研究訪問6週目

6週目です。ちょうど半分、といったところでしょうか。PIやポスドクがCVPRの締め切り前で忙しく、ミーティングもなくなってしまったのでフランスに旅行に来ています。

滞在許可証の発行手続き

こちらでは外国人なので、90日を超える滞在をする場合には移民局からの滞在許可が必要です。以前郵便局から書類を送った話は以前に書きました。郵便局に行った際にタイプライターで打ち出されたような書類をもらい、その指示に従い移民局に行きます。具体的には顔写真を4枚、住所を証明する物、郵便局で貰ったレシートが必要です。

移民局は警察署などのある複合施設内にあるのですが、イタリア語でも全く案内がなく、探し回る羽目になりました。節電のためか灯りの少ない寂れた区画に移民局はありました。きっと時間指定されているのに何時間も待つのだろう、と覚悟して本を用意していましたが、10分ほどで名前を呼ばれました。気さくに話しかけてくるお姉さんが担当で、パスポートを示すと「日本のパスポートってかっこいいよね!いいねぇ。」、住所を示すと「その辺り住みたいんだけれど、不動産屋と連絡がつかないんだよね」といちいち反応してくれます。「職業は何なの?」と聞かれたので「学生です」と答えると、「もう働いていそうなのに」と言われました。「博士学生は労働だよ」と返答すると不思議そうな顔をしていました。その後別室で指紋の登録を行い、「さよな〜ら」と言って移民局を後にしました。

結局、30分ほど楽しく会話しただけで終わりました。ただ、今回は滞在許可証の発行手続きをしただけで、滞在許可証の発行は別の日になるようです。

スマートフォン

イタリアにも多くの通信会社があるのですが、今回の滞在ではVodafoneの回線を利用しています。イタリアの銀行口座を持っていないのでプリペイドの1ヶ月プランしか選択できません。30ユーロほどで50GBの通信と電話の枠がついてきます。プリペイドなので1ヶ月ごとにチャージをする必要があります。インターネットを見ると、タバコ屋などでチャージ券を買って、などと書いてあるのですが、少なくともVodafoneの場合はMy Vodafoneというアプリを入れるとそこから諸々の手続きができるので、イタリア語で頑張って会話をする必要なくチャージができます。15ユーロで50GBの通信ができるようです。Google MapsやYouTubeはカウントされないのか、月末に「ギガがなくなる」ということはありません。そういえばイタリアでもGigaが似たような意味に使われています。

このMy Vodafoneは日本のApp Storeに登録していると利用できないので、一度App Storeをイタリアに設定しダウンロードします。その後、App Storeを日本に設定し直します。App Storeの国設定を変えると全デバイスに適用され、iCloudへの課金が停止してしまうという、素敵なユーザー体験でした。My Vodafoneでの課金は日本のクレジットカードは使えず、PayPalを使うことになりました。PayPalは用意しておくと便利かもしれません。

交通

イタリア国内ではあまり鉄道が遅れて途方に暮れたことはない、という話を周りのイタリア人にしたところ驚かれたので、単に運が良いだけなのかもしれないですが、本数が少ないのは東京人としては困るもののそれ以外は特に不便はしていません。バスは予定よりも「早く」出発してしまうことがあり、そのために何度か逃して周りのイタリア人と怒りを共有します。

同じアパートの研究室の人が帰宅するときに偶に車に乗せてくれるのですが、退勤時間帯の道路は混んでいて、しかも家の近くでは路駐をする場所を探すのに時間がかかります。環境負荷が高そうな古い車を多そうです。それでも、遅れるし自由の少ない電車やバスを使うよりは自動車の方が気楽、という人は多いようで、そのため今日も夕方になると道路は大混雑です。混雑の他の原因としては、歩行者が思い思いの場所で車道を横断するので、そのために車が停車せざるを得ない、ということもありそうです。

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