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推しをお見送りしました

3月31日、にじさんじライバーの遠北千南が卒業しました。私にとって遠北千南は初めての推しでした。


・遠北千南との出会い

私がにじさんじにハマるきっかけであり、推しと言える初めての存在でした。私が彼女を知ったのはニコニコ動画での切り抜きからでした。最初の印象はモノマネが上手くてコロコロとよく笑うかわいい子だなという印象でした。

当時私は仕事で体調を崩しており、周囲の支えで職場復帰したばかりの頃でした。そんな時たまたま目に入り、ちょうど朝配信があるタイミングだったので試しに見てみたところ、その等身大の姿に惹かれました。「アナタと成長する女子中学生vtuber」と本人も言っていましたが、彼女の朝配信は身の回りの事や勉強の事、趣味の事など取り留めもない事ばかりでしたが、それが見る側には彼女を身近に感じる事が出来ました。私はvtuberの配信はそれまでは切り抜きを見るくらいでしたが、朝配信から本格的に彼女を追い始めました。YouTubeのアカウントを作り、メンバーになり、スパチャを投げるようになるまでにそんなに時間はかかりませんでした笑。イラストを描く事も始めました。絵を描く事は苦手でしたが、もっと彼女の応援をしたい、魅力を伝えたいと思い、ヨドバシカメラに駆け込みました笑


・卒業発表

にじさんじマリカ杯から少し経ったある日、彼女から通知がありました。お歌配信の後に重大発表がある。私はそれを聞いて、遂にこの日が来たかと思いました。実は彼女は少しの間配信していない期間があり、そこから復帰した最初の配信でいずれ遠くない先に卒業すると言っていました。それを聞いていたので、通知が来た時やはりこの時が来たかと思いました。

重大発表の日、彼女はいつもと変わらない様子で笑っていました。楽しく歌い騒いでいました。そして歌を一通り歌い終わった後、3月31日ににじさんじを卒業すると言いました。私は正直なところ認めたくはありませんでした。心の奥底では復帰してから活動していくうちに卒業する気がなくなればいいのにと願っていました。私は遠北千南の3Dを見たかった。いつかライブで歌う彼女に声援を送りたかった。嫌だ、行かないで、卒業するなんて認めない。そうコメントが出来ればどれほど楽だったか。しかし、彼女が選んだ道なら尊重するしかない。そうやって自分の心を偽りました。

私にとって救いだったのは、彼女が湿っぽいのは一切なしと言った事、卒業まで3ヶ月という期間を用意してくれた事、この2つが大きかったです。彼女がそれ以降いつも通りの振る舞いをしていた事で配信中に卒業を意識せずにすみましたし、準備期間を設けてくれた事で自分が彼女の為に出来る事は何なのかを考えて動く余裕を作る事が出来ました。特に後者は社会人として推しの為に割く時間が限られている私にはありがたかったです。


・送る準備

それまでファンレターなど一切した事はありませんでしたが、文房具店をまわり慣れない便箋に筆を走らせました。プレゼントもアレコレと悩みながら選びました。ちな民(遠北千南のリスナーの総称)の方々が寄せ書きを企画されていたので、思い切って参加させていただきました。にじさんじライバーでも、飛鳥ひなさんが「ひなちなちま」としてイラストを募集していたので、イラスト初心者ではありましたが応募させていただきました。飛鳥ひなさんをはじめとした多くのライバーの方々が彼女の卒業を見守っている事が伝わってきて、にじさんじのいう箱の懐の深さ、暖かさを改めて感じました。

そうやって見送る準備をしながら自分の心を整理し、彼女が卒業するという現実と少しずつ折り合いをつけていきました。


・卒業の日

卒業の前日、休止中だった矢車りねさんとホラー配信をしており、とても楽しい内容で当日を迎える事が出来ました。当時、配信タイトルを見て私は感慨深くなりました。「ちなみにちなみちゃん」これは普段のTwitterでの配信タグでしたが、それを卒業タイトルに使う事でいつも通り楽しい配信にしていこうという彼女の思いを感じました。その通り、卒業配信の彼女はいつも通り明るく笑っていました。多くのライバーが駆けつけ、彼女の初めての歌動画「あゝオオサカdreamin'night」(どついたれ本舗)を残すように圧をかけてくれました笑。彼女の家族も配信中にLINEで連絡をしてきて、家族総出で配信を盛り上げてくれました笑

いつもの朝配信と同じようにコロコロと明るく元気に笑い、彼女は夢を叶えに行ってくると言いました。私はきっと自分が泣くだろうと思っていました。しかし、涙腺が緩む事はあったものの涙が溢れる事はありませんでした。それは彼女が前を向いて歩いて行くこと、私たちにも前向いて欲しいこと、この想いが伝わってきたからです。最後まで彼女は泣かず湿っぽい空気は作りませんでした。

配信が終わった時、「アナタと成長する女子中学生vtuber」が遂に自分の道を歩き出したのだと実感しました。確かに寂しさはあります。彼女の明るい声をもう聞くことが出来ないと考えると悲しくなります。

しかし、彼女なりに自分の人生を考え、私たちが辛い思いをしないように配慮してくれたのだから、笑って見送ってあげよう。私もそうやって自分の中で折り合いをつける事が出来ました。


・卒業から2日経って…

今記事を書いている日は4月2日、卒業から2日経っていますが未だに自分の生活の中から遠北千南がいない違和感は抜け切れていません。Twitterを開けばオタクトークしている彼女の姿がいつもありました。それがないというのはやはり寂しいものです。いずれはこの喪失感、違和感はなくなるのでしょうが、だからといって遠北千南を応援してきた日々は消えないし、彼女からもらったものも消えません。私個人としては、彼女を応援する為に始めたイラストの練習を今後も続けていきたいです。遠北千南がにじさんじから卒業しても、遠北千南が好きな人はたくさんいます。そんな人たちの彼女の魅力を共有していきたいし、少しでも多く遠北千南の足跡を残していきたい。

彼女は自分の夢を叶えに行きましたが、いつの日かヒョッコリとにじさんじに帰ってくる日が来るかもしれません。にじさんじはそれが出来る優しい場所です。そうなった時に笑って出迎えられるように準備をしておいてもいいんじゃないか。推しが卒業したら推せなくなるとは私は思いません。幸いな事にライバーさん達の尽力により彼女の歌動画は残りました。彼女の魅力がたくさん詰まった歌動画です。私は彼女に興味を持った人を沼に沈めていくつもりです笑

私がいなくなっても他の人を推してあげてねと彼女は言いました。その言葉通り私は推していく事は続けていきます。しかし、その中には遠北千南もいます。

私にとって遠北千南は自慢の推しです。

会えた事は私の人生にとってとても幸せな事です。

彼女の人生に多くの幸せがくる事を祈っています。


ここまで読んで下さり、ありがとうございました。


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