日本の森林保有面積ランキング

皆さんが生活していて身近にある樹木は何歳でしょうか?
あまりに当たり前に存在している”樹木”について、森林・林業の重要性と魅力を知ってもらいたくここにまとめます。
そして、重要資源である日本の森林保有面積ランキング、第一位の企業を紹介しようと思います。



1,森林の重要性


まずはじめに、森林にどんな役割があるのかというと

①二酸化炭素を吸収し、酸素発生することによる地球温暖化防止効果
②木の根が土壌浸食を制御し、嵐や洪水の影響を最小限に抑える効果
③河川水の水質や水循環の調節
④人々の住まいの材料”木材”になる

上記のように私達の生活に関わる重要な役割を担っています。

逆に森林が整備されないとどうなるか

①異常気象の増加
②土砂災害が起きやすくなる。
③水質の悪化
④世界経済の影響により”木材”の価格が上昇し、住宅等の値段が上がる

上記のような事が考えられるでしょう。


2、林業の現状


私達にとって重要な”森林”ですが、”国有林”と”社有林”と”民有林”に分けられます。

国有林とは、国が所有する森林です。
民有林とは、さらに公有林と私有林に分けられます。
社有林とは、企業が所有する森林です。

近年、日本の豊かな森を外国人や外国企業による買収や、木材の高騰「ウッドショック」なんかで騒がれています。

外資による森林の買収は国民の生活に直結する”水資源”を外資が持つことによる不安、木材の高騰は住宅価格の上昇する懸念があります。

木材の価格高騰は輸入価格高騰が大きな要因となっています。
高騰理由をさらに深堀すると木材の特徴が関係してきます。

木材とは
①育てるには大きな面積の土地が必要
②育てるには長い年月が必要
③林業自体に巨額の資金が必要

上記理由で容易に大量生産できるものではないからです。

かつて日本は林業が盛んでしたが、”外国産木材による値崩れ”により林業が衰退してしまい、そもそも日本の森林のほとんどが傾斜がきついため林業に適さない森林がほとんどで海外のように生産性向上が難しいのが現状です。

日本の森林面積約2,500万haで日本国土の3分の2程度であり、特に人工林を中心に毎年6千万㎥増加しております。
※林野庁データ参照

戦後荒廃した国土再生のために植えられた人工林のほとんどが収穫期を迎えられており、これからが日本の林業が活発になる時期となると思います。
※木は収穫まで30~50年必要

3、日本の木材の輸出入と世界の木材事情

日本の林業が活発になるかもと予測する理由は実は上記意外にもあるんです。

日本の木材輸出の現状は、
【輸出相手国】
1位 中国 217億円
2位 フィリピン 145億円
3位 アメリカ 62億円
ほぼ中国ですね。。。※中国景気低迷で前年比98%

【輸出品目】
1位 丸太 206億円
2位 合板 115億円
3位 その他 114億円
4位 製材 92億円
丸太を沢山輸出している模様。。。

【中国に輸出してる品目】
1位 丸太 16,673百万円  →樹種スギ
2位 製材 1,554百万円  →樹種ヒノキ
ほぼ丸太。。(国内の木材加工業の技術向上と経済の回転のために本来であれば製材を輸出してほしいところ。。実は他国では制限も_?)

【中国での木材消費割合】
1位 建築内装 44%
2位 家具 16%
3位 輸出製品原料 27%


【アメリカへの輸出品目】
1位 製材 2,918百万円
2位 木製家具 1,587百万円
中国や韓国台湾では丸太が多く、アメリカには製材が多い模様。。


【アメリカの木材市場】
一戸建てでツーバイフォー工法がメインであり、スギは外構材としての需要が高い。今後も資源不足で日本のスギに対する代替需要は高まる模様。
※林野庁が言うてるからには間違いなさそう。。


【日本の戦略】
総理大臣を本部長とする「農林水産業・地域の活力創造本部」(2020年12月)において、現状の「丸太輸出」→「製材・合板等の付加価値が高い木材製品」を輸出するように方針転換し、新たな輸出先を開拓する模様。
(木材加工業と森林保有面積の多い企業が儲かりそう。。)

2025年には718億円、2030年には1,660億円に目標設定し、製材・合板を重点品目として輸出拡大予定。


【木材の輸入現状】
前年比▲20%減 1兆39,41億円
丸太 ▲19%
製材 ▲32%
合板 ▲28%
集成材 ▲37%
木質ペレット +32%増(重要2021年と比較すると+87%増)
※木質ペレットは日本が弱く、製造する施設を国推進で増加していて”レノバ”なんかが補助金でやってたと思う。

【世界の木材事情】
カナダ:国内産業保護のため丸太輸出規制
マレーシア:資源の枯渇、違法伐採による砂漠化対策として輸出規制
インドネシア:丸太輸出禁止(人工林産を除く)
パプアニューギニア:丸太輸出税35%~59%にUP、将来輸出禁止予定
ロシア:未加工丸太輸出禁止、非友好国に木材チップ,丸太,単板の輸出禁止
中国:国内天然林の伐採全面的禁止

(さまざまな理由で輸出制限やら保護やらしていて木材がいかに貴重かがわかりますね。。。)


【ロシアのウクライナ侵攻による影響】
長いので要約するとお互いに輸出制限かけた。
ロシアは、非友好国に一部制限解除したが、日本は輸出禁止や優遇待遇撤回等をそのまま継続


4,最後に
貴重な資源の森林保面積ランキングを紹介


1位 王子ホールディングス 約760万ha
2位 日本製紙 19万ha
3位 三井製紙 4万ha

というわけで、王子ホールディングスがダントツの1位となります。

筆者の私の考えとしては、
①日本の大切な資源を保有しており維持保全している。
②生活に欠かせない"トイレットペーパー"や"ティッシュ"を製造している。
③日本の国土の小ささを補う海外森林保有面積

上記は国益を考えると非常に存在価値が高い企業であり、重要資源で海外に主権を握られたり、世界経済のインフレ影響を受けにくい体制を構築しようという企業経営陣の考えが優秀で将来性もあると思い、ペーパーレス時代で向かい風ですが、株を買って少しでも応援しようと思っています。

皆さんはどう思いますか?



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