつい惹かれてしまうのも納得です。

「海の精の宝物」「人魚の石」「人魚の涙」
美しい海の精の宝物が、海底から浜辺に打ち上げられて宝石となった。
人魚の涙から生まれた石。人魚が持つ宝箱から零れ落ちた…など。
海の色を持つアクアマリンには、神話やロマン溢れるような言い伝えが多く存在します。
アクアマリンの石言葉も複数ありますが、人魚が関係しているためか、その中で「永遠の若さ」という意味や「不老不死」を象徴する石でもあります。
美しさの中に少し謎が含まれるのも興味深いですね。
昔の人々もアクアマリンの色味から沢山の想像を広げて、その魅力を語り合っていたのかもしれません…。

■マザーハウスのアクアマリンジュエリー

さて、ここまでたっぷりとアクアマリンの魅力を語ってきました。
アクアマリンが少しでも好きになった!という方がいて下さると嬉しいです。
アクアマリンはマザーハウスのジュエリーでもご用意していますので、ご紹介致します。

「Mizuhikari」

光が差し込み、優しくきらめいた水面を表現したシリーズです。
ダイヤ型のフォルムに「チェッカーボードカット」という全面をひし形にカットしたデザインを施しています。
シンプルでありながらも、動くたびに様々な角度から光を放つネックレスとなっています。
スリランカのラトナプラで採掘した、非加熱のアクアマリンです。
ありのままの柔らかで、透明感溢れるアクアマリンをお楽しみ頂けます。

Mizuhikariシリーズでは、少し小ぶりなPetitサイズでもご用意がございます。アクアマリンとピンクトルマリン、グリーントルマリンの3種類からなり、さり気なく日々を彩ってくれるジュエリーです。

「Wakaba」

その名の通り、葉を表現したシリーズです。
陽の光を浴びていきいきと伸びていく若草をイメージしています。
「マーキスカット」と呼ばれる技法を取り入れ、側面が湾曲し先端が尖ったカットとなっています。
Wakabaシリーズは57面にカットを施しているため、本当の葉脈のような生き生きとしたモチーフです。
ペンダントトップとピアスがございます。

「Day and Night Shizuku Petit アクアマリン×ブルートパーズ」

マザーハウスでも人気のShizukuシリーズ。
2つの天然石を重ね合わせたジュエリーに、ブルートパーズとアクアマリンの組み合わせで海をイメージしたデザインです。
爽やかなブルーのモチーフは、素肌にすっきりと馴染み毎日のコーディネートにも取り入れやすいジュエリーです。
Petitサイズのため、素肌でもお洋服の上でもさり気なく艶やかさを演出してくれます。
こちらもペンダントトップとピアスがございます。

■おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
古くから航海のお守りとして用いられてきたアクアマリンですが、私は必ずしも「航海」=「海を船で渡ること」ではないと思っています。
人生にも波があるというように、私たちの人生そのものを「航海」と表現することもあるかと思います。
石には沢山の人々の願いが込められていますが、そのうちの1つとして日々のお守りにアクアマリンをお選び頂くのも良いかもしれません。

「幸福」「聡明」などの意味も持つアクアマリン。
皆様の毎日が、海のように豊かに潤うことを願っております。

それでは、次回の投稿でまたお会いしましょう。

マザーハウス横浜元町店 上田


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