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【ネタバレ閲覧注意】元山口大学工学部生がシンエヴァ見た結果wwww

大爆笑しました。

待ちに待ったシンエヴァ、長きにわたるその歴史の幕引きを大阪のエキスポシティで見ました。
せっかくならと、IMAX®レーザー/GTで見たんですが、、、

まさか最後の最後に大笑いできるとは思ってもみませんでした。

なにが起こったのか

問題のシーンはソードマスターヤマト作戦後、
すべてのエヴァンゲリオンにさようならをした後です。

シンジが目を覚ますと、そこは駅のホームでした。
JR宇部新川駅のホームでした。

宇部新川駅は、山口県宇部市山口市を繋ぐ
JR宇部線の重要な駅です。
新幹線に乗るためにはこの宇部線を経由して
新山口駅まで行かなければなりません。

目を疑いました。大学生の頃、よく利用していた宇部新川駅そのものだったからです。
向かい側のホーム、やたら傾斜の強い階段、あの頃の宇部新川駅そのものです。

そしてマリと共に、走り出していくシンジ。
改札を抜け、駅から出るとそこには

「ビジネスホテル アクセス」

研究室の先輩がバイトしていたはずのホテルです。

マスクをしていたから助かりました。笑いが止まりません。

109シネマズ大阪エキスポシティ、あの場であの場面で大爆笑できるのは、おそらく僕だけだったでしょう。

なぜに、26年にもわたるこのエヴァシリーズ、最後の最期でこんなに笑わなければならないのか


ピンポイント過ぎるその状況となにもかもに、数奇な運命に、笑いが止まりませんでした。
生きていてよかったと思いました。
いままでの紆余曲折の人生の道のりは、まさにこの時の為だったのかとさえ感じました。

小さくて見えにくいですが、宇部新川駅の入り口右側にセブンイレブンのマークが確認できました。
当時は魚民が出来たばかりで、セブンはなかったはずです。こんな形で宇部新川の状況を再確認することになるとは思いもしませんでした。

その後カメラは上空へ。
駅前のロータリーの様子、寂れた街並み、宇部興産の煙など、セブン以外は何一つ変わらない街並みがそこにはありました。

エヴァ破・エヴァQは、宇部フジグランのシネマスクエア7で見たような気がします。
そんな記憶さえ思い出させる、奇妙な体験をしました。



で、内容は?

内容の話にうつります。

シンエヴァは、
あらゆるキャラクター、監督、声優、ファン、関わる全てを等しく救う
救済の物語
だと感じました。



散々ひどい目に遭い、今作も裏コード発動、やはりこういう運命なのかと、肩を落としてしまいそうになったアスカ
ただ頭を撫でてほしかった。その願いには、シンジではなくケンケンという救いが与えられました。


ネルフでしか生きられない、代わりはいるもの。と生への執着や欲望、感情を持つことさえ許されなかった綾波、および黒波。
しかし初めてネルフ以外の場所での人々の触れ合い、汗を流して働くこと、服を着ること、食事をすること、風呂に浸かること、ありがとう、そしてさようなら。初めて人として生きることを知った瞬間だったと思います。
ここでなくとも君は生きていける、エヴァがなくてもネルフがなくてもシンジがいなくても、自分自身の力で。

黒波の農業をする姿はニヤニヤが止まりませんでした。綾波のかわいさってこういうことろだったんだなって再認識させられました。
シンエヴァ前半部分だけでも、もう一度見る価値はある

「ポカポカ陽気なので黒波はスローライフすることにした。」スピンオフ作品待ってます。


シンジを救うために想像以上の回数ループしていたカヲルくん。
彼がシンジに対し、そこまでの恩義(執着?)を示していた理由は僕にはわかりませんでした。
シンジが救われるには、誰かに頼るのでは無く、彼自身がADVANCE(前進)しなければ、決してループは終わらなかった。
それが分かった時、カヲル君の顔から憑き物が落ちたように感じました。



ゲンドウ。
あんなにも長くしゃべったゲンドウは初めてでした。
そしてあんなにも感情的なゲンドウは初めてでした。
言ってしまえば長年の有識者の考察通り。さらに言えば、ありがちなラスボス像とも言えます。コミュニケーションの不足により、独りよがり、理解されない、故に暴走。シンジがあのままなら、こうなったかもしれない未来の姿でしょう。
初めてシンジと真正面から対話をし、その姿にずっと探していたユイの姿を見ます。電車から降り、槍を受けるゲンドウの顔はとても幸せそうでした。



そしてミサトさん。

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正直ここで泣きました。
あなたも後悔していたのか、と。
繰り返しフラッシュバックされるこの光景。
Q以降は散々でした。
「行きなさいシンジ君!誰かのためじゃない、あなた自身の願いのために!!!」
と破で言っていたにもかかわらず、
「あなたは何もしないで」
という熱い手のひら返し。
ミサトさん株は、Qが2012年に公開されて以降、ずっと下がったままでした。Qのあと、すぐにシンが上映されていれば、こうはならなかったでしょう。長い年月がゆえに生まれた、ミサトさんへの積もり積もったネガティブな感情。

それが、やっと、解放されました。
他人事ですが、なんでしょうね、僕自身も救われた気持ちになりました。
Qという作品についてしまったネガティブイメージすら、このシンエヴァによって浄化されたように感じました。

髪を下ろし、特攻していくミサトさん、マイナス宇宙という状況、グレンラガンのキタンを思い出さずにはいられませんでした。

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「━━━これが螺旋の力かよ
 大したもんじゃねェか…へへへ━━━」



その他にも数々の伏線や長年の謎、あらゆるハテナがすごいスピードで回収されていきました。
急ぎすぎなようにも感じました。
冒頭にも書きましたが、
ソードマスターヤマト
がよぎった人は僕だけではないでしょう。
なにもエヴァンゲリオン連続串刺しをやり玉に挙げているわけではありません。

まごころのあのシーンのアスカを回収したり、初号機でずっと待っていた綾波を回収したりと、
矢継ぎ早に解決していくあらゆる問題が、あまりにも余韻がないのが原因かと思います。

Qのあとはしばらくはエヴァに触れたくないとさえ思いましたが、シンエヴァのその後はいますぐ見たいです。
28歳アスカ、28歳綾波、あそこで終わらせるには、
あまりに、あまりにもったいない。



しかし、シンジ君は救われたのか

前半でずーーーーーーっとふさぎ込んでいたのに、
「落とし前をつけるんや」
とトウジと話して以来、違和感があるほどにシンジ君は頼もしくなります。
もはやシンジさん(28)です。
そういえば、破でも熱血シンジ君の片鱗は見え隠れしていました。

ウジウジして後ろ向きなシンジ君は、あくまで僕らの勝手に作ったシンジ君像なのかもしれません。
『男子、三日会わざれば刮目して見よ』
カヲル君との対話で、過去にここでも会っていたねと2人は話していました。
あの時、過去のすべての世界線を読んだのでしょうか。生命の書で?

アスカ、綾波、ゲンドウ、カヲル、あらゆるキャラクター、エヴァンゲリオン、すべてに幕を引いていく姿は、さながらアルティメットまどか。

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それならば相応の代償があるはずです。
それこそ概念になるほどの。
あらゆる幕引きを請け負う代わりに、自身は消えるくらいの覚悟はあの時のシンジさんにはあったように感じます。

しかしそれは未然に防がれました。
母ユイの愛情によって。

かくして大団円、青くなった海を見つめ体育座りをするシンジ君ですが、その背中にはこれまでの頼りなさはありません。
すべてを終わらせて、清々しさ、そしてある種の諦めすら感じられる表情でした。

でも終わりにはさせませんでした。
やたら胸のでかいイイ女、マリが来てくれました。
彼女が何者なのかはいまいちわかりませんでした。

目を覚ますと、そこはほぼ実写の宇部新川駅
彼らはそこから、いまからリアリティを生きるのでしょう。



世界の中心でアイを叫んだけもの

最後に救われたのは、われわれファンでしょう。
妙な清々しさがあります。そして寂しさもあります。

エヴァが封切りになってから一週間、不自然なまでにネタバレが現れないという不思議な現象が起こりました。
見たいけど見たくない、エヴァという単語が目に入るとスッと目を背ける、ワードをミュートにする、などエヴァを目前にしながらエヴァから離れるという妙な状況が私にもありました。
そして今も、まだ考察記事は見れていません。
自分が感じたシンエヴァに対する感想を、誰かの思いで塗りつぶされたくない、大事にしたいという妙な気分です。


シンエヴァはエヴァらしくなく、かなりわかりやすい作品でした。あらゆる意味で優しさに溢れた作品でした。
まごころを君に、のように、私たちファンを突き放し、はやくここから出て行けと言わんばかりの攻撃力はなく。
精神がヒリヒリする様なストーリー、描写、表現方法、そういったものを求めていなかったのかと言われれば否定はできません。

が、やさしさに溢れたシンエヴァはまた、僕たちが求めていたものです。
エヴァンゲリオンはこれにて終わりです、でも一緒にリアルを歩んでいこう。そんな風に言われているように感じました。


今こそ言いたい。

父に、ありがとう
母に、さようなら
そして、全ての子供達(チルドレン)に、

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