2024.3.13
映画上映開始時間ギリギリに起きる癖をやめたい。癖って自覚的にやめられるものなのだろうか。今日も上映開始の1時間前に起きて大慌てで準備する羽目になった。でも今日は会員カードの手間もなかったしジュースを注文してトイレだって行く余裕があり良かった。
「ボーはおそれている」を観にいく。実家はひとり暮らしのときと違って映画館がいける距離に3つもあるのでその中から最適な上映時間を選択できる。たいへん良い。封切りから1ヶ月経っているのに1番大きなシアターで、しかも自分を含めて5人しかいない環境で見られたのは、平日の真っ昼間に映画館に行ける就職までの限定的な特権階級状況に感謝するしかない。
3時間近い映画だし、アリアスターの作品だから身構えていたけど、とても(コメディの意味で)面白く、あっという間だった。正直退屈する部分はあったけども。話の筋は明快でテンポもいいしサクサク進むけど、内容が理論立てて理解するにはあまりに意味不明すぎて、混乱しっぱなしだった。情報がいつまでも完結しない感じ?五条悟?あまりにも理解できない映画を見ると「え、みんな見たの同じだよね?おれが見たの合ってるよね???」と不安になってしまう。すぐ後ろで見ていた二人組の表情が(おそらくは)自分と同じで少しほっとした。というかみんなキツネにつままれたようななんとも言えない顔をしていて面白かった。
途中から考えて理解しようとして自分の中に落とし込もうとするのを諦め、世界観をとりあえず楽しむことにした。頭の中で何度も「ふざけんな!!!意味分かんねーよ!!」と思っている内に映画が終わって外に出るとまたあの中に戻りたがっているから不思議だ。途中何度も爆笑する場面があったのだけど、と同時に「これ笑ってもいいのか??」という恐ろしさにも襲われる危うさもいい部分だと思う。露悪的な面がさらに面白さを助長する感じ。
Mr.childrenの「365日」を聴くと冬の夕暮れに素振りをする野球少年が必ず頭に浮かぶ。その心を考えると、小学校の頃の記憶で野球をやっていたクラスメイトが「〇〇がcmに出たらしい!ミスチルのやつ」という会話を聞いたことが思い出された。というか野球とミスチルが共通する記憶なんてそれしかない。youtubeでそのcmを発見し、見てみるとNTTのものでまさしく野球少年が出てくるものだった!コメント欄には「365日を聴くと必ずこのcmを思い出します!」といったものがたくさんあり、広告会社ってすごいんだなーという平たい感想しか出てこなかった。しかし冬でも夕方でもないし、私の記憶では素振りだけをしているのだが、cmでは試合に出ていたので似ているが違うものである。しかも内容は少年と父親が野球で交流するストーリーものだが、記憶の中にあるのは冬夕暮れの野球少年の後ろ姿、海沿いの町、白い息を吐く郵便配達員が淡々と流れる映像だ。このcmを見つけるまでyoutubeで探してみたいと思う。記憶とはなんと正確で曖昧なものなんだろう。
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