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減らないシャンプー

エヴァンゲリオンの「鳴らない電話」みたいなタイトルになってしまったけれど、シンジくんではなく、夫の話。
しかも1年前のネタだ。

なぜなら、風邪をひいてしまい、汲めども突きぬ泉のように鼻水が止まらないからだ。
鼻がダメになると、途端に思考力が落ちる。

そんなわけで、この話、知ってる人はごめんなさいね。


うちのお風呂のラックには向かって左に私のシャンプーとトリートメントを、右に夫の石鹸シャンプーとそれ用のリンスを置いている。

石鹸シャンプーは夫のチョイス。

義母が自然志向の人だったのでその影響なのか、はたまた単に皮膚が弱いからなのか、毛髪に対するダメージを気遣ってなのか、理由を聞いたことがなかったけれど、ずっと使っていたので、これが好きなんだろうと思っていた。

なので、私は引っ越してきてからも、夫には石鹸シャンプーとリンスを買っていたのだが、これが妙に減りが遅い。
私のシャンプーはすでに2回も詰め替えたのに、夫のは持ってみてもまだずっしりしている。

「単に洗うところが少ないからか?」
「もしかして『もうここは首とおでこを繋ぐ体の一部』という認識で、体を洗うついでにアカスリでガシガシ頭も洗ってるのか?」
「まさか洗ってないとか?」
「減ったら水で薄めているのか?」

減らないシャンプーについて、ずっと疑問に思っていたのである。

そこで今日、夫に聞いてみた。
「あなたのシャンプー、全然減らないんだけど使ってる?」
すると夫はこう言った。
「どれでも同じだから、少ないやつから使って風呂に置くものを減らそうと思って、一番軽かったやつから使ってたんだけど、なんか時々増えるんだよな」

「増えるんだよな」じゃないし。
私が補充してるんだし。

「あなた、ずっと石鹸シャンプー派だったじゃん?気を遣って同じの置いといたのに」
「俺はそんな派閥に入った覚えはない」
「ええっ?!じゃあなんで、わざわざ石鹸シャンプー使ってたの?」
「岐阜にいた時、近所の薬局で一番安かったのがあれだったから」

そうだったのか!
ここでも「思い込み」が発動していた。
「石鹸シャンプーを使う人は、エコなこだわりがある人」
だと思い込んでいた。
単なる倹約家という場合もあったのか!

あと。
昔、夫のシャンプーが切れてた時に、代わりに私のシャンプーを使ってと言ったら、
「男があんなお花の香りをただよわせて会社に行けるか!」
と怒っていたのに、今は平気で共用しているが、そこはもうクリアしたのだろうか。
お花の香りのザビエルってことで納得済みなのだろうか。

ほんとにこの人の「怒りポイント」は、どこにあるのかよくわからない。

我が家では、夫婦間の齟齬が、毎日、何かしら生まれている気がするのだが、よそのご夫婦は、どのように違いを受け入れあっているのだろう。

死ぬまでに、夫とものすごく仲良しになれたら、私は「夫婦問題に関するカウンセラー」になれるんじゃないかと思うんだけど、どうだろう?

**連続投稿335日目**

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