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ブルベとイエベ

自分が知っていることなんて、世の中のごく一部であることはわかっているつもりだ。興味も関心も偏りまくっていて、オリンピックも紅白歌合戦もほとんど見ない私は、知らない話題の方が多い。

それでも、私にとっての「未知の領域」というのは、科学の最先端や、深海の底や、高い山の上、それを突き抜けた先の宇宙などなど「人類にとっての未知の領域」と被ると思っていた。身近なところに、ほいほいと「未知」が落ちているわけがないと思っていたのである。

何の話かというと「ブルベとイエベ」の話である。

初めて「ブルベ」「イエベ」という言葉を聞いた時、人名だと思った。北欧かどこかの、小さなふたごちゃん。年の頃は8〜9歳、長い金髪を後ろでしっぽのようなおさげにし、エプロンドレスを着て森にベリー狩りにいく無邪気な女の子たちを思い浮かべたのである。

本当いうとさらに「ブルベとイエベ、2人は仲良し」というタイトルのアニメのオープニング映像まで脳内に浮かんでいた。

森へ行こうよ、ブルベ
今日は何する、イエベ
なんだってかまわない、2人でいれば
川へ行こうよ、ブルベ
お魚釣りましょ、イエベ
なんだって楽しい、2人でいれば
ずっと一緒 話さなくてもわかる
ららら ふたご、ふたご
ブルベとイエベ
「ブルベとイエベ、2人は仲良し」より

ちょっとおかしい。
自分でも知ってるので、指摘はいらない。

さて、皆さん。
私のイメージに引きずられることなく、正確にブルベとイエベがどんなものなのか想像してみて欲しい。できましたか?

ちなみにうちの家人は、「武留兵衛」「伊右兵衛」という名の2匹のブルドッグが浮かんだそうだ。やはり、似たような語感がセットが出てくると「キャラクターを持つ生き物の名前」という印象を持ちやすいのだろう。

答えはこれです。

イエベ・ブルベとは、それぞれイエローベースとブルーベースの略で、肌の色の傾向を表したもの。 イエベとは、イエロー(黄味)よりの肌色のこと。 ブルベとは、ブルー(青み)よりの肌のこと。 自分はどちらに当てはまるのかを診断することで、自分に似合う色を知ることができます。
j-l Lounge

いやいやいや。
ふたごじゃないのかい!
そもそも名前じゃないのかい!

未知は、どこにでも落ちていた。
新しい概念は、毎年生み出される。
その発信源はたいてい雑誌だ。

勢いがなくなってきたとはいえ、雑誌は今も、その業界を牽引する役割を担うものなのだろう。ファッションやメイクだけでなく、建築、農業、オートバイ、アウトドアなどの雑誌の中にも、私の知らない言葉が溢れている。

図書館へ行こうよ、イエベ
言葉摘みね、ブルベ
紙の上には、知らない言葉がたくさん
ららら ふたごふたご
2人は物知らず

思わず2番を作ってしまった。ライターにとって雑誌は必読書なのである。

**連続投稿18日目**

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